2018年2月8日

洗面台のつまりの原因と解消する方法を徹底解説

毎日利用する洗面台。洗面台のお手入れをこまめにしている人でも、排水溝のお手入れまで行っているという人は少ないのではないでしょうか。排水溝のメンテナンスを怠るとつまりが発生して、水が流れなくなることがあります。いきなり水が流れなくなると焦りますよね。 ここではそんな洗面台のつまりを解消する方法と、つまりを発生させないためのメンテナンスについてご紹介します。

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洗面台の排水溝の構造

出典:photo-ac.com

洗面台のつまりを解消させるまえに、洗面台の排水溝について理解しておきましょう。洗面台の排水溝についての知識がないまま、無理につまりを取り除こうとして、配管を壊してしまうことがよくあります。

ちょっとしたお手入れで済んだはずが、業者を呼んでの工事につながる可能性もありますので、面倒かもしれませんが、まずは排水溝の構造について理解しておきましょう。

洗面ボウルの排水口

洗面ボウルは陶器や樹脂などで作られていますが、そこに排水口となる金属の部品がついています。 これは目で見える部分ですので、イメージしやすいかと思います。最近の排水口にはヘアキャッチャーがついていて、髪の毛や小物が排水溝に流れていかないように工夫されています。

ヘアキャッチャーは、取り外し可能な樹脂の部品で作られていることが多く、簡単にお手入れができるようになっています。

排水トラップ

排水溝の下側には、排水トラップと呼ばれる部品が設置されています。 洗面台によっては扉が設置されていて、洗剤などを保管できるようになっている場所があるかと思います。 その扉を開くと、配管は真っ直ぐではなく、S字やP字のように上向きに曲げられてから、下もしくは横に配管が伸びているはずです。

なんでこんな無駄なものがあるのだろう?曲げずに直線的に配管を通した方が詰まることなくそのまま排水が流れて良さそうですよね。 そう思った人もいるかもしれませんが、実はこの排水トラップには大きな役割があります。 もし排水トラップがなかったら、洗面台の排水口と下水道が直結することになります。

下水道はとても不衛生で、臭いもひどく、さらに虫なども湧きやすい環境にあります。 そんな下水道と洗面台がそのまま繋がっていたらどうなるか、簡単に想像できるかと思います。 洗面所は常に悪臭がして、さらに虫も湧いてしまう状態です。

そのまま下に排水が流れていくわけではなく、一度上向きに排水管が曲げられていることで、排水トラップ部分には常に水が残っています。 この水が、異臭や虫の侵入を防ぐフタの役目をしているのです。 排水トラップは、悪臭や不衛生な環境から洗面所を守っています。

排水トラップには、S字トラップ、P字トラップ、U字トラップなどがありますが、基本的な役割は同じで、いずれもナットを緩めると取り外すことができる構造になっています。

排水トラップ下部

排水トラップの下側で接続マス(汚水マス)に接続されます。 接続マスは排水トラップの直下にあるわけではありません。 排水トラップの下でベンド管により横向きに曲げられて、接続マスに繋げられます。 台所や洗面所、お風呂などからの排水を一本にまとめ、最終的に家の外にある公共汚水桝に接続します。

一軒家とマンションで多少構造が違いますが、基本的には排水トラップの下側で横向きに曲げられていることだけ覚えておきましょう。

洗面台の詰まりの原因

排水溝の構造について理解できたら、どのような場所につまりが発生しやすいのか見ていきましょう。

髪の毛

洗面台のつまりの原因として、一番多いのが髪の毛です。 最近の洗面台には最近の洗面台はシャワーノズルなどがあり、洗面台で髪を洗う人も多いですよね。 髪を洗わなくてもドライヤーで髪を乾かすだけで、洗面台に髪の毛が落ちてしまいます。

