2018年7月19日

解体後に整地したときの費用相場はいくら? 整地と更地の違いも解説

建築物の解体工事後は整地まで行うことにより、土地を見栄えを整えておくことで、活用することになった際に様々なメリットがあります。ここでは、整地するときの費用の目安やメリットについてご紹介しますので、解体予定のある方はぜひ参考にしてみてください。

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整地とは何か?

整地

出典:photoAC

建物を解体したときは整地まで行うことがほとんどです。
業者に依頼する見積書にも「整地」という項目が設けられていますので、まずはどういうものなのか理解しておきましょう。

「整地」とは、住宅など建築、または作物の植えるために土地を平らにならし、重機などで踏み固めて地固めすることです。

整地と更地の違い

解体工事だけでなく、土地売買の際は「更地」という言葉を耳にすることがあるかもしれません。「整地」と「更地」はどちらも同じようなものだと解釈している方も少なくないはずです。

しかし両者は、見た目や作業工程が異なります。
まずは、解体工事における両者の違いについて簡単にご説明します。

整地

整地は土地の用途に応じてきれいに整備された土地を指し、借地権が付いている場合もあります。 業者により解体した建築物から出た廃棄物、地中にある基礎部分のコンクリートなどの埋設物をすべて取除き、その上で地面をならしていきます。

重機で踏み固め、転圧作業を行った後、土地の活用に適した材料を用いて見栄えがよくすることで、すぐにでも利用できる状態します。

※借地権:建物を建てる目的で、地主から土地を借りて地代を支払うもの

更地

更地とは、建築物がない状態の土地を指しますが、必ずしも整地されているわけではありません。地面がの凸凹していて、木くずや石などがそのまま残っていることもあります。

「整地」と「更地」には建築物がないという共通点がありますが、更地は土地が整備されていないことがあります。 そのため、すぐに土地を活用したいと思っても草木を刈ったり、地面を平らにするなどの手間がかかります。

また、土地の登記地目が農地や山林になっている場合は、建築物がなくても更地ではなく農地山林に分類されます。建築物を建てる際に制限がありますので注意が必要です。

造成工事とは?

次に、「造成工事」について説明します。
造成も整地や更地と同じものとして捉えられることが多いため、ここで整地と更地との違いを含めてしっかりと理解しておきましょう。

造成工事は主に宅地分譲地の販売を目的として行われます。 整地や更地は主に個人宅で行う小規模な工事ですが、造成は大型の工事を専門とする業者が、「宅地造成規制法」という法律に基づいて行う大規模な工事です。

整地にしたときの費用相場

解体工事後の整地費用は、各業者によって料金設定が異なる他、作業内容や作業場所の形状などによっても金額に差が出てきます。
ここでは、目安となる1㎡あたりの相場をご紹介しますので参考にしてみて下さい。

土地の規模別の費用

地中埋設物などの作業がない整地費用は、1㎡当たり300円~600円程度*が目安となります。
ですので、30坪では30,000~60,000円程度という計算になります。

これはあくまで特に作業がない場合です。庭木があれば根本を掘り返えす費用がかかりますし、廃棄物が多いときは撤去費用が別途必要になります。
ちなみに庭木の伐採は1本あたり2000円~7000円前後、さらに伐根は1本あたり5000円程度を目安にしておくとよいでしょう。

丘陵地など傾斜がある場所での整地作業は、作業も難しく作業員の技術力が求められます。1㎡あたり10,000円~20,000円以上かかることもありますので、依頼する業者に前もって確認しておきましょう。

仕上げ別の費用

仕上げの費用も業者によって差があります。
代表的な整地には以下の6種類の方法がありますので、それぞれの特徴と費用の目安をみていきましょう。

粗仕上げ

粗仕上げは、整地の中で最も簡単な整地方法で、土地の活用が特に決まっていない場合に行うことが多いようです。 解体工事後に出てきコンクリート、石、木くずなどを除去し、重機もしくはトンボなどで地面を平らに固めます。

砂利整地

砂利は、丸みを帯びた石や砂なども混じっています。また天然の岩石を人工的に小さく砕いた砕石も砂利に含まれます。
砂利を敷き詰めると雑草対策に効果がありますが、より防草効果を高めるためには先に防草シートを敷いておくのがおすすめです。
砂利は1㎡で1000~1500円程度です。

砕石舗装

石を適当な大きさに砕いた砕石を均一に敷き、タイヤローラー、振動ローラーを使用して地面を転圧してしっかりと締め固めます。
砕石には様々な種類があり単価も異なりますので、予算に応じた適切なものを選びましょう。
砕石は1㎡で2000~7000円程度です。

