2024年6月27日

シャワールームの増設の費用相場はいくら? 設置のメリットと注意点も解説

家族の人数が多かったり子どもが大きくなってくると、お風呂の利用時間に差がでてきます。そういうとき、ユニットバスの増設を検討する方が多いと思いますが、おすすめしたいのはシャワールームの増設です。この記事ではシャワールームのメリット、費用相場や注意点など詳しくご紹介していきます。

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シャワールームを増設する際の費用相場

ゆっくり湯船につかりたいという意見は多いですが、実はシャワーだけで済ましている方が最近増えています。この傾向は年々強くなっていて、最近はシャワーでも体が冷えないタイプの商品も開発されていることもあり、シャワールームを設置する家庭も増えつつあります。

では、どれくらいの予算を用意すればシャワールームを増設できるのでしょうか。

工事内容

在来工法

50万~250万円

ユニット工法

25万~60万円

シャワールームを1つの部屋としてリフォームを行う在来工法の場合には50万~250万円、ユニット工法のような組み立て式シャワールームは25万~60万円で増設できます。この金額は本体費用と工事費用を合わせたものです。増設の場合には、低予算かつお手入れも楽なユニット工法がおすすめです。

ちなみにシャワールームは、部屋の空いている空間に設置する「置き型」と、シャワールームのための空間をつくる「組込型」の2種類があります。コスト重視ですと置き型を勧められるかもしれませんが、シャワールーム内が丸見えになるため、使用環境をよく考えて選ぶようにしましょう。

シャワールームを設置するメリット

シャワールーム

出典:pixabay

一般的にシャワールームを設置すると、下記のようなメリットがあると言われています。

  • 浴室よりも価格が安い
  • 広いスペースがいらない
  • 掃除が簡単になる
  • 2階への設置が楽になる

気になるメリットについて、より詳しく解説していきましょう。

浴室よりも価格が安い

シャワールームとユニットバスは、それぞれにグレードに違いますので、単純に比較をすることはできませんが、それでも浴槽がなく、サイズもコンパクトになりますので、同等グレードで比較したときには、シャワールームのほうが費用を抑えられます。

しかも増設となると、ユニットバスはある程度広さが必要なので家全体の間取りにも影響を与えます。そのため、トータルのリフォーム費用が高額になる傾向にあります。それに比べてコンパクトなシャワールームは、本体費用やリフォーム費用が安いため、手軽に導入することができます。

広いスペースがいらない

先ほど少し触れましたが、シャワールームはとてもコンパクトで、設置場所を選びません。TOTOの提供しているシャワールームは、なんと押入れをリフォームしてシャワールームにすることが可能で、かなりゆとりのあるサイズのシャワールームにできます。

シャワールームのサイズはユニットバスの半分程度、0.25~0.5坪くらいあれば設置できるものがほとんどです。コンパクトなサイズですので、ユニットバスでシャワーを使うよりも、空間がすぐに温まるというメリットもあります。

掃除が簡単になる

最新のユニットバスはお手入れが楽になったとはいえ、それでも毎日お手入れしないと湯垢がついてしまいます。一方、シャワールームであれば、お湯を張らないので汚れが溜まらず、シャワー使用中に汚れが流されていきます。

使い終わったときに壁面の水分をサッと拭き取れば、それ以上にすることはありません。空間が狭いので換気扇の効きもよく、すぐに乾燥するためカビも発生しにくいのも、シャワールームのメリットのひとつです。

2階への設置が楽になる

ユニットバスを増設する場合には、2階に設置したいという希望が多いのですが、2階に設置するとなると、浴槽にお湯を張ったときの重さに耐えられるように、床面の補強をしなくてはいけなくなります。排水管も太いものが必要となり、防水についても注意しなくてはいけません。

そうはいっても、ユニットバスほどの工事はしなくていいですし、何よりも床を補強する必要がありません。2階への設置でも、リフォーム工事を大掛かりにしなくても済みますので、こちらも低予算でリフォームをしたい方には嬉しいポイントです。

シャワールームの増設におすすめのメーカー紹介

シャワールームはいくつかのメーカーがラインナップしていますが、種類が多すぎてどれを選んでいいのかわからないという方もいるかと思います。ここではそんな方のために、シャワールームのおすすめメーカーをご紹介します。

LIXIL(リクシル)

LIXIL 出典:LIXIL

LIXILは低価格でコンパクトなシャワールームから、病院などの施設でも利用できるような高機能シャワールームまで幅広くラインナップされています。シンプルなデザインですので、見た目にこだわりたい方には不向きかもしれませんが、ドアにホコリが溜まりにくい「キレイドア」のようにお手入れのしやすさに定評があります。

おすすめの機能は「シャワー・ド・バス」で、5分間シャワー浴しただけで、湯船に浸かったのと同じ効果を得られます。このため、寒い冬場でもしっかりと体温を上げることが可能で、季節を気にせずに利用できます。

