ユニットバスに見られる劣化サイン
ユニットバスはご家族皆さんが毎日使うものでもあり、経年と共に劣化は免れません。
ユニットバスが劣化した場合、どのようなトラブルが起こるのか、また、どのような補修が必要となるのかを場所別にご紹介します。
壁で起こりうるトラブル
穴や剥がれ
昔のユニットバスは、ユニットバス自体が水に強くても、土台が水に弱い素材である場合があります。
ユニットバスに少しでもひびや剥がれが起こると、壁の内部にまでどんどん浸水していきます。
一見するとユニットバス内では小さなひびや穴があるだけのように見えても、ユニットバスの裏側ではサビやカビが発生し、ひどい場合は家の構造にまで影響を及ぼす場合があります。亀裂
タイル壁を採用しているユニットバスもありますが、タイルは経年と共に亀裂が走りやすい素材です。
一度亀裂が走ると、亀裂は広がり、悪化する一方です。補修方法
壁面の清掃をこまめに行い、亀裂やヒビなどを見逃さないようにしましょう。早めに対策ができれば、内部腐食などまで発展させずに軽い対処で修繕ができます。 また、浸水や腐食に強い素材の壁面パネルへの変更**を依頼するのも手です。
タイル壁の場合、目地にカビが発生しやすく、劣化すると漏水する可能性が高くなります。シロアリなどの原因にもなりますので、タイル壁にこだわりがなければ部分補修ではなく、壁面全面を壁面パネルに変更することもおすすめです。
最近のユニットバスは色も柄もバリエーション豊富なパネルが多いため、壁全体を変えることで気分転換にもなります。
床で起こりうるトラブル
亀裂や穴、はがれ
古いユニットバスの場合、経年と共に亀裂や穴あきが起こりやすいです。
イスがこすれることで、床材のはがれにもつながります。
床材のすり減りや黒ずみも見られるようになり、汚れが溜まりやすく不衛生になりがちです。補修方法
床材での不具合を発見した場合は、部分補修ではなく床全体を新しくすることがおすすめです。
最新の床材は水がたまりにくい設計で、乾きが良いためカビなどの発生を防ぎ、掃除もしやすくなるでしょう。
断熱性に優れた床など快適性を高めた床材もありますので、より過ごしやすい浴室へとアップデートができます。 床材はお湯を流す度に大量の水で濡れますので、トラブルに気が付いたらすぐにでも業者に連絡しましょう。
浴槽
キズやひび割れ
ユニットバスの浴槽に最も使われる素材はFRP(繊維強化プラスチック)です。
FRPは耐久性には優れますが、経年劣化でキズが目立ちやすいのが欠点でもあります。
フタが当たったりシャワーヘッドや洗面器などを落とした時にキズができますが、劣化している場合はキズどころではなく割れに繋がってしまうことがあります。補修方法
応急処置としてテープでヒビを塞ぐ方もいらっしゃいますが、いざ業者に補修を頼む際、テープと一緒に浴槽表面が剥がれてしまう可能性があります。自己流の補修はせずに、最初から業者に補修を依頼しましょう。
FRP(繊維強化プラスチック)の浴槽の場合、清掃の際はクレンザーなど研磨剤が含まれている洗剤の使用は控えましょう。傷を悪化させたり、清掃の際に傷をつけてしまう場合があります。傷には見えない雑菌が溜まりやすくなりますので、清潔に保つためにも洗剤の種類やスポンジは選びましょう。
洗面台
- ひび割れ
2点ユニットバスと3点ユニットバスの場合は、洗面台もセットになっているので洗面台にトラブルが起こることもあり得ます。
例えば洗面ボウルや鏡の割れ、天板の割れなどが見られます。
天板の割れは水漏れやケガの危険性が高いため、早めに補修することが大切です。
- 補修方法
洗面ボウルや鏡は専用のものの取り付けや、専用の部品で交換や補修をしなくてはならないため、必ず専門業者に依頼しましょう。
天板の割れはパテ埋め交換などで対応してもらうこともできます。
業者によっては既存のユニットバスに適合する部品や商品を扱っていないことがありますが、その際はユニットバスのメーカーや、製品を扱うお店に問い合わせて取り寄せる必要があります。
トイレ
考えられるトラブル
トイレがセットになっている3点ユニットバスは、トイレにトラブルが起こることもあり得ます。
たとえば、つまりや水漏れ、水が流れない、便座のひび割れなどです。補修方法
軽度のつまりであれば、市販のラバーカップで解消ができます。
しかし、水漏れなどが起きた場合は配管に原因があることもあり、補修には専門知識が必要となりますので修理業者に補修を依頼しましょう。
トイレの場合も洗面台同様、適合する部品や商品が限定されるため、取り扱い店やメーカーに問い合わせなくてはならない場合があります。