このため、男性よりも女性の方が排水管の詰まりを発生させやすい傾向にあります。 また、髪の毛は水に溶けませんので、排水管内にゆっくりと溜まっていき、最終的につまりの原因になります。

固形物

固形物といっても様々なものがありますが、例えば女性の方は、排水口にピアスを落とした経験のある人も多いのではないでしょうか。 男性でも歯磨き粉のキャップなどを落としてしまうことがありますよね。そのような固形物もつまりの原因になります。

新しい洗面台はヘアキャッチャーがありますので、その先にまで固形物が入ることはほとんどありませんが、古いタイプの洗面台ではよくあるつまりの原因のひとつです。 小さいお子さんがいるような場合は、おもちゃなどを流してしまい、つまらせてしまうこともあります。

石鹸のカス

洗面台ですので、石鹸なども利用しますよね。この石鹸がつまりの原因になることがあります。 石鹸を使って手を洗ったあと、そのままにしておくと石鹸のカスが排水管に薄い膜となってこびりついてしまします。 それが何度も繰り返されると、配管がどんどん細くなり、髪の毛や固形物が詰まりやすくなります。

詰まった髪の毛や固形物に石鹸のカスが絡まると、それがぬめりになってしまいます。 そのぬめりがさらに、髪の毛や固形物を引き寄せるという悪循環で、つまりが発生します。

洗面台の詰まりやすい箇所と理由

排水溝の構造と、つまりの原因を踏まえた上で、次にどこでつまりが発生しやすいのか、その場所と理由についてご紹介します。

ヘアキャッチャー

ヘアキャッチャーは髪の毛やゴミ、小物などが排水溝に落ちないように設置されています。 このため、どうしても髪の毛が溜まっていきます。 そこに石鹸のカスがこびりついてぬめりとなり、水の流れを止めて詰まりとなります。

排水トラップ

最も詰まりが発生しやすい箇所が排水トラップです。 ヘアキャッチャーである程度の髪の毛やゴミなどを取り除くことができますが、多少はそのまま通過してしまいます。 排水トラップも通過してくれればいいのですが、かなりの水の勢いが無い限り、髪の毛や固形物が流れ出ることはありません。

それが積み重なっていくと、排水管が徐々に狭まってしまいます。 そして最終的には水が流れなくなり、つまりが発生します。

排水トラップ下のベンド管

排水トラップほどではありませんが、排水トラップの下にあるベンド管もつまりが発生しやすい場所のひとつです。 上から流れてきた水がほぼ直角に曲げられますので、その角には石鹸のカスなどがこびりつきやすく、ゆっくりと時間をかけて排水管を狭めていきます。

自分で詰まりを解消するためのやり方や清掃方法

洗面台のつまりの多くは、自分で解消することができます。 つまりが発生すると、焦ってしまって、すぐに業者に電話したくなりますが、詰まりの原因によっては、数分の清掃で解消することもあります。 まずは、次の手順でつまりが解消するか試してみましょう。

STEP1. ヘアキャッチャーの汚れを落とす

まずはヘアキャッチャーをキレイにしましょう。ヘアキャッチャーは簡単に取り外せる構造になっていますので、まずは引き抜いて取り外しましょう。 もしヘアキャッチャーが原因であれば、この時点でつまりは解消されます。

ヘアキャッチャーを取り外してもつまりが解消されない場合には、原因が他にあります。 ヘアキャッチャーを元の位置に戻しておきましょう。 ただし、ヘアキャッチャーが汚れている場合は、洗面所以外の場所で、ヘアキャッチャーの汚れを落としてから元に戻しましょう。

もちろんヘアキャッチャーがつまりの原因だった場合も、きれいに掃除して髪の毛やぬめりを取り除いた状態で元に戻しておきましょう。

STEP2. ワイヤーブラシやパイプクリーナーで排水口から排水トラップを磨く

ヘアキャッチャーに問題がないとすると、次に考えるとは排水トラップです。まずはワイヤーブラシやパイプクリーナーで、排水口側から配管内部を磨いてください。つまりがまだそれほどひどくない場合は、これで解消することもあります。