TOTO

TOTO 出典:TOTO

TOTOはグレードの高いシャワールームをメインにラインナップしています。ハイグレードなユニットバスと同等の質感があり、座りながらシャワーを浴びることができるアーチチェアなど、デザイン性だけでなく使いやすさにもこだわっています。また、人気のオーバーヘッドシャワーを選ぶこともできます。

さらには、上で軽く触れましたが、押し入れをそのままシャワールームにリフォームできる商品も用意されています。間口が広く車いすでの出入りも可能ですので、要介護者のためのシャワールームとしてもおすすめです。

輸入品

輸入品 出典:トレロジャパン有限会社

国内のシャワールームでもデザインは決して悪くありませんが、美しさにこだわるとなると、やや物足りなく感じる方もいるかもしれません。そういう方におすすめなのが、海外から輸入したシャワールームです。

欧米はシャワー文化ですので、様々なデザインやグレードのシャワールームがラインナップされています。海外の高級ホテルでも使われていそうなデザインや、近未来的なデザインのものまで、お気に入りの1台が見つかるはずです。

ただし、海外のシャワールームは日本ほど防水に対してシビアな設計をしていません。大理石の床の上に置くというような使い方をしますので、漏水しても拭けばいいという発想になりますが、日本の住宅の多くは木造住宅ですのでそういうわけにはいきません。

デザイン性の高さや使い勝手の良さを優先することも重要ですが、使うたびに漏水していたのではストレスになりますよね。必ず販売店の担当者に漏水が起きるかどうかを確認し、できればショールームなどで現物をチェックしながら選びましょう。

シャワールームを増設するときに注意すること

シャワールーム増設

シャワールームは低コストで導入できるアイテムですので、ぜひリフォームを検討してもらいたいところですが、増設をするときにはいくつかの注意点があります。

  • シャワー使用時の音を考えて配置する
  • 家の2階やマンションで増設する場合は、漏水対策をしっかりと行う

注意すべきポイントは上記の2つです。では、それぞれの注意点について詳しく見ていきましょう。

シャワー使用時の音を考えて配置する

家を造るときは、通常お風呂などの水回りの音が生活の妨げにならないような間取りで設計されています。このため、浴室で誰かがシャワーを使っていても、リビングや寝室にいてもうるさく感じることはほとんどありません。

しかし、音を意識せずにシャワールームを増設してしまい、設置後に音に悩まされるといったケースが多々あります。2階に設置したけれど、その下に寝室があったため睡眠を妨げられるということも発生しています。

増設をする際は、使用時の音のことも含めて配置場所を検討しましょう。自分で判断が難しいという場合には、施工店などの業者に相談しながら進めるようにしてください。リフォーム実績の多い業者に依頼すれば、最適な設置場所について提案してもらえます。

家の2階やマンションで増設する場合は漏水対策を意識する

家の2階やマンションなど階下がある場所で増設するときは、徹底した漏水対策が必須です。家の水回りの多くが1階に集中しているのは、給水配管が大変だという理由だけでなく、漏水が起きたときに階下に被害を広めないという理由もあります。

マンションのユニットバスも、他の水回りを1ヶ所にまとめて、周辺の漏水対策を徹底して行っています。また、仮に浴室が漏水しても真下にも浴室を設置しているので、被害を最小限に抑えられるように設計されているところがほとんどです。ところが、自分で好きな場所にシャワールームを増設すると、その下に何があるかは分かりません。

そこが寝室になっていたら、上記のような音の問題もありますし、漏水したときに多大な迷惑をかけることになります。こういった理由から、水回りの増設や移設を禁止しているマンションもあります。マンションで増設する場合は、管理規約で制限されていないことを確認してから設置してください。

また、マンションに限らず一戸建てでも1階と2階の間に十分なスペースがないと、シャワールームの排水ができない可能性があります。この判断は素人ではまずできないので、専門の業者に下見をしてもらって、設置の可否を判断してもらいましょう。

シャワールームの増設はDIYでもできる?

シャワールーム

シャワールームの増設は低予算で施工できるとはいえ、少なくとも25万円はかかります。シャワールーム本体は、ネットショップを使えば10万円以下でも購入できるので、それらを利用すれば格安で増設できることも可能です。

実際にシャワールームの組立だけでしたら、DIY慣れしている方でしたら問題なくできます。メーカーによっては業者以外に施工説明書などを開示していないこともあるため、その点は注意が必要ですが、組立そのものはそれほど難しくありません。

DIYでできないこと

ただし、シャワールームの増設はただ組み立てるだけでなく、他にも様々な工事が必要になります。
以下がDIYでは難しいことと、できないことになります。

  • 床面の防水処理:DIYでもできるが、非常に難易度が高い
  • 水道工事:資格が必要
  • 電気工事:資格が必要

DIYでの作業で問題になるのがこの3点です。どのタイプのシャワールームを選ぶにしても、床面の防水処理は必須です。他にも、漏水したときに周りに広がらないような処理もしなくてはいけません。排水配管周りも防水処理が必要ですので、それなりに大掛かりな工事を行うことになります。

