2018年7月24日

解体工事の費用はどうしたら抑えられるの?

解体工事の費用は建物の状況にもよりますが、大抵は高額な費用が必要になります。費用を抑えるためには、ご自身で作業を行ったり手続きを行うことです。ここではトラブルなく工事を行うためのポイントと、合わせて解体工事の作業や手続きの流れをご紹介します。

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • メールで送る

解体工事の費用を抑えるポイント

解体工事
解体工事は数十万でできるのが一般的ですが、建物の状態や工事内容によっては数百万円以上かかる大がかりな工事です。そのため、解体工事の費用を抑えることができれば、新築建て替え工事や住み替えの際は他の部分に費用を回せます。では、どうしたら費用を抑えることができるのでしょうか。

解体業者をご自身で見つける

住宅施工会社に解体工事もまとめて依頼すると、工事費用が高くなります。その理由は、住宅施工会社が解体工事を行うわけではなく、下請けや協力会社に解体工事を依頼することで中間マージンが発生します。しかし、ご自身で解体業者に依頼すれば、中間マージンは不要となり、費用の節約につながります。

解体業者を探すときは、複数の業者から見積もりをとって比較・検討することが重要ですが、その業者が資格を所有していることが大前提です。

解体工事は解体工事施工技士の資格を持つ人しか行えません。そのため、業者は各都道府県に解体工事業者登録をします。しかし、無資格であったり登録をしていない業者が工事を行っている事例が数多くあります。

資格を持つ人がいる業者であれば、ホームページにその証明を載せていることが多いため、業者の情報収集を行う際は証明の有無も確認しましょう。資格の掲載がなかったりホームページを持たない業者に対しては、電話などで資格や登録状況を確認することをおすすめします。

マニフェスト(産業廃棄物管理票)

その他に「マニフェスト(産業廃棄物管理票)」も確認します。マニフェストとは解体工事で発生した産業廃棄物の処分過程を記録したもので、解体業者・運搬業者・処理業者・最終処理業者が5年間保存しなくてはなりません。

マニフェストは7枚綴りになっていて、解体業者が全過程が記録されたページを所持していて、工事に関わったすべて業者の押印や最終処理の日付などから、廃棄物が問題なく処理されたことが分かります。押印漏れや記入漏れがあれば、適切に処理されなかったのかもしれません。

悪質な業者の中には、マニフェストをコピー・加工するケースがあるため、不信な点があれば各業者に記録通り処分を行ったのか確認しましょう。不法投棄などで処分されていた場合、廃棄物の持ち主であるご自身が罰せられるリスクがありますので、適切に処分できる業者なのか見定めることが必須です。

複数業者から見積もりをとる

内装工事業者などを選ぶ時は複数の業者からの相見積もりを行いますが、解体工事業者選びでも重要な手段です。

工事費用や内容などを見比べることで、条件の良い業者かどうかが見えてきます。まずはインターネットの一括見積もりサービスを活用してみましょう。解体工事の相場を把握しながら、どのような業者が近隣にあるのか知ることができます。相場を把握しておけば、あまりに高過ぎる費用のときに業者に質問することができます。

一方相場からかけ離れて安い業者の中には、雑な施工や違法行為を行う業者も存在します。そのときも安さの理由を尋ね、悪質性を感じたら依頼しないことが賢明です。

見積書を細かく確認する

見積もりは工事費の相場を知ることができるだけではなく、業者の丁寧さを確認するのにも役立ちます。、見積書の項目が細かく金額も明確な見積もりを作成する業者と、解体工事一式といった大項目で提示する業者を比較すると、後者の方が大ざっぱな施工を行うリスクが高めです。

解体工事の場合、建物を覆う養生の金額や足場の設置代、アスベスト代といった特別な対応した金額も明記されているのが理想です。

また、残置物の撤去や道路への鉄板養生の有無、建物の杭抜き・残土処理や整地後の土入れの有無、ライフラインの扱いなどの記載がない場合、これらを行わない可能性があるため、解体工事に伴う作業の有無は必ず確認しましょう。

工事内容や見積もりに対する説明を親身に行う業者のほうが、丁寧で細かい工事を期待できますので、疑問点があれば業者に確認することもおすすめします。

処分できるものは自分で処分する

解体工事を機に不要となる家具家電が発生することでしょう。家具は個人で処分すれば一般廃棄物ですが、業者が処分すると産業廃棄物の扱いになり、解体工事費に上乗せされてしまいます。不要な家具などは市区町村のサービスを利用し、粗大ごみとして処分することで費用を抑えられます。

再利用可能な家具・家電であれば、専門の業者に引き取ってもらえます。買い取り金額がつかなくても、無料で引き取ってもらえることもありますし、引き取ってもらえなかったものだけ粗大ごみに出すだけでも処分費用を抑えることにつながります。

家電の中には、パソコンのようにメーカーが無償で引き取ってくれる物もありますので、メーカーや購入店に問い合わせて適切な対応を行いましょう。

できるだけ手続きを自分で行う

延床面積が80㎡以上の解体工事を行う場合は、「建設リサイクル法による届け出」を着工前に掲出する義務があります。また、家の周辺に車両スペースがなく、道路上に停めるときは「道路使用許可の申請」が必要です。

