2021年10月13日

ステンレス浴槽は補修できる?費用相場と業者選びの注意点も解説

ステンレス浴槽は年々減ってきているようですが、根強い人気があるのも確かです。長く使うことができるステンレス浴槽でも、時が経つにつれて劣化していき、リフォームすることになります。ここでは、ステンレス浴槽を補修や交換するときの費用相場、業者選びの注意点などを解説していきます。

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ステンレスの浴槽の劣化症状とは

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現在、ステンレスの浴槽をお使いの方はどのぐらいいらっしゃるでしょうか?最近はユニットバスが多くなっているのでFRPでできた浴槽がよく使われますが、在来工法のお風呂だとステンレス製の浴槽もまだまだ現役で使われています。

ステンレス浴槽は他の浴槽に比べてとても耐久性がよいという特長があります。そんなステンレス浴槽でも、長く使っていると表面はお湯による汚れ、使用上の傷などが無数についてしまいます。そして、ステンレスには自己修復機能がありませんので、それらの傷はどんどんと増えていきます。

他にも下のような劣化症状があらわれてくることもあります。

  • 塗装剥がれ
  • 傷や汚れが目立つようになる
  • サビが発生する
  • モノを落としたときに凹みが発生する

ステンレス浴槽の中でも塗装加工されているものがありますが、そもそもステンレスは塗装が難しい素材で、長年使っていると塗装が剥がれてきます。このため、浴槽の一部だけ金属面がむき出しになってしまうことがあります。

また、ステンレスと言えど、きちんとメンテナンスを行っていないとサビが発生します。発生してすぐであれば自分でサビを取れますが、長く放置していると自分でサビを取り除くことができなくなります。

劣化とは少し違いますが、ステンレス浴槽はとても薄く作られているため、モノを落とすと簡単に凹んでしまいます。もちろん、凹みは自然に戻るわけではなく、むしろ塗装の剥がれにつながることもありますので、凹みも補修が必要な症状のひとつです。

ステンレスの浴槽はいつ補修する?

ステンレス浴槽の寿命は約20年くらいですが、問題がなければ30年ほど使うこともできます。特に気にならないのであれば、傷や凹みをそのままにしておくというのも1つの方法です。ただし、浴室は体の汚れを落とすだけでなく、リラックス効果もある場所です。傷や凹みが目立つと、気になって寛げなくなりますよね。

さらに、塗装の剥がれやサビが発生している状態で、来客にお風呂を貸すとなると少し恥ずかしいですよね。小さな傷などは気にする必要はありませんが、見た目が気になるようでしたら、補修したほうがよいでしょう。

塗装を施したカラーステンレスの浴槽では、塗装剥がれが発生したタイミング、ステンレスの素地をそのまま使っている場合は、浴室全体のリフォームをするときに合わせて補修するのがおすすめです。ステンレス浴槽の傷や汚れは、磨き加工をしてもらうだけで新品同様の状態に戻ります。

ステンレスの浴槽はDIYで補修できるの?

ステンレス浴槽

誰でもできるDIY補修は磨きです。小さな傷やサビ、水垢などは磨くことで修復可能です。上手に磨くには技術が必要ですが、根気があれば素人でもそれなりの状態に戻すことができます。ポリッシャーなどの道具を購入すれば、半日でピカピカの状態になります。

凹み補修はDIY慣れしている方ならば、直せるかもしれません。凹みの大きさにもよりますが、簡単な鈑金技術があれば、目立たなくすることはできます。ただし、塗装されている浴槽の凹みは、塗装が剥がれてしまいますので、DIY補修ができません。

そして、ステンレス浴槽の塗装はDIYがかなり難しいです。塗るだけなので簡単にできそうな気がしますが、正しく下地処理をして、最適な塗料を選ばないと、時間の経過とともに塗装がすぐに剥離してしまいます。

浴槽はお湯によって温度が変化しますので、長く使っていると塗料が小さく変形を繰り返し、ステンレスの表面から剥がれていきます。また、プロが行ったときとDIYでは、塗装した後の肌触りも違いますし、すぐに塗装が剥がれてしまうことがあります。

そうなってから業者に依頼すると、DIYで塗った塗料の剥離作業が発生しますので、さらに施工費用が割高になってしまいます。職人さんでも腕のいい人でないとできないのが、ステンレス浴槽の塗装です。できるだけ腕のいい職人さんのいる業者に依頼しましょう。

ステンレスの浴槽を補修する際の費用相場は?

