2021年11月10日

お風呂の換気は24時間するべき? 電気代やメリットについて解説

お風呂場の換気は24時間行うことで、浴室の環境が向上するだけでなく、家全体の安全性を高めることにつながります。この記事では、十分な換気がされていない間に起こり得るトラブルや、24時間換気扇を回したときにかかる電気代、より換気扇の効果を高めるポイントと合わせて、お風呂の換気扇を24時間回すメリットについてご紹介します。

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そもそもお風呂の換気は何時間すればいいのか

カビは湿度の高い所で発生するため、お湯を張ったりシャワーを使用するお風呂場の中はカビにとって快適な空間です。

カビが発生すると浴室の美観が損なわれることに加え、家族の健康に悪影響を及ぼします。このようなカビの防止には、換気をして湿度を下げることが有効といわれています。

入浴後に最低3時間は換気するだけでもお風呂内の湿気をかなりとることができますが、24時間換気を続けることでよりカビの発生しにくい環境となります。換気扇の電気代については後述しますが、24時間換気扇を回したままでも電気代はそれほど大きく値上がりしません。そのため、快適にお風呂場を使い続けるためにも換気扇は24時間つけたままにすることをおすすめします。

換気機能だけではなく乾燥機能の付いたお風呂場も多いですが、両者の違いを把握して使い分けられていない方もいらっしゃるでしょう。 こちらの記事ではお風呂場の乾燥機の使い方について詳しく解説していますので、ご参考になさってください。

お風呂を24時間換気するメリット

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入浴後にお風呂の換気を行う習慣はあるかと思いますが、24時間換気扇を回しておくことで、カビが発生しにくくなるのでお風呂場の清潔が保たれるだけでなく、家を長持ちさせることにもつながります。ここでは、お風呂場の換気扇を常に回したままにしておく3つのメリットをご紹介します。

①カビの発生を抑える

換気扇を回すことで、お風呂内の換気の過程で湿気が外部に出て行くため、カビの発生を抑えることが期待されています。換気扇を回している間は空気が循環されますが、電源を切れば換気の効率は低下し、湿気が内部にとどまります。1時間換気扇を切っただけでもカビの発生には十分な湿気量に到達してしまいますので、24時間稼働させて、常にお風呂の中を乾燥させておくことが大切です。

②悪臭を抑える

お風呂をこまめに掃除する習慣がないと、入浴後の石鹸カスや髪の毛が排水口に溜まり汚れていきます。これらの汚れは悪臭の原因となります。浴室の換気をしないと、お風呂場内に悪臭が残ります。臭いに気づいてから換気扇を回しても、なかなか臭いが消えない場合があります。

しかし、24時間換気扇を回しておけば、換気と同時に臭いが外部に排出されるため、お風呂の中に臭いがとどまる時間が短くなります。常に換気扇を回しておくことは、浴室内に悪臭を残さないために有効な手段です。

③家を長持ちさせる

木材は湿気に弱い性質があります。従って、木造住宅の場合は、浴室の湿気が構造体の木材に影響を与えます。浴室は毎日使用するので、湿気が発生しやすい空間と言えます。

浴室を使う度に木材が湿気の影響を受けてしまうと、木材は傷み、家全体を支える力が弱くなります。家を支える木材への影響を小さくするためには、湿気を速やかに屋外に排出する必要があります。

そこで、24時間換気扇を回しておけば常時換気が行われるので、お風呂が乾燥している状態が多くなるため、湿気が木材に広がることを防ぎ、家を長持ちさせることにつながります。

お風呂の換気を24時間行った場合の電気代はいくらかかる?

換気

24時間換気扇を稼働させると、電気代は一体いくらかかるのでしょうか。そこで、お風呂場の換気扇を24時間稼働させた場合の1ヶ月の電気代をご紹介します。

一般的に、換気扇の消費電力は15~20Wと言われていますので、これを24時間稼働させたとすると1ヶ月10.8~14.4khw使用することになります。1khw27円で計算すると、1ヶ月の電気代は290~390円程が目安になります。400円しない電気代でお風呂場を清潔に保つことができ、家の寿命を長くすることができるのであれば、決して高い金額ではないでしょう。

より消費電力を抑えることのできる製品もありますので、さらに電気代を抑えたい方は検討してみてください。ただし、ご自宅の状況によっては設置できない換気扇もありますので、設置可能か否かを必ず業者に確認しましょう。

お風呂の換気をする時のポイント

換気

お風呂場を換気して湿度を下げることでカビの発生や悪臭の予防に加え、家を長持ちさせるさせることにもつながります。1日中換気をすれば、湿度が高くなってお風呂場や家全体の環境が劣化するリスクは低いといえます。

電気代も今までより大幅に高くなることもないため、常にお風呂場の換気扇を回したままにしていただきたいですが、正しい方法で換気を行わなくては意味がありません。そこで、換気する際のポイントをご紹介します。

浴室内の窓やドアは開けない

換気というと窓を開けるイメージがあるためか、お風呂の換気を行う際にも窓やドアを開けながら換気扇を回す方がいます。しかし、これは換気の効率を落とすだけでなく、除湿スピードも落としてしまいます。

