2017年12月12日

浴室をタイルでリフォームする際の費用は? メリットとデメリットも解説

タイル浴室のリフォームで、保温性と清掃性に優れていながらお好みのデザインの浴室を作ることができます。しかし、タイルの劣化がひどくなると、大がかりな補修工事が必要となります。大がかりなリフォームをきっかけに、タイル浴室からユニットバスに変更される方も多いです。タイル浴室に関わる様々な工事内容や費用についてご紹介します。

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浴室をタイルでリフォームする場合の費用相場

補修方法

床のタイル全面張替え

6万円

壁のタイル全面張替え

10万円

タイルの部分的な補修

3万円~

ひび割れ補修

3万円~

目地補修

2万円~

   
上記の費用は、0.75坪の浴室をリフォーム業者に施工依頼した場合の目安です。 床タイルと比較すると、壁の方が面積が大きく作業の難易度が高いため費用が高くなります。

選ぶタイルや下地の状態、業者の設定金額や、補修範囲などによって、費用は異なります。
部分補修は全面張替えよりも費用を抑えられますが、リフォーム業者に依頼する場合、 人件費などがかかることを覚えておきましょう。

浴室にタイルを使用するメリットとは?

出典:freeimages

奥室にタイルを使えば、オリジナルの浴室空間をつくることができます。 デザイン面だけでなく、浴室の快適性を高める効果がタイルにはあります。 ここでは、タイルをおすすめする理由をご紹介します。

お好みの浴室を作れる

タイルは好きなパターンを作ることができ、組み合わせ方で様々な印象を与えることができます。 パターンを変えるだけでオリジナリティあふれるデザインを簡単に作れるため、浴室にお好みのデザインを取り入れやすいです。

浴槽に使われることの多いステンレスや人工大理石といった異なる素材と組み合わせることも可能なことから、 タイルで浴室のアクセントとなる模様やカラーを施すこともできます。タイルは、浴室のデザインにこだわりたい方におすすめです。

耐火、耐水性が高く清掃しやすい

タイルは耐久性に優れていることに加え、キッチンにも使用される程の火や水への強さもあります。 水アカやカビを簡単に落とすこともできるため、水アカやカビの発生しやすい浴室に向いている素材です。

抗菌や耐汚加工の施されたものを選べば、さらにお手入れの手間を省けます。 定期的にお手入れをすることで補修しなくても長くお使いいただける素材のため、コストパフォーマンスに優れていると言えます。

保温性が高い

タイルは保温性に優れています。そのため、タイルの浴槽はお湯が冷めにくいです。 浴槽のお湯が冷めにくいおかげで追い炊きの回数を減らせるため、節約にもなります。

補修工事が簡単

タイルがひび割れた場合、補修材を塗ったりひび割れた箇所のタイルを張り替えるといった、比較的短期間で終わる工事で補修が可能です。 軽微なものであればご自身で補修も可能なため、修理費用を抑えることができるのも魅力的です。

浴室にタイルを使用するデメリットとは?

デザインにこだわれて保温性も高いなど、浴室で使うのにぴったりのタイルではありますが、メリットばかりではありません。

タイルとタイルの間にはセメントが敷き詰められていますが、年数の経過と共にセメントはひびが入りやすくなります。 ひびが入ってしまうと、そこから水が浸入し、カビが発生します。

カラフルなタイルを使用していると、カビの発生に気づきにくいため、浴室の清潔感を保つために、掃除をしながらひび割れやカビが発生していないかこまめに確認しましょう。

浴室に使用するタイルの選び方

壁に使うタイルは、吸水性が低く、水アカやカビの発生しにくい掃除しやすいものがおすすめです。 釉薬を使い表面がなめらかなものや、目地の少ない大判のものを選べば、より清掃の手間を省けます。 寒くなると水が凍ってしまうような地域の場合、耐凍害仕様のタイルを選ぶことで、凍結対策にもなります。

床に使うタイルは、冷えにくく、滑りにくいものがおすすめです。 タイルは、適正表示で適切な使用場所が分かるようになっているため、浴室向きであることを予め確認した上で選びましょう。 浴室は転倒事故が多い場所ですので、浴室の安全性を高めるために、浴室に適したタイルを選ぶことが大切です。

滑りにくいものを選ぶ場合、ざらざらしたものを検討なさる方は多いですが、足で触れた際に痛みを感じる程ざらざらしたものにしてしまうと、せっかくの浴室の快適性が低下します。 痛みを感じない程度に滑りにくい感触のものを選びましょう。

浴室の壁と床のタイルを同系色でまとめると、落ち着いた印象となります。 複数の色を使う場合は、床を壁よりも暗いトーンにすることで、落ち着いた、くつろげる浴室になります。

浴室をタイルする場合は部分補修か全面張替えで行う

浴室のタイルは、部分補修でリフォーム可能な場合もあり、部分補修で済めばリフォーム費用も時間も節約することが可能です。 しかし、タイルの状態によっては全面張替えをしなければ、浴室全体に影響を及ぼす可能性があるため、適切な対応が求められます。 部分補修と全面張替えの判断の仕方をご紹介します。