業者に依頼する際のポイント
DIYの補修前に依頼
業者に依頼するより安いからと自己判断での対処やDIYを考える方もいらっしゃいますが、適切な補修がなされないと状況を悪くすることもあります。
状態によっては逆に費用が割り増しとなる可能性もありますので、不安な場合は最初から業者に補修を依頼しましょう。
業者選びのコツ
信頼できる業者であるかのチェック項目は以下の通りです。
- 施工実績が多い
- 現地調査が丁寧
- 見積もりの詳細が分かりやすい
- 問い合わせ時の対応が早い
- 工事の保証とアフターメンテナンスがある
- 営業から工事の管理、管理検査まで同じ担当者が責任を持つ
上記は目安ですが、業者選びの際は補修したい所をはっきりさせ、予算を決めておくことで過剰な工事を防げます。
業者に補修依頼する際の費用相場
壁の補修
- 部分補修 2~3万円
- パネル交換 5~10万円
ただし、症状や壁の構造や素材で費用は変動します。
床の補修
- 部分補修 2~5万円
- 交換
ユニットバスは浴槽とセットになっているため、費用が高くなる傾向にあります。
たとえば床と浴槽がセットのハーフユニットバスであれば、15~20万円です。
浴槽
- 部分補修 5万円
交換の場合、床と同程度の相場になります。
洗面台
洗面ボウルのみ取り付けられているタイプの場合
洗面ボウルか鏡の交換となり、2~5万円程度天板付きの場合 10万円程度かかることもあります。
トイレ
- 部分補修 2~3万円
- 便座の交換など 10万円
自分で補修する際の注意点
劣化がわずかな場合、自分で補修したいという方も多いでしょう。
構造内部に補修が必要であれば自分での補修はできませんが、場所や症状の程度によっては自分で補修することも可能です。
床の補修
交換となるとユニットバスの解体が伴うため業者に依頼しなくてはいけませんが、既存の床の上から浴室向けのシートを貼るという方法であれば自分で行うことも可能です。
パテを用いて床の表面を平らにした後、サンドペーパーをかけます。
ボンドを刷毛などで塗り生乾きになったら、シートを貼りつけます。
コーキングで壁とのすき間を埋めたら新品のようになります。
クッション性のあるものも多く、転んだ際の衝撃の吸収や音を響きにくくすることが期待できます。
抗菌・防カビ加工がされていますが、より長く使うためには日頃からこまめに清掃や換気を行うことが大切です。
壁
パネルは抗菌・防カビ加工の施された特殊軽量パネルを選ぶことがおすすめです。
市販のパネルはカッターで切断できるため、手頃にバスルームの印象を変えることができます。
メーカーの決まったデザイン内でしかリフォームのできないユニットバスですが、ご自身でDIYなさるのであれば個性的なデザインを実現することも可能となります。 遊び心を加えるのであれば、劣化した部分やその周辺部分のみなど、壁の一部に防水性のあるタイルを貼ってみるのはいかがでしょうか。
タイルを用いる場合は、広範囲ではなく一部分に施すのがおすすめです。ユニットバスは汚れが付きやすい場所でもありますので、タイルを広い面積に使用してしまうとすき間に汚れがたまりやすくなります。
大部分でタイルのようなデザインを楽しみたい場合は、タイル調シートがおすすめです。
ユニットバスの機能性を保ちながらバスルームの雰囲気を変えることができます。
まとめ
ユニットバスの補修を考えるべきサインや補修方法、業者に依頼する際の費用の目安や自分でも可能な補修方法についてご紹介しました。
ユニットバスに劣化が起こると壁や床、浴槽にキズや亀裂、はがれなどが見られるようになります。
2点ユニットバスや3点ユニットバスの場合、洗面台のひび割れやトイレの不具合が起こることも考えられます。
内部構造の補修や設備自体の交換など、大掛かりな補修が必要な場合、自己判断で補修すると症状が悪化する場合がありますので、劣化がかなり進行していると感じたら必ず業者に補修を依頼しましょう。
一方、軽度な症状であれば自分で補修できることもあります。
その際は水回りに使用可能な商品であるかの確認はもちろん、補修後にこまめに清掃するなど、ユニットバスの使い方の改善も心がけましょう。
いかがでしたでしょうか。なるべく費用を抑えてリフォームをしたい方へお知らせです。リフォマは中間業者を介さずに、ご要望に合う専門業者を直接ご紹介します。中間マージンが上乗せされないため、管理会社や営業会社などより安く費用を抑えることができます。下記のボタンからお気軽にご相談ください!
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