お風呂の換気を効率よく行うためには、浴室全体に空気の通り道を作ることが大切です。窓やドアを開けてしまうと空気が循環してしまい、空気が行き届かない所が生じるため、湿気が残りやすくなります。

また、湿気の残った状態でドアを開けると、脱衣所にまで湿気が行き渡り、カビが発生しやすくなります。浴室が密閉されていれば湿気の逃げ道がなくなり、効率的に外部に排出することが可能となります。

浴室を密閉することは、お風呂場の湿気をすぐになくし、カビの発生するリスクを下げることにつながります。ただし、換気には新しい空気が必要です。浴室のドアの下のガラリと呼ばれるすき間は、空気の取り込み口となっていますので、できるだけ塞がないようにしましょう。

空気の通り道をきれいにする

空気の通り道が汚れていると、換気の度に汚れをまき散らすことになります。お風呂場の扉の下には換気を目的とした隙間(ガラリ)がありますが、湿気でカビが発生しやすく掃除しにくい箇所です。お風呂場にはこのような個所がいくつもあります。

空気の通り道にカビが発生していると、換気の際にカビの原因となる胞子も空気と一緒に循環してしまい、カビの発生を促すため逆効果となります。入浴後はお風呂場全体に強めのシャワーを当てて汚れを落とすなど、カビの栄養源となる汚れを残さないことが大切です。

換気扇を24時間運転させることで常に湿気が外へ追い出される状態となりますが、経年と共に換気扇はだんだん汚れていきます。換気扇もまたカビが繁殖しやすい箇所の1つですので、カビのついた換気扇で換気を行っても、かえってお風呂場にカビを撒き散らしてしまいます。月に一度は掃除機でフィルターの汚れを吸い取り、年に一度は換気扇を分解して掃除を行いましょう。換気扇の掃除方法については後述いたします。

お風呂の換気扇をこまめに掃除する理由と掃除方法

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綺麗な空気をお風呂場全体に循環させることが、効果的な換気につながります。綺麗な空気の循環には清潔な換気扇が欠かせませんが、換気扇の掃除方法を知らない方もいらっしゃると思います。そこで、換気扇の掃除の流れやポイントについてご紹介します。

お風呂の換気扇の掃除方法

  1. 初めに換気扇の化粧パネルを外します。換気扇の電源がついた状態ではケガや感電の危険があるため、必ず電源を切ってから作業を始めてください。化粧パネルは下に引っ張りながらはめ込んである部分を外していくだけで簡単に取り外せるものが多いですが、取り外せない場合は説明書を確認しながら作業しましょう。
  2. 製品によっては化粧パネルを外すと3~4本のネジで固定された鉄やプラスチックのカバーがついていますので、ゆっくりとネジを緩めてカバーを外してください。薄めた台所用中性洗剤などを布に染み込ませ、化粧パネルとカバーを拭いたら乾いたタオルで水気を拭き取りましょう。
  3. カバーを取り外すと羽根がついたシロッコファンという小型ファンが見えますので、ネジを取り外せるものはドライバーで取り外し、取り外せないものは掃除機でホコリを吸い取ってから台所用中性洗剤を染み込ませた布でファンを拭きます。
  4. ファンの中心にはナットというネジのような金属部品がありますので、工具を使ってナットを取り外してください。ただし、ナットを傷つけると高額な修理費用がかかりますので、奥まった場所でも無理なく緩められる工具を使いましょう。
  5. シロッコファンを取り外したら中性洗剤を吹きかけて汚れを落とします。細かい箇所にたまった汚れは固めのブラシなどを使って掃き出してください。シロッコファンの取り付けられていた本体部分にも汚れが溜まっていますので、掃除機でホコリを吸い取ったりタオルで全体を拭き取るなどして綺麗にしましょう。
  6. 最後に、これまでと逆の手順で組み付けをします。組み付けたらシロッコファンを軽く手で回してスムーズに回ることを確認してください。

換気扇は電子機器のため、水に濡れると大変危険ですので、しっかり乾かしてから組み立ててください。また、適切に作業を進めると換気扇の故障につながる恐れがありますので、不明点があった際は無理に作業を進めず、お風呂のクリーニング業者に清掃を依頼することをおすすめします。

まとめ

お風呂場を換気するメリットや換気しない危険性、換気扇を使い続ける上で気になる正しい使い方や電気代などをご紹介しました。お風呂場がしっかり換気されればカビが発生するリスクが大幅に低下します。なるべく24時間換気扇を回すことに加え、お風呂場と換気扇をこまめにお手入れして、清潔なお風呂場にしましょう。

また、換気扇自体が経年劣化していると24時間換気を行っても、十分な効果が得られないことも考えられるので、換気扇から異音がしてきたり、うまく回らないということがあれば、換気扇を交換を交換することをおすすめします!

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監修者:

渡邊 一伸(ナベさん)

大工歴35年。大手ハウスメーカーで2年間現場監督に従事。3000棟以上のリフォーム・住宅修理の工事管理の実績をもつ。阪神淡路大震災においては1年間復興財団に奔走。その後、独立し、会社を10年経営。2016年に1月に株式会社ローカルワークスに入社。