2018年7月2日

解体業者を選ぶときに失敗しないためのポイント

住宅解体は状況によって多額の費用がかかるため、誰もが依頼し直すことはしたくないはずです。業者に住宅の解体を依頼するときは、まず優良な「解体業者」を選定することが大切です。ご紹介する内容は、業者を選定する上で重要なポイントになりますので、失敗しないようにしっかりと把握しておきましょう。

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解体業者を選ぶときのポイント

住宅解体

住宅などの解体時には、重機を使用して作業を行うので騒音や振動が大きくなり、ホコリが周囲に舞い上がります。

そのため、隣家への配慮を怠るとご近所から苦情が来たり、安全対策を徹底していない業者は事故を起こす可能性があります。 また、解体後に出た廃材の不法投棄や、違法工事などを行う業者も少なからず存在します。

もしこのような悪質な業者に工事を依頼してしまうと、施主に被害が及ぶことがあります。トラブルを未然に防ぐためにも「解体業者」の選定は慎重に行わなければなりません。

しかし、何を基準にして業者を選んだらいいのか迷われる方もいらっしゃるはずです。 そこで、優良な業者を選ぶために確認すべきことを、7つに分けて詳しく説明します。

  1. 解体業に必要な許可はあるか?
  2. 工事保険に加入しているか?
  3. 法律を遵守して工事を行っているか?
  4. 見積書や契約書の金額が適正か
  5. 自社施工かどうか
  6. これまでの工事実績
  7. 担当者の対応

1. 解体業に必要な許可はあるか?

依頼しようと思った業者が、解体業に必要な許可を保有しているかどうかがとても大切です。 解体する際は「解体工事業登録」もしくは「建設業許可」のいずれかを保有しなければいけません。

つまり、業者を選定する上で、これらの許可を保有していることが必須条件となり、許可がなければ依頼はやめておくのが無難でしょう。 他にも、優良業者であることの目安になるのが、作業者の中に「解体工事施工技士」などの解体業に関わる資格を持つ人がいることです。有資格者が多く在籍していれば、より信頼のおける業者であると言えます。

1)解体工事業登録

「解体工事業登録」を持つ業者は、請負金額が500万円未満の解体工事を請け負うことができます。ただし、営業所がある県内での解体工事のみ有効となるため、他県で工事を行う際は、その県の役所に登録申請をしなければなりません。

2)建設業許可

「建設業許可」を持つ業者は、請負金額に関係なく解体工事を請け負うことができます。 平成28年6月1日の改正建設業法が施工されるまでは、建設許可業種の中の「建築工事業」、「土木工事業」、「とび・土工工事業」のいずれか一つを保有していれば解体工事を行うことができました。

しかし、法改正後は「解体工事業」が新設されたため、平成31年6月1日以降に500万円以上の工事を行うには、「解体工事業」の許可が必要になります。

※経過措置:改正前に「とび・土工工事業」で解体工事を行っている業者は、平成31年5月31日までは、これまでどおり工事を行っても問題ありません。

3)解体工事施工技士

「解体工事施工技士」は国土交通省管轄の国家資格で、500万円未満の解体工事を行ったり、技術管理者として工事を行うことができます。

現段階では、この資格は必須条件ではありませんが、解体工事における分別解体やリサイクルに関する専門的な知識がある証になります。

2.工事保険(第三者賠償保険)に加入しているか?

冒頭でもご紹介したように、解体工事ではトラブルや事故が起こりやすいといわれています。 そのため、工事中の不測の事態に備えて会社単位もしくは、工事単位で工事保険に加入しているかどうかを必ず確認して下さい。

工事保険には、工事を行う建物自体にかけるもの、従業員や下請け業者の怪我に備えるものなど様々です。その中でも第三者賠償保険への加入は、施主にも関わってくる保険です。

第三者賠償保険は、発注者(施主)および請負人(業者)以外の人、つまり第三者に怪我をさせたり、財物に損害を与えた場合に損害賠償費用を補償するというものです。

例えば以下のようなことが起こったときには、第三者賠償保険が適用されます。

・建物を取り壊す際に、重機で隣家の壁を破損した

・崩壊した壁の破片が飛び、通行人に怪我を負わせてしまった、または車が破損 した

もし業者が工事保険に加入していなければ、その責任を施主が負うことになるかもしれません。万が一トラブルや事故が起こった時に、施主が損害賠償責任を負うようなことがないように、業者の保険加入は必須です。また、解体工事で第三者に被害を与えてしまった場合、その責任を施主が負わない契約になっているかも、合わせて確認しておきましょう。

3. 法律を遵守して合法な工事を行っているか?