どちらも業者を通さずにご自身で申請できます。業者に手続きを依頼すると代行料がかかってしまいますが、ご自身で行えばその費用を浮かすことができます。

その他に、解体後に法務局で行う建物滅失登記もご自身ですると、印紙代の1,000円程度で済みますが、土地家屋調査士に依頼すると50,000円前後の費用がかかります。登録を忘れたり怠ってすると、10万円以下の過料に処されることがありますので注意しましょう。

抵当権の設定が残っている場合の登記抹消も同様ですので、登記抹消を行うときもご自身で申請することをおすすめします。 滅失や末梢の申請に必要な書類は法務省のHPで確認できますので、必要書類を準備したら建物の所在地を管轄している法務局で手続きを行います。

解体と新築工事は分離して発注する

解体工事における分離発注とは、ハウスメーカーや工務店と解体から住宅建築までを一括で契約するのではなく、専門業者と直接契約することです。

解体工事は専門性の高い工事のため、建設工事を行う業者が自主施工できないことがあります。ハウスメーカーや工務店に解体工事も含めて依頼すると、外注が対応するための中間マージンがとられます。

解体後すぐに新居を建てる際は、建築と解体業者の作業が噛み合わないと工事が円滑に進まないだけではなく、二重の作業となって費用が多くなる恐れもありますので、無駄な出費を防ぐためにそれぞれの業者に分離発注することを必ず伝えましょう。

補助金を利用する

自治体によっては、古くなった家屋の解体に費用を援助してくれる場合があります。倒壊の恐れがあるなど、補助金を受けられる要件は自治体によって異なりますが、昭和56年5月以前に建てられた家屋であれば、補助金の対象となるケースがほとんどです。

その他にも申請者に市税の滞納がないこと、解体工事着手前に申請を行っていること、物件の所在地の自治体内の解体業者に工事を依頼していることなど、不燃特化地域や崖地といった立地条件に関するものなどがあります。

解体工事をお考えの際は、物件所在地の自治体のHPや自治体に直接問い合わせ、補助金の有無や要件を確認してみてください。補助金制度のある自治体の中には、新しい建物の解体でも補助金の対象となったり、補助金制度が無くても危険ブロック塀の撤去助成がある場合などがあります。

解体工事費用を抑える時の注意点

解体業者の選定や工事中の対応を間違えると、費用を抑えたつもりが余計な出費を生む恐れがあります。次項では業者選定や工事中に気をつけるべきことをご紹介します。

法外な値引きをしない

工事費用を抑えるために、見積りよりも大幅に値下げできたらと考える方がいらっしゃるかもしれません。

しかし、根拠のない値引きは工事を受け付けてもらえなかったり、受け付けてもらえたとしても提示された金額内で工事を行うため手抜き工事につながる恐れがあります。ただし、全く値引き交渉をしてはいけないというわけではなく、1割以内の値引きであれば応じてもらえる場合があります。

繁盛期を避けたり業者が指定した日程で工事を行うと値引きしてもらえることがあります。解体工事は工事3ヶ月前から業者を探し始め、2ヶ月前に契約するのが一般的な流れです。
あまりに直前の契約では、値引きに応じてもらえる余地がほぼありません。余裕を持った業者選定と計画、工事期間の確保を心がけましょう。

ご近所トラブルに気を付ける

解体工事は騒音や振動などでご近所トラブルになりやすい工事です。トラブルになった場合、話し合いで解決することが理想的ですが、裁判にまで発展すると弁護士費用や慰謝料の支払いといった予想外の出費が生じる恐れがあります。

解体工事後に新築を建てる場合は、近所の方との付き合いは避けられませんので、今後のためにもトラブルは避けたいところです。

工事中は完全に騒音や振動を無くすことは難しいでしょう。しかし、事前に工事の日時を近所に知らせることで、近隣の方も期間を認識できるためからクレームを防ぐことになります。また、朝早い時間や夜遅くの工事をしないといった配慮も大切です。

騒音や振動以外に、ホコリや小さなゴミで近隣の外観や洗濯ものなどが汚れることもあります。養生シートで覆うことが国で定められていますが、多少の粉塵は生じてしまいます。 散水で飛散を防ぐといった対策を行う業者もいますが、念のため近所の方に工事の日程を知らせておくと、トラブルを未然に防ぐことができます。

まとめ

解体工事の費用を抑えるポイントをご紹介しました。業者に依頼することを最小限にすることが費用を抑える秘訣です。業者には快く工事を行ってもらうことはもちろん、工事中には近隣住民への配慮を忘れないといった心がけで、費用を抑えながら円滑に解体工事を行いましょう。

いかがでしたでしょうか。なるべく費用を抑えてリフォームをしたい方へお知らせです。リフォマは中間業者を介さずに、ご要望に合う専門業者を直接ご紹介します。中間マージンが上乗せされないため、管理会社や営業会社などより安く費用を抑えることができます。下記のボタンからお気軽にご相談ください!

リフォマは中間業者を介さずに、ご要望に合う専門業者を直接ご紹介します。中間マージンが上乗せされないため、管理会社や営業会社などより安く費用を抑えることができます。
リフォマなら中間マージンカットで専門業者をすぐ紹介