2018年2月6日

ユニットバス(お風呂)の水栓を交換する手順や注意点

ユニットバス(お風呂)の水栓の交換はご自身で行うこともできますが、正しく部品を取り付けないと水漏れの原因になります。水栓の交換が必要なサインと合わせて、交換の際の水栓の種類の選び方もご紹介します。

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ユニットバスの水栓の交換が必要な時

洗い場に設置されることの多い水栓で、シャワー機能が付加されたシャワーバス水栓は、長年の使用で水漏れが起きやすくなります。 シャワーホースと本体の接合部分や、スパウトと本体の接続部分の修理が行われます。 どちらも袋ナットを締めることで水漏れが解消されることもありますが、解消されなければパッキンの交換が必要です。

パッキンはご自身でも交換できますが、一般的なモンキーレンチではなく専用の工具が必要となる場合があります。 パッキンの交換でも水漏れが直らなければ、水栓本体の交換が必要です。

水栓には洗い場の壁面に取り付ける壁付きタイプとカウンターや浴槽の縁などに取り付ける台付きタイプがありますが、既存のものと同じタイプへの交換が基本です。 ご自身で交換する場合、集合住宅で水漏れが発生すると他の住民へも被害を及ぼしますので、十分注意してください。

ユニットバスの水栓の種類

修理やパッキンの交換だけでは水漏れが解消されない場合に水栓自体の交換が必要になることをご紹介しました。水栓を交換することで水漏れの解消だけではなく、使い勝手の向上も期待できます。使いやすい水栓を選ぶためにも、水栓の種類について把握しましょう。

2ハンドル混合水栓

2ハンドル混合水栓は水とお湯を混ぜて温度調整を行う水栓です。お好みの温度に調整するためには2つのハンドルを開け閉めし、温度を確かめながら調整していく必要があります。温度調整に手間がかかりますが修理やメンテナンスがしやすいため長持ちするのが特徴です。このタイプの水栓は築年数がある程度経過している住宅に設置されていることが多く、水栓の経年劣化も考えられるため、水漏れが発生する可能性が高いです。

サーモスタット式混合水栓

サーモスタット式混合水栓は温度調節用のハンドルでお湯の温度を調節する水栓で、最近はほとんどの住宅で採用されています。温度調整だけではなく、開閉も簡単であるため操作性に優れ、壁から給水管が出ているおかげで場所をとらないのも魅力的です。しかし、構造が複雑で精密部品も使われているため修理費用が高くなり、交換する方が安くなることも多いです。

水栓本体は決して安いとは言えませんが、部品がメーカーや製品によって異なることから修理は容易ではなく、部品も消耗品ですので修理しても再び不具合が生じたり、修理した箇所とは異なる部品に不具合が生じる可能性もあります。修理を繰り返せば費用はかさみますし、新しいものに交換した方が長くお使いいただけるため、長期的な視点で考えると出費を抑えることになります。

ユニットバスの水栓の交換方法

2つの水栓の特徴をご紹介しました。 水栓の交換となると業者に依頼するしかないかと考える方は多いですが、2ハンドル混合水栓であれば構造が単純であるため、自力での交換が可能です。 2ハンドル混合水栓から2ハンドル混合水栓への交換はもちろん可能ですが、利便性の高さからサーモスタット式混合水栓への交換がおすすめされていますので、ここではサーモスタット式混合水栓の取り付け方をご紹介します。

2ハンドル混合水栓からサーモスタット式混合水栓への交換

1. 元栓を閉める

水栓の交換前には、必ず元栓を閉めましょう。 キッチンや台所には、洗面台下やカウンター下などに専用の止水栓が備わっていることが多いですが、ユニットバスにはそれ専用の止水栓が設置されていないことがほとんどです。 安全に水栓の交換を行うためにも、家全体の元栓を閉めてから作業を行ってください。

では、元栓はどこにあるのかというと住宅によって違います。 集合住宅の場合、玄関横のメーターボックスやパイプシャフトの中に元栓があります。 戸建住宅の場合、敷地内の地面に埋まっているメーターボックスに元栓が設置されています。

2. ユニットバスの点検口を開ける

元栓を閉めたらユニットバスの点検口を開けます。 点検口を開けると、給水管などが収納されている狭いスペースがあります。 給水用と給湯用の2本のフレキホースがあり、次にこの2本のフレキホースを外します。

3. 水用とお湯用の2本のフレキ管を外す

給水用と給湯用の2本のフレキ管を外します。モンキーレンチやスパナを用いてナットを反時計回りに回して取り外します。 このとき給水管に負荷がかかって折れてしまうかもしれませんので、片方の手で給水管側を抑えながら対応しましょう。 狭いスペースなので、ナットの位置が分かりにくいかもしれませんが、手で触りながらナットの位置を確認してましょう。 最初は力が必要ですが、ある程度まで緩めると手動で外すことができます。

フレキホースは再利用可能ですが、既存のフレキホースは傷んでいることが多く、再度折り曲げた時に負荷がかかりフレキホースが折れる可能性もあります。 従って、可能ならば新しいフレキホースに交換することがベストです。

5. 水栓を取り外す

水栓は六角のナットやリング、座金、パッキンなどで固定されていますので、水栓の裏側を手で触りながらナットの位置を確認し、2つのナットを取り外してください。 ナットが取り外せたら水栓を取り外すことができます。