STEP3. ラバーカップでつまりを引き出す

ワイヤーブラシ以外にも、ラバーカップでつまりの原因となっているものを引き出すという方法もあります。ラバーカップを使う場合には、オーバーフロー用の穴をテープなどで塞いで、ヘアキャッチャーを取り外しましょう、さらに洗面ボウルいっぱいに水を入れた状態で、ラバーカップを押し引きしてください。

STEP4. 排水トラップを取り外して清掃する

ワイヤーブラシやパイプクリーナー、ラバーカップでもつまりが解消されない場合には、排水トラップを取り外してください。排水トラップは簡単な工具ですぐに取り外すことができます。取り外すときには、水が溢れますので、下にはボロ布などを敷いておきましょう。

取り外したら、あとは内部をワイヤーブラシなどできれいになるまで磨きましょう。ここで大きなゴミが出てくれば、それがつまりの原因だった可能性があります。ほとんどのケースではこれで解消されるはずですが、それでもダメだった場合は、ベンド管周辺を疑いましょう。

STEP5. ベンド管の汚れを取り除く

ここから先は見えない部分を清掃することになりますので、理想は高圧洗浄機を使って汚れを吹き飛ばすことです。知り合いに高圧洗浄機を持っている人がいれば、貸してもらって配管の汚れを吹き飛ばしましょう。

もし高圧洗浄機を借りられない場合は、ワイヤーブラシで汚れを削り落としてください。とても時間のかかる作業ですので、根気強くつまりの原因を取り除きましょう。

詰まらせないためにやっておくべきメンテナンスやお手入れ

洗面台をつまらせてしまうと、その解消に大きな労力が必要になります。このため、基本的には日頃のメンテナンスで、つまりが発生しないようにすることが重要です。つまりを発生させないようにするためには、どのようなお手入れが必要なのか、見ていきましょう。

ヘアキャッチャーを設置して1週間に1回清掃する

洗面台にヘアキャッチャーが付いていない場合は、金属製の網でできたヘアキャッチャー(ゴミ受け)が売られていますので、髪や固形物が排水管に流れていかないようにしてください。そのうえで、1週間に1回はヘアキャッチャーを洗うようにしてください。そうすることで、つまりはほとんど発生しなくなります。

パイプフィッシュで定期的にメンテナンスする

水が流れていれば、パイプフィッシュを使って排水管内の汚れを取り除けます。それほど頻繁に行う必要はありませんが、月に1回くらいのペースで使っておけば、排水管内をいつもきれいな状態に保つことができます。

重曹とクエン酸でメンテナンスをする

パイプフィッシュは薬品ですので、あまり使いたくないという人もいるかもしれません。そういう人は、安全性の高い重曹とクエン酸を使って、排水管内にこびりついた汚れを取り除きましょう。次の手順で重曹とクエン酸を使ってください。

  1. 重曹を排水口にふりかける
  2. 粉状のクエン酸をその上からふりかける
  3. 少しずつ水を流して重曹とクエン酸を化学反応させる

重曹はアルカリ性で、クエン酸は酸性ですので、混ぜ合わせることで化学変化が起き、泡が発生します。その過程で、排水管内の汚れを取り除いてくれます。

固形物を落としたらすぐに取り除く

ピアスや歯磨き粉のキャップなどを排水口から落としてしまって、そのままにしている人もいるかもしれませんが、落とした固形物は必ずすぐに取り除くようにしましょう。すでにご紹介しましたように、排水トラップは取り外すことができます。

落としてすぐなら、排水トラップにまだ残っているはずです。何かを落としたら、水は絶対に流さないようにして、排水トラップを取り外しましょう。落下させた固形物を取り除いたら、排水トラップを元の状態に戻しておきましょう。