ステンレス浴槽

工事内容
浴槽の塗装90,000~150,000円
浴槽の磨き15,000~25,000円
浴槽の凹み補修25,000~45,000円
浴槽の交換150,000~250,000円

ステンレスの浴槽を補修する方法は、塗装と磨き、凹み補修のいずれかを行うことになります。磨きや凹み補修はそれほど高くはありません。塗装は範囲にもよりますが、10万円以上と考えておいたほうが確実です。

ステンレスへの塗装は技術的にも難しく、自信を持って施工できると言える業者が限られているためです。浴槽サイズにもよりますが、再塗装をして使うのと新品に交換するのとで費用がほとんど変わらない、といったケースもあります。

このようなケースでは再塗装をすべきか、交換するかを迷うかもしれません。そんなときには何を基準にして選べばいいのかについて、次章で詳しくご紹介していきます。

状況によってはステンレスの浴槽を交換することもある

ステンレス浴槽は無理に補修するのではなく、新しい浴槽に交換するという選択肢もあります。 以下が交換するときの目安になります。

  • 塗装費用が交換費用と変わらない
  • どの業者にも塗装を断られた
  • お風呂全体のリフォームを行う
  • ジェットバスや手すりなどの機能性を持たせたい

上記の条件に1つでも当てはまるのであれば、補修ではなく交換を検討しましょう。カラーステンレス浴槽の場合は、すでにお伝えしましたように塗装費用が高くなります。業者によっては施工できないと断られることもありますので、わざわざ遠方から業者を呼んで塗装してもらうよりも、交換のほうが安く済むこともあります。

浴室全体が古くカビなどが目立つのであれば、浴室全体をリフォームすることになると思います。その場合は、新しい浴室に合う浴槽に買い替えましょう。ステンレスにこだわりがなければ、FRPやホーローなど別素材も含めて検討すると選択肢が広がります。

浴槽にジェットバスやバリアフリーを考えて手すりを取付けるなど、機能性をもたせたいのであれば、高機能な浴槽に交換することになります。最新の浴槽は保温性も高く、使用する水の量も少なめで設計されています。使い勝手のよさが格段に向上していますので、ステンレス浴槽の交換も視野に入れてみてください。

ステンレス浴槽の補修を業者に依頼するときのポイント

ステンレス浴槽

①アフターフォローを行ってくれる業者に依頼する

ステンレス浴槽は専門技術を持った職人さんが行っても、塗装剥がれが起きてしまう可能性があります。業者もそのことを理解していますので、きちんとした業者は間違いなく保証期間を設けています。そして、トラブルが発生したときにはすぐに駆けつけてもらえます。

このように、アフターフォローがしっかりした業者を選ぶようにしてください。業者によっては工賃を低くして、アフターフォローを任意契約にしていることもあります。もちろん加入しておくべきですが、業者の選定はその費用も含めて比較検討を行うようにしましょう。

②ステンレス浴槽の塗装実績がある業者に依頼する

ステンレス浴槽の塗装は高い技術と経験を必要とします。ところが、経験がないのに「できます」と答える業者もいます。見積もりが安いからという理由でそのような業者に依頼したら、1週間もせずに塗装が剥がれたケースもあります。

ステンレス浴槽への塗装は何よりも実績重視で選びましょう。ホームページなどで工事実績を掲載している業者がおすすめですが、ホームページのない業者もあります。そのような場合は、過去の施工事例を写真などで見せてもらい、実績があることを確認してください。

③2~3社の業者に相見積もりする

施工できる業者は限られてしまいますが、できるだけ2~3社を探し出して相見積もりの状態にします。これは安いところを選ぶためだけでなく、より良い提案をしてくれる業者を探すために必要なことです。

状況によってはステンレス浴槽の交換も視野に入れておき、合わせて相談して納得できる提案をしてくれた業者に依頼してください。1社だけに相談すると、その業者が言っていることが本当に正しいのか判断できません。2~3社に相談して、見積費用も含めて最適な提案をしてくれた業者を選びましょう。

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監修者:

渡邊 一伸(ナベさん)

大工歴35年。大手ハウスメーカーで2年間現場監督に従事。3000棟以上のリフォーム・住宅修理の工事管理の実績をもつ。阪神淡路大震災においては1年間復興財団に奔走。その後、独立し、会社を10年経営。2016年に1月に株式会社ローカルワークスに入社。