さらに、シャワールームまでの水道を引き込む作業は水道工事の資格が必要ですし、給湯器との接続は危険ですのでDIYでは作業しないでください。シャワールームに電気配線をする場合も、電気工事の資格が必要になります。

インターネットで検索すると、「シャワールームをDIYで設置した」という記事がありますが、資格がない方が行うのは違法行為であるだけでなく、近隣の方々も巻き込むような大事故につながる可能性があります。資格を所有していない場合は、自己責任であってもおすすめできません。

シャワールームの増設を依頼すべき業者

シャワールーム

シャワールームの増設をする場合、水道工事と電気工事があるだけでなく、そもそものシャワールームの選定の部分から素人が行うのは簡単ではないため、計画段階から業者に依頼するのがおすすめです。

かといって、どんな業者でもいいというわけではありません。業者を選ぶときには次の4点を意識して選びましょう。

  • シャワールームの増設実績がある
  • 見積もりに費用の明細が書かれている
  • アフターフォローがしっかりしている
  • 2~3社に依頼して相見積もりの状態にする

それぞれのポイントについて詳しく説明していきます。

シャワールームの増設実績がある

シャワールームを増設した経験のある業者は意外と少なく、実績はなくても引き受ける業者もいます。実績のないところに依頼すると、ノウハウがないため防水処理がしっかり行われていなかったり、音の問題を把握していなかったりします。

相談も含めてお願いする場合は、シャワールームの増設実績がある業者を選びましょう。ノウハウがあれば、より精度の高い見積もりを出してもらえますので、工事費用も抑えることができます。

見積もりに費用の明細が書かれている

出された見積もりが「工事一式:◯◯万円」となっている業者は避けてください。これはシャワールームのリフォームに限ったことではなく、リフォーム全般にいえることです。何にいくらかかるのか分からない見積もりでは、工事中に「追加部品が必要になった」として、費用を追加で請求されることもあります。

そうしたトラブルを回避するためにも、シャワールーム本体の価格や水道工事、電気工事、組立工事などの項目ごとに分けて、細かく費用の見積もりをしている業者を選ぶようにしましょう。

アフターフォローがしっかりしている

シャワールームは水道工事を伴いますので、腕のいい業者に依頼しても水漏れなどが発生するかもしれません。設置後に地震などで、配管が緩んでしまうこともあります。そういったときに、すぐに対処してくれる業者を選びましょう。

少なくとも1年間は保証があり、そのあとも必要に応じて対応してくれる業者を選んでください。そういう意味では、できるだけご自分の生活圏内に業者の拠点のあり、できれば1時間程度で駆けつけることができるところが理想です。

2~3社に依頼して相見積もりの状態にする

見積もり依頼をするときは、1社だけでなく複数の業者に依頼してください。1社だけに依頼すると、相場よりも高値の見積もりを出されたり、デザインや機能に満足できないことがあります。シャワールームのリフォーム費用は業者によって差がありますし、提案してもらえる内容も違います。

面倒に感じるかもしれませんが、できるだけ2~3社に見積依頼をして、最適な提案をしてくれた業者に依頼してください。ただし、金額だけで選ばないように気をつけましょう。金額面では、依頼するときに予算を伝えておけば、その範囲内で提案してもらえますので、提案内容と実績を重視して選ぶことが大切です。

まとめ

シャワールーム増設

出典:pixabay

シンプルなデザインで使い勝手のいいシャワールーム。セカンドバスを考えているときに、ユニットバスよりも低予算で導入できるため、どうしても湯船が必要というのでなければ、おすすめのリフォームです。

輸入品などを選ばなければ25万~60万円程度の予算で設置できます。予算に余裕がある方は、高機能なオプションを選ぶことで、冬でもシャワーだけで温まることが可能です。とはいえ、設置場所はシャワー音や防水なども含めて総合的に判断してください。設置してから後悔しないためにも、実績のある専門業者に相談してシャワールームの選定や位置の提案をしてもらいましょう。

いかがでしたでしょうか。なるべく費用を抑えてリフォームをしたい方へお知らせです。リフォマは中間業者を介さずに、ご要望に合う専門業者を直接ご紹介します。中間マージンが上乗せされないため、管理会社や営業会社などより安く費用を抑えることができます。下記のボタンからお気軽にご相談ください!

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監修者:

渡邊 一伸(ナベさん)

大工歴35年。大手ハウスメーカーで2年間現場監督に従事。3000棟以上のリフォーム・住宅修理の工事管理の実績をもつ。阪神淡路大震災においては1年間復興財団に奔走。その後、独立し、会社を10年経営。2016年に1月に株式会社ローカルワークスに入社。