部分補修の判断と補修方法

タイルの目地の汚れや劣化は、市販の目地補修材で処置できることが多いです。 壁や床のタイルと浴槽の間にすき間が生じている場合は、コーキングによる補修を行います。

タイルの一部が欠けていたりひびが入っている場合は、ひび割れ部分のみの補修など、部分補修で対応可能です。 ただし、タイルの浮きは、タイルが剥がれる前兆です。早めに張替えることをおすすめします。

全面張替えの判断

タイルだけでなく下地までひび割れしている場合、下地にまで水が浸入し、下地が脆くなっている可能性があります。 このような状態になってしまうと下地の補修も必要なため、タイルを一度剥がさなくてはなりません。 タイルを剥がしたら浴室全体のリフォームが必要となる場合があるため、浴室リフォームが可能な業者に依頼しましょう。

タイル全体の劣化が気になる場合も全面張替えをおすすめします。 タイルを張替える際は既存のタイルを剥がすと同時に、水栓や浴槽などの交換も必要となる場合があります。 この場合、費用が高くなる傾向にあります。

DIYで浴室のタイルを補修するときの工程と注意点

浴室のタイルをご自身で補修する場合、材料費のみしかかからないため費用を抑えられることがメリットです。 しかし、タイルの補修はDIYに慣れていない方にとっては難しい作業です。 作業工程を守りながらいくつか注意しなければならない点もあります。DIYでの補修方法と注意点をご紹介します。

欠けや剥がれの補修方法

まず、マイナスドライバーなどで下地が見えるまでタイルを剥がします。 タイルにドライバーを当てながら、金づちで丁寧に剥がします。 この時、斜めに力を入れることで、下地の防水コンクリートを傷つけるのを防げます。

既存のタイルが剥がれたら、新しく貼るタイルの裏に接着剤をつけ、 目地の間隔や他のタイルとのバランスに気をつけながらタイルを貼ることで、欠けや剥がれの補修ができます。

ひび割れの補修方法

補修をする前に、ひびの入ったタイルの周辺の汚れを拭きとってください。 拭きとったら、ドライヤーなどで十分乾かしましょう。

ひび割れの周辺がきれいになったら、パレットや厚紙などに補修材を載せ、主剤と硬化剤を均一になるまでしっかり混ぜ合わせてください。 補修材の色がタイルと合わない場合、絵具を混ぜることで色を調節できますが、絵具は主剤に少しずつ混ぜましょう。

補修材の準備ができたら、ヘラを使い、ひび割れに沿って補修材を塗りこんでいきます。 気温20℃くらいですと、補修材は5~10分で乾いてしまうため、素早く塗りましょう。

また、綺麗に仕上げるためには重ね塗りをしないことがポイントです。 補修材とタイルの色を合わせるのが難しく、あまりに色の違いが大きすぎると、補修した箇所が目立ちます。確実に美しい仕上がりにしたい方は、専門業者に依頼することをおすすめします。

目地補修はマスキングが仕上がりを変える

目地補修で目地剤を流す前のマスキングを丁寧に行うことで、目地剤がタイルの面に流れることを防ぎ、綺麗な仕上がりとなります。 タイルが小さく、目地の多い浴室ですと、マスキングは時間のかかる作業ですが、マスキングで仕上がりに違いが生じます。

プロに補修してもらったかのような仕上がりにするためには、マスキングは慎重に行うことをおすすめします。

サイズ調整や既存のタイルを剥がすのは難しい

タイルを張替えるには、下地の表面をならしたり目地が均等になるようにタイルを並べなければなりません。 さらに見た目を綺麗にするための作業も考えると、タイルの張替えはDIY初心者にとって難易度が高くなります。

端の面のタイルを張替えたい場合、これらの作業がやりにくいだけでなく、大きすぎると貼り付けられないですし、 小さすぎると余計なすき間が生じ、見た目が悪くなります。

床のタイルを張替える場合、既存のタイルを剥がす際に防水部分まで切ってしまう恐れがあります。 ここを切ってしまうと、床下・階下に水漏れが起きます。集合住宅ですと、他の住民の方にも迷惑がかかります。

タイルを剥がすのは難しく、水漏れの心配もあるため安全に張替えるためには、業者に依頼することをおすすめします。

材料は多めに用意しておく

せっかくご自身で補修するのであれば、なるべく費用は抑えたいですよね。 しかし、費用を抑えて作業中に材料が不足してしまったら、作業は中断してしまいます。 材料には使用目安量が記載されていますが、必要以上に節約しようとせず、記載通りの分量を揃えたとしても、 浴室の状態によっては記載分量以上が必要となることは珍しくありません。