プロの業者に依頼するときのポイント

洗面台のつまりは自分で直せるケースがほとんどですが、排水トラップが硬くて外せないという人や、排水トラップ下のベンド管の先でつまりが発生しているような場合は、業者に依頼して直してもらうというのも選択肢のひとつです。

自分で無理に直そうとして、部品を壊してしまったり、水漏れを発生させたりするようなケースもありますので、自信がない人はプロの業者に頼りましょう。ただし、プロの業者の中には悪徳業者も紛れています。ここではそんな業者に引っかからないために、依頼をするときのポイントをご紹介します。

地元の業者に依頼する

つまりや水漏れに24時間対応している大手の業者がありますが、そのような大手は出張費などがかかりますので割高な料金で作業をしてもらうことになります。大手業者が中間に入っていて、作業は信頼できるかどうか分からない業者が行っているケースもあります。

夜中につまりが発生して、すぐになんとかしたい場合はそのような24時間対応の業者でもかまいません。時間に余裕あるなら地元の業者にお願いしましょう。地元の業者であれば、悪い評判が立つと仕事がなくなってしまいますので、丁寧な作業を期待できます。出張費も大手に比べると割安になるケースがほとんどです。

インターネットで検索すれば、地元の業者がすぐに見つかります。できるだけ同じ市区町村の業者に依頼しましょう。

見積もりがしっかりしている業者を選ぶ

つまりを直してもらう前に、必ず見積もりを出してもらいましょう。すぐに直したい気持ちが強すぎて、業者の言い値で作業を依頼してしまうことがありますが、少なくとも見積書だけは出してもらいましょう。そうしないと、電話で聞いた値段と、現場で請求される値段が違うというようなことを回避できます。

見積書は「配管清掃作業一式」とされることがありますが、金額があまりにも高い場合は明細を出してもらいましょう。数千円くらいであれば、細かいことを言わずに依頼してもかまいませんが、高圧洗浄などが必要な場合は、2~4万円くらいの費用が発生します。作業内容がわからないものを「一式」とするのはあまり親切ではありませんよね。

  • どのような方法でつまりを解消するのか
  • どれくらいの時間かかるのか
  • 作業人数は何人か

少なくともこれくらいは分かる見積書を出してもらいましょう。 ただし、見積もりは現場を確認しないとできませんので、見積もりのために出張してもらうことになります。 このため、見積もりが高すぎるからと言って断ると、出張費や見積費用を請求されることもあります。 これを回避するために、できるだけ見積無料の業者に依頼してください。

信頼できる業者に依頼する

最終的な判断は、その業者を信頼できるかどうかで行ってください。

  • 電話対応がしっかりしている
  • 難しい専門用語を使わずに説明してくれる
  • イライラしていない

このような判断基準でも構いません。この業者なら安心して任せることができると思えることも、重要なポイントのひとつです。プロの業者とはいえ、様々な業者が入り混じっています。技術力や経験などは、なかなか見抜くことができません。それなら、丁寧な対応ができる業者を選んで、少しでも安心した状態で作業依頼をしてください。

まとめ

洗面台につまりが発生したときの対処方法について説明してきましたが、まず大事なことはつまりを発生させないということです。 そのためには、普段からきちんとメンテナンスをして、排水溝の中に汚れが溜まらないようにしてください。髪の毛などは安易に流さないことも気をつけましょう。

つまりが発生したら、どこで詰まっているのかを見つけてください。 基本的には洗面台の上側からチェックしていきましょう。

  • ヘアキャッチャー
  • 排水トラップ
  • 排水トラップ下のベンド管

ほとんどがこの3点で発生します。それぞれ順番に清掃をして、それでも解消しない場合はベンド管の先で詰まっている可能性があります。 この場合は、高圧洗浄機や特殊な薬品などが必要になりますので、無理に自分でなんとかしようとせずに、プロの業者に依頼して、つまりを解消してもらいましょう。

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