6. サーモスタット式混合水栓を2本の穴にはめ込む

水栓を取り外すと設置台に穴が残りますので、その穴に新しい水栓をはめ込みます。 この時、温度調整するハンドルと壁が接触しないようにする必要があるため、水栓を購入する前に必ずサイズの確認を行いましょう。

7. 水栓を固定する

水栓を外した時の逆の手順で水栓を固定していくことになります。 ある程度までは手で閉めていき、これ以上手では閉められない固さになったらスパナで閉めます。 しっかり固定されていないと水栓が外れる恐れもありますので、特にナットはしっかり閉めてください。 また、パッキンのつけ忘れに注意しましょう。パッキンを付け忘れると水漏れの原因になります。

8. 水栓と給水管をフレキ管でつなぐ

水栓と給水管をつなぎます。つなぐときにはフレキ管を使います。 外した時のフレキ管を使いまわしても構いませんが、一度曲げたりすると癖がつきそこから穴ができ漏水の危険性もあります。 できれば水栓の交換のタイミングでフレキホースも新品に交換することをおすすめします。

9. 蛇口の吐水部分(スパウト)を水栓に取付ける

水栓の吐水部分を取り付けます。 ナット状になっているため回して閉めていくだけですが、パッキンの取り付けを忘れないように注意してください。

10. シャワーホースを接続する

シャワーホースも吐水部同様ナット状になっているため閉め込むだけで接続できます。 しかし、吐水部同様に、パッキンが取り付けられた状態で接続しないと水漏れの原因となりますので、確実にパッキンを取り付けてください。

11. 水漏れが無いか確認して点検口のフタをする

これで設置が完了です。最後に必ず水を実際に出してみて水漏れがおきていないかチェックをしましょう。 問題なければ、ユニットバスの点検口のフタをして下さい。 これで交換作業が完了です。

壁付きサーモスタット式混合水栓の交換方法

サーモスタット式混合水栓は壁付きタイプが多いです。 また、モンキーレンチとシールテープのみで交換が可能なため、作業がしやすいのが特徴です。

1. 元栓を閉める

水栓の種類がなんであれ、必ず作業前は元栓を締めましょう

2. 水栓本体を取り外す

壁付きサーモスタット式混合水栓は、壁に取り付け脚が2本設置してあり、その取り付け脚に水栓本体が結合しています。 まずは、水栓本体と取り付け脚を固定しているナットをモンキーレンチを使いながら取り外します。 当然ナットは2箇所ありますが、1箇所外すと水栓が傾きます。 作業がしづらくなりますので手で水栓を抑えながら2箇所のナットを外していきましょう。 水栓本体を取り外すと、取り付け脚が残ります。

3. 取り付け脚を取り外す

水栓同様にモンキーレンチで取り付け脚を外していきます。 取り付け脚を2本外すと、壁に穴が2つ空いたような状態になります。 これで新しい水栓の取り付けが可能な状態になりますが、取り付け前に水漏れの原因となる配管内の汚れやサビをブラシなどで取り除きましょう。

4. 配管内をキレイにしたら、取り付け脚を固定します。

取り付け脚をはめ込んで固定します。 ここで、取り付け脚の接続部分にシールテープを巻くと、水漏れ対策になります。 配管と取り付け脚が均等に差し込まれていないと水栓が傾いてしまいますので、真上から見た時に出っ張りがないか、上下が水平に取り付けられていることを確認してください。

5. 水栓本体を接続する

モンキーレンチを使って取り付け脚と本体を固定していきます。 最後にナットを閉める前にパッキンが入っているかどうか必ず確認してください。パッキンを付け忘れてしまうと水漏れの原因になります。 水栓が固定できたら手で触ってがたつきがないか確認しましょう。

6. 水を実際に流してテストを行う

元栓を開けて実際に水を流してみましょう。水漏れがおきなければOKです。

もし、取り付け脚と壁のすき間から水漏れがする場合は、シールテープが上手く巻かれていないか配管内に汚れやサビが残っていることが考えられます。 そうなるともう一度分解してやり直さなくてはなりません。

取り付け脚と水栓本体との間から水漏れがする場合には、ナットがきちっと閉まっていないと考えられますのでモンキーレンチで締め直してみてください。

ナットを閉めても水漏れが直らない場合はパッキンが取り付けられていない可能性がありますので、ナットを外しパッキンが取り付けられているか確認してください。

賃貸でユニットバスの水栓を交換する際の注意点

賃貸ですと無断で水栓を交換することはできず、万一水漏れが生じた場合は大きなトラブルとなりますので、水栓に不具合が生じて交換したい場合は必ず大家さんに相談してください。交換の了承を得られたら、大家さんの指定業者で交換工事を行わなければなりませんので、ご自身で交換したり、業者を手配しないように気をつけましょう。

賃貸でなくても自力で水栓を交換する自信がなければ、業者に交換工事を依頼する方が安心してお使いいただけます。

まとめ

ユニットバス(お風呂)の水栓の交換に関することをご紹介しました。部品の修理などで直らない水漏れが発生したら、水栓の交換時期です。操作性の確認とご自宅に合うサイズを確かめて、使いやすい水栓に交換しましょう。

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監修者:

渡邊 一伸(ナベさん)

大工歴35年。大手ハウスメーカーで2年間現場監督に従事。3000棟以上のリフォーム・住宅修理の工事管理の実績をもつ。阪神淡路大震災においては1年間復興財団に奔走。その後、独立し、会社を10年経営。2016年に1月に株式会社ローカルワークスに入社。