洗面台(洗面ボウル)の特長を材質別にご紹介
洗面ボウルの材質には種類がたたありますが、この記事では陶器とホーロー、人工大理石の3種類をご紹介します。それぞれのメリットとデメリットから、ご自宅の洗面所に合う洗面ボウルの材質を選びましょう。
陶器製
洗面ボウルで最も一般的な材質が陶器です。
メリット
- 低価格
- 種類が豊富
- 傷がつきにくい
- お手入れが簡単
- 光沢があり見た目が美しい
陶器製の洗面ボウルは見た目が美しいのに、安くてお手入れが簡単ということもあって、ほとんどの洗面台で標準となっています。汚れが染み込むこともありませんので、お手入れさえしていれば美しい状態を長く維持することができます。
デメリット
- 物を落とすと割れたりヒビが入ったりする
- 重たいので土台に強度が必要
焼き物であるため、強い衝撃が加わると割れやヒビが入ります。電気シェーや化粧品の瓶などが落ちると破損の原因となるため、収納場所の工夫や物の出し入れに十分な注意が必要です。また、陶器は重さがあるため、支えに強度が必要です。このため、土台のデザインが限られてしまいます。
ホーロー製
ホーローとは、金属製の素地にガラス材の釉薬をコーティングして焼き上げたものです。
メリット
- 匂いや汚れがつきにくい
- 水や湿気に強い
- 陶器のように割れることがない
ホーローは食器や調理器具などに使われることからも分かりますように、水仕事に適している素材です。匂いや汚れがつきにくいため、長く使えるのもホーローの魅力のひとつです。また、物を落としても、金属がベースですので完全に割れることはありません。
デメリット
- 表面のコーティングが欠損するとベースの金属が錆びる
- 取り扱っているメーカーが少ない
割れることはないホーローですが、物を落とすと底が欠損することがあります。欠損や経年劣化によるコーティングの剥がれから、ベースの金属が錆びてしまうことがあります。錆が広がると金属が腐食して穴が開いてしまいます。
ホーロー製の洗面ボウルを扱うメーカーは限られており、お気に入りのものがなかなか見つからないのもデメリットのひとつです。ホーロー製の洗面ボウルにしたい方は、ホーローで有名なタカラスタンダードのものをチェックすることをおすすめします。
人工大理石製
人工大理石とはアクリル樹脂やポリ樹脂が主成分の素材です。大理石となっていますが、業者によっては樹脂製という扱いになることもあります。
メリット
- デザインが豊富
- 大量生産できるので価格が安い
- 割れにくい
- お手入れしやすい
人工大理石製の魅力は、「割れない」という点です。陶器は物を落とすと割れることがありますが、人工大理石はヘコミができることがあっても、割れることはありません。また、継ぎのないカウンタートップを作れますので、隙間に汚れが溜まる心配もありません。
デメリット
- 小さな傷、汚れやシミがつきやすい
- 高級感がなく安っぽい
- ヘアカラー剤が使えない
大理石と名前には付いていますが、実際のところは大理石風の樹脂ですので、どうしても高級感に欠けてしまいます。コーティングはされているもの、お手入れすることでコーティングが薄くなり、小さな傷や汚れ、シミなどが簡単についてしまいます。また、ヘアカラーで変色することもあるので注意が必要です。
洗面台(洗面ボウル)は型にも種類がある
洗面ボウルは材質だけでなく、取付け方で洗面ボウルのタイプが変わるため、使い勝手も変わります。洗面所の状況や洗面所をどのように使いたいかを考えることで、適したタイプが見えてきます。
置き型
洗面カウンターの上に洗面ボウルを置いて使用するタイプです。ベッセル型とも呼ばれ、デザイン性が高いことから、こだわりの洗面台に仕上げたい人に人気の型になります。洗面ボウルのサイズが大きいものを選べば、水が天板に跳ねにくいため、お手入れも簡単に行えます。
ただし、すり鉢状の洗面ボウルの場合は、洗面ボウルと壁の間に隙間ができてしまいますので、お手入れが難しいというデメリットもあります。見た目だけで選ぶのではなく、お手入れのしやすさも考慮して洗面ボウルを選ぶ必要があります。
埋め込み型
出典:株式会社アドヴァン
洗面カウンターに洗面ボウルを埋め込んで使用するタイプです。カウンターとボウルが一体化しているため、すっきりした印象となります。また、カウンターの凹凸がないため、拭き掃除が簡単にできるというメリットもあります。
洗面ボウルを真ん中ではなく少しずらして埋め込むと、洗面ボウルの横にスペースが生まれ、カウンターに石鹸などの物を置きやすくなります。洗面所を広く使うことができますので、ご家族と洗面所を使う時間が重なる朝でも、ゆとりを持って身支度できます。
半埋め込み型
出典:株式会社アドヴァン
洗面カウンターに洗面ボウルを半分埋め込んで使用するタイプです。ショールームなどで実際に触れてみたとき、置き型ではカウンターの位置が低いと感じることがあります。この場合、カウンターの高さが少し高くなる半埋込み型がおすすめです。
洗面ボウルの存在感を残しつつ、埋め込み型よりもカウンター下の収納を確保することも可能です。置き型のようにカウンターとボウルの素材を変えることができるため、デザインと収納にこだわりたい方におすすめの洗面台です。
壁付け型