解体工事を行う際、「廃棄物処理法」「建設リサイクル法」の法律を順守しなければなりません。 これらは解体業に必要な許可と同様、作業を行う上で求められる条件です。

マニフェスト(産業廃棄物管理票)で産廃処理をしている

まず、「マニフェスト」があまり聞き馴染みのない言葉だと思いますので、どのようなものなのか簡単にご説明します。

建物を解体すると様々な廃材が出てきます。その廃材は産業廃棄物として適切に処理する必要があり、その際の運搬、処理、最終処理までの過程を記録したものが「マニフェスト」です。

マニフェストは7枚つづりで、「E票」には収集運搬者のサインおよび、中間処分業者の受領と処分受領印、最終処分業者の処分終了日の押印がされています。

つまり、「E票」を見れば廃棄物が適切に処理されたかどうかを確認できます。 施主は、業者に「E票」のコピーを提出してもらい、施工が完了しても業者が不法投棄などをしていないかの証拠として、保管されることをおすすめします。

役所に建設リサイクル法の届出をしている

「建設リサイクル法」の届出は、コンクリート、木材、アスファルトなどの特定建設資材を用いた解体工事、床面積の合計が80㎡以上の建築物が対象となります。

原則として施主は、解体工事の着工7日前までに役所に届出をする義務がありますが、最近は解体業者がサービスの一環として手続きを行ってくれることもあります。

届出書の他にも、分別解体の工程表などを提出することになるため、提出書類は事前に役所へ確認しておくと安心です。 申請後に「届出(通知)シール」を交付してもらったら、現場標識(建設業許可票等)に貼って工事を行います。

提出を怠ると役所から届出を促す通達が届きますので、すぐに届け出れば罰金などを科せられることはありません。 勧告後も提出しないと、罰金20万円を支払うことになりますので注意しましょう。

届出を行うことで、解体工事が適切な費用で発注されているかの確認ができます。また分別解体等の計画も明記されるため、業者だけでなく施主もリサイクルの重要性を認識することができます。

4.見積書や契約書で適正な支払い条件が提示されているか?

一般的に、どんな工事を依頼するときも業者に見積書を依頼しますよね。 そこで見積書を出してくれなかったり、工事内容、工事費目、金額がきちんと明記されていない場合は、信頼できる業者とは言えません。

そして契約書も発行せずに、「工事を請け負います」と言ってくる業者も同様です。

見積書の内容にもしっかりと目を通して、工事金額があまりにも安すぎたり、反対に高すぎるときも注意しましょう。 費用は「家屋の種類×坪単価」で表示されますが、さらに処分費や事務処理費などが加算されます。

地域や業者によって異なるため、見積の費用が妥当であるか判断するのに、同条件で複数の業者から見積りを取ることをおすすめします。

その他、支払い条件も確認しましょう。優良な業者は、工事後の一括払い、もしくは工事の進捗状況に沿って分割払いを提案してくれます。 もし、支払い条件が「工事着工前に全額一括払い」となっている場合は、他の業者を探したほうが無難でしょう。

5.施工が下請けではないか

解体業者の選定では、業者が自社で工事を行っているかも大切なポイントです。 現地調査、足場設置、解体工事、施工後の掃除など自社ですべて行う業者であれば、全ての工程を安心して任せることができます。

逆に、複数の下請け業者が関わると、それだけ中間マージンが発生するため費用が割高になる可能性があります。

6.これまでの工事実績

依頼したい解体業者の工事実績を確認することも、優良業者であるかを見極めるためには重要です。 業者のホームページでも工事実績等は確認できますので、事前にチェックしておきましょう。

実績の中に、施工業者の登録基準が厳しい大規模な解体工事や、自治体の公共事業を行ったことがあると、安心して解体工事を任せられます。断

7.担当者の対応

これまでの工事実績が充実していても、担当者が良識ある対応をしてくれなければ、印象が悪くなるどころか信用もできなくなります。

解体工事は素人では分からないことが多く、作業内容や工程などについて業者に質問などをすることが増えるでしょう。 その際、施主の質問に対して丁寧に誠実に答えてくれる業者であれば、無用なトラブルを起こすこともないはずです。

さらに、工事着工前に近隣住民への挨拶に同行してもらえるかも、確認しておきましょう。近隣住民から苦情などが寄せられたとき、窓口として対応してもらえると施主としても心強く、負担も軽減されます。

まとめ

解体業者に工事を依頼するときは、解体に必要な資格があることはもちろん、法律に従って「産業廃棄物」の処理を行い、「建設リサイクル法」に必要な書類を提出できる業者を選ぶことが大前提です。

施主は、業者のこれまでの工事実績を確認したり、見積書や契約書の内容にもしっかりと目を通し、適切だと判断できなければ契約は避けましょう。

そして担当者が施主に対して丁寧に対応してくれたり、近隣住民に対してきちんと配慮してくれるかどうかも重要なポイントです。 安全で問題なく工事を終えることができるように、信頼のおける解体業者を選定してください。

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