真砂土舗装

真砂土は花崗岩が風化してできた土でできており、砕石舗装同様にタイヤローラー、振動ローラーを使用して地面を転圧し、しっかりと締め固めます。 真砂土舗装は見た目がきれいに仕上がるため、土地売却の際に取り入れられている方法です。
真砂土は1㎡で3000~4000円程度です。

コンクリート、アスファルト舗装

整地後に駐車場として活用する場合は、コンクリート舗装やアスファルト舗装を施しましょう。 砕石で舗装してから、型枠メッシュなどを入れてコンクリート、またはアスファルトで舗装します。アスファルト舗装は費用は安いですが、補修回数が多くなる傾向にあります。
アスファルト舗装は1㎡で3500~6000円程度です。

一方、コンクリート舗装はアスファルト舗装に比べると初期費用が高く、養生期間が長くなるなどのデメリットがあります。しかし、耐用年数が長く補修回数が少ないというメリットがあるためよく利用されています。
コンクリート舗装は1㎡で5000~10,000円程度です。

防草シート仕上げ

防草シート仕上げは特殊なシートで日光を遮るため、雑草が生えてくるのを防いだり、種子の根付を防ぐことに適しています。
雑草が生えないため虫や猫などを寄せつけなくなりますが、防草シートだけですとあまり見栄えがよくないため上に砂利などを敷く方が多いようです。

防草シートを覆う場合は、すでに生えている雑草や小石をしっかりと取り除いておくこと大切です。硬いものがシートの下にあると破けることがあります。
防草シートは1㎡で1000~6000円程度です。

整地にすることのメリット

建築物を解体した後の活用方法は人によってそれぞれだと思いますが、いずれにしても整地をして土地をきれいに整えておくことで、以下の3つのメリットが得られます。

1.売買価格が上がる

2.土地活用の選択肢が広がる

3.すぐに工事が開始できる

各メリットについて詳しく説明していきますので、土地活用の際の基礎知識として役立ててください。

メリット1:売買価格が上がる

一般的に古屋つきの土地よりも、建物がなく整地されている土地の方が高く売買される傾向にあります。 これから土地を売りたいと考える方にとっては、整地にするメリットは大きいといえるでしょう。

不動産で新居を探している人の中には、土地を購入して新築を建てたいと考えている方も多いため、建築物は不要なのです。 きれいに整地されている土地は、購買意欲も高めますので、そういった人達の目にも留まりやすいでしょう。

土地の売却を検討中の方は、簡単に不動産査定ができる「すまいステップ」で、厳選された不動産会社から複数査定を受けてみると良いでしょう。

メリット2:土地活用の選択肢が広がる

整地後の土地を売却したい、駐車場として活用したいなど、具体的に考えている方もいらっしゃるはずです。

土地の活用例には以下のようなものがあります。 ただ土地を持っているだけは固定資産税が高くなってしまいます。ご自身に合った土地の活用方法を見つけることが大切です。

【土地の活用例】

・土地を売却する
・マンションを建てる
・駐車場にする
・太陽光発電システムを設置する など

メリット3:すぐに工事が開始できる

「将来、こんな風に土地を活用したいなぁ」と考えていても、建築物が建ったままで整地もされていない状態では、すぐに土地を活用することはできません。

土地を活用するには、まずは建築物の解体をして更地にし、整地作業を行うことになります。
整地するには時間がかかるため、土地活用を考えている方は解体後すみやかに整地を行いましょう。

まとめ

解体工事を考えている方の中には、整地するべきか悩んでいる方もいるのではないでしょうか。 解体を行うときは、業者が整地を含めて行ってくれるところが多いとはいえ、念のため見積もり依頼の際に確認しておくと安心です。

整地をしないと、解体後の土地に小石がたくさん転がっていたり、雑草が至るところに生えているなど見た目にもよくありません。

また、土地を活用するための工事や土地売買もスムーズに決まらないことがあります。 整地をすることは、いわば土地活用の下準備のようなものですので、解体工事の予定がある方は行うことをおすすめします。

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監修者:

渡邊 一伸(ナベさん)

大工歴35年。大手ハウスメーカーで2年間現場監督に従事。3000棟以上のリフォーム・住宅修理の工事管理の実績をもつ。阪神淡路大震災においては1年間復興財団に奔走。その後、独立し、会社を10年経営。2016年に1月に株式会社ローカルワークスに入社。