洗面ボウルを壁に直接取付けるタイプです。シンプルでコンパクトな洗面空間をつくることができるため、お手洗いの手洗い場に採用されることが多い洗面台です。スペースをとらないため、洗面所が狭い場合でも家具家電のスペースを確保することが可能です。
洗面ボウルの選び方とは
洗面ボウルの材質や型にどのようなものがあるのか把握できたところで、次に実際に洗面ボウルを選ぶときのポイントをご紹介します。ポイントは「用途にあっている」、「お手入れがしやすい」の2つの視点から選ぶことです。それぞれのポイントについて詳しく見ていきましょう。
用途で選ぶ
洗面ボウルなんて顔を洗ったり、歯を磨いたりするだけでしょ?そう思うかもしれませんが、実際にはそれ以外の用途でもいろいろと使うことがあります。
- 髪染め
- 手洗い洗濯
- ペットのシャワー
- 髪を洗う
- 赤ちゃんの沐浴
これらの他に、ひげ剃りや化粧などにも使いますよね。そうなってくるとカウンターが広くて、収納が十分に確保できることも重要になります。まずは、洗面台で何をするのかを書き出すようにしてください。そして、その用途に合った洗面ボウルを選んでください。
用途ごとに最適な洗面ボウルは違いますが、注意したいのは「高さ」です。最適な高さは人によって違います。置き型の場合は、洗面ボウルを使いやすくするとカウンターが低くなって使いづらくなることがあります。洗面ボウルを選ぶときは、設置する高さにこだわって選びましょう。
ちなみに家族が多い場合には、洗面ボウルを2つ設置するのもおすすめです。1つだけですと朝の支度で混雑します。2つあればその混雑も解消されますよね。「洗面ボウルは1個」という考えに縛られず、自由な発想でリフォーム業者に提案してみてください。
手入れのしやすさで選ぶ
洗面台は毎日使いますので、どうしても汚れが目立ってしまいます。水はねによる水垢だけでなくカビなども発生しますので、毎日のお手入れが必須です。それをいかに最小限に抑えるかを考えて、洗面ボウルを選びましょう。
以下の2点が洗面ボウルを選ぶ上で重要になるポイントです。
- デザイン性が高くても小さな洗面ボウルは選ばない
- 手の入らないような隙間を作らない
この2つの条件を意識して、洗面台の素材や型を選ぶようにしましょう。見た目重視で設置したけれど、毎日のお手入れが大変になったというのはよくある失敗例です。美しい見た目も大切ですが、長く使うものですので実用性も忘れてはいけません。
洗面ボウルを設置する費用
費用例
洗面台価格(シンプル)
3万~5万円
洗面台価格(標準グレード)
5万~12万円
洗面台交換工事費用
3万~5万円
洗面台部品交換工事費用
1万~3万円
洗面所リフォーム費用
10万~20万円
こちらが、洗面台本体と工事の費用の相場です。既存の洗面台を交換する場合には、さらに古い洗面台を処分する費用なども必要になります。このため、洗面台を交換するだけのリフォームであれば、20万円くらいが相場と言われています。
床や壁などのリフォームを追加すれば、もちろん費用が上がります。一方でシンプルな洗面台を選べば10万円くらいでもリフォーム可能です。まずはどれくらいの予算を確保できるのかを明確にし、洗面台のイメージをある程度絞ったうえで、リフォーム業者に相談してみましょう。
洗面ボウルのメンテナンス方法
洗面ボウルを長く使うためには、キズや汚れの予防とこまめなお手入れが大切です。メンテナンス方法とお手入れのコツをご紹介します。
洗面ボウルをコーティング処理する
せっかくご自身のライフスタイルを考慮して洗面ボウルの材質や取付け方を選んだのなら、いつまでも美しい状態で使いたいですよね。できる限り洗面ボウルを長持ちさせるためには、取付ける際にコーティング処理をしておくことをおすすめします。
陶器製やホーロー製のものであれば、あらかじめコーティングをしておくことで、汚れるのを防ぎ、汚れた際も落としやすくなります。ただし、既に防汚コート加工がされている商品もあるため、コーティングをした方が良いのか前もって業者に確認しましょう。
こまめに掃除する
洗面ボウルには石鹸や歯磨き粉、水アカだけでなく、化粧品やヘアケア剤などの油汚れも付着することで、くすみやすくなります。これらの汚れを落とすためには、週に一度スポンジで洗面ボウルを拭きとることが大切です。
スポンジのみでは汚れを落とせない場合、浴室用クレンザーをスポンジにつけて拭きとることで綺麗になりますが、陶器製以外の洗面ボウルの汚れを落とす場合、必ずメーカー推奨のお手入れ方法を行ってください。クレンザーは跡が残りやすいので、しっかり水で洗い流してください。水で洗い流した後に乾拭きすることで、水アカやヌメリを防げます。
まとめ
最近はデザイン性の高い洗面台がいくつも発売されています。ただ、デザインにこだわるのもいいのですが、毎日使うアイテムですので実用性がとても重要です。少なくとも使っていてストレスのないものであることを前提にして、そのうえで好きなデザインの洗面台を選びましょう。
また、長く使うにはメンテナンスも重要です。設置前に洗面ボウルにコーティングを施して、こまめな掃除も心がけましょう。使ったらすぐに水はねなどを拭き取る習慣をつけて、せっかく手に入れたお気に入りの洗面台ですから、いつまでもきれいなまま使い続けるようにしましょう。
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