時間が経ってから塗り直すと、仕上がりにムラが生じる可能性があります。 材料を多めに用意しておくことで、材料が不足して作業が中断してしまう事態を防げます。 ただし、全ての材料を多めに揃えておく必要はなく、目地剤など、ムラが生じると補修箇所が目立ってしまうようなものを多めに揃えておくだけで構いません。

タイル浴室からユニットバスへのリフォームについて

ここまでタイル浴室にリフォームする際の費用や内容をご紹介しました。浴室にタイルを使用することで保温性に優れ、清掃しやすく、お好みのデザインの浴室を作ることができます。

しかし、タイルとタイルの間の敷き詰められたセメントは経年と共にカビの原因となるひびが入りやすくなります。下地までひびが入ってしまうと大がかりな工事が必要となります。そのため、大がかりなリフォームの機会に、タイル浴室からユニットバスに変更する方は多いです。ユニットバスは目地が少ないため、清掃性が高いです。水漏れしにくい構造のおかげで、防水対策が不要というのもメリットです。

タイル浴室とは違うメリットのあるユニットバスにリフォームするためにはどのような工事が必要なのでしょうか。まず、ユニットバスを設置できるように天井や壁、床の解体工事を行います。

解体した壁の作り直しや解体した床の土台に劣化を補修する木工事、ユニットバスの支えを作る基礎工事などが行われます。その他に換気扇ダクトや照明などの電気工事、ユニットバスと配管をつなげる配管工事、ユニットバスを組み立てる設備工事があります。

これらの工事費にユニットバスの価格が加わります。ユニットバスはプランやオプションが充実していますので、グレードによって価格は大きく異なります。下記にタイル浴室からユニットバスにリフォームする際の工事内容と費用は以下の通りです。

工事内容

解体工事

約12~13万円

搬入搬出、養生等の仮設工事

約2~3万円

基礎工事

約2~3万円

木工事

約4~5万円

電気工事

約4~5万円

配管工事

約7~9万円

設備工事

約9~10万円

 

タイル浴室からユニットバスへのリフォーム施工事例

タイル浴室からユニットバスにリフォームする際の工事内容をご紹介しました。実際に工事を依頼する際には、費用も気になりますよね。ここでは、実際の施工事例をご紹介しています。施工事例から費用の目安とユニットバスの浴室のイメージを参考になさってください。

佐賀県西松浦郡有田町のユニットバスへのリフォームの施工事例

施工情報

施工業者

株式会社匠和美建佐賀本店

施工月

2016年4月

施工総額

約87万円

【Before】
タイル浴室
【After】
ユニットバス

出典:株式会社匠和美建佐賀本店

こちらの事例では、浴室の寒さを改善することを目的にリフォームがされました。ユニットバスは気密性に優れているため、ユニットバスに変更したことで足元の寒さが改善されました。また、床がタイルでなくなったことで水ハケが良くなり、お手入れが簡単になりました。

長野県長野市のタイル浴室からユニットバスへのリフォーム施工事例

施工情報

施工業者

関建設工業株式会社

施工月

2016年4月

施工総額

約100万円

【Before】
タイル浴室
【Aftere】
ユニットバス

出典:関建設工業株式会社

この施工事例の詳細はこちらの記事でご紹介しています。

佐賀県東松浦郡玄海町のタイル浴室からユニットバスへのリフォーム施工事例

施工情報

施工業者

株式会社匠和美建佐賀本店

施工月

2016年6月

施工総額

約179万円

【Before】
タイル浴室
【After】
ユニットバス

出典:株式会社匠和美建佐賀本店

この施工事例の詳細はこちらの記事でご紹介しています。

まとめ

タイル浴室の特徴やタイル浴室にするための費用、タイル浴室からユニットバスにする場合の工事内容や費用をご紹介しました。タイルのリフォーム費用や内容は浴室の状態や補修範囲、タイルの品質などで変動します。タイルを使うことで浴室のデザイン性や清掃性、保温性を高めることができますが、ひびが入ったら早く対処しなければ、 カビの発生しやすい浴室となります。

軽微なタイルの劣化であればDIYで補修可能ですが、タイル自体が全体的に劣化していたり、下地にまでひび割れが生じている場合はタイルの全面張替えが必要となります。補修でこれまでのタイル浴室を使用し続けることはできますが、大がかりな工事となるため、ユニットバスにリフォームされる方も多いです。

ユニットバスは、目地が少ないため清掃が簡単なことに加え、気密性の高さも特徴です。ユニットバスにするためには、天井や壁、床の解体工事から始まり、ユニットバスを支える土台作り、配管工事やユニットバスの組み立てなどが行われます。
浴室リフォームを得意とする業者に施工依頼をし、快適に使える浴室を作りましょう。

いかがでしたでしょうか。なるべく費用を抑えてリフォームをしたい方へお知らせです。リフォマは中間業者を介さずに、ご要望に合う専門業者を直接ご紹介します。中間マージンが上乗せされないため、管理会社や営業会社などより安く費用を抑えることができます。下記のボタンからお気軽にご相談ください!

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