外壁にレンガを用いた住宅は、趣のある住まいとなることが多く、人気のあるデザインです。レンガ外壁と外壁塗装を組み合わせたときのおすすめのカラーや、メンテナンス方法などについてまとめました。
外壁で使用できるレンガの種類
新しく建っている家でレンガ風の家が増えてきましたが、そのほとんどがサイディングでレンガのようなに見せかけているだけで、実際のレンガとは似て非なるものです。外壁に使える本物のレンガは大きく分けて「積みレンガ」と「レンガタイル」の2種類になります。
レンガタイルをレンガとは認めない人もいますが、日本ではとてもオーソドックスな建材です。ここでは、そんな2つのレンガについて、その特徴やメリットについて詳しくご紹介します。
昔から外壁で使用されてきた積みレンガ
積みレンガは、古くからヨーロッパを中心に使われてきた建材で、その名前の通り、1つ1つを積み重ねて壁にしていきます。日本でもレンガ造りの建物が明治時代以降に増えましたが、関東大震災により、その多くが倒壊したことで安全面から使われることが減っていきました。
このため、積みレンガは地震に弱いという印象がありますが、現在の工法であれば特に地震に弱いということはありません。
積みレンガの魅力は、なんといってもその重厚さにあります。レンガタイルでもその雰囲気を出すことはできますが、積みレンガとはやはり仕上がりが違います。さらには、レンガは厚みが約90ミリもあるため、断熱性にも優れています。耐久性も高いのは、レンガ造りの東京駅を見るだけで分かってもらえるかと思います。
近年人気が上がってきたレンガタイル
できることなら外壁は積みレンガで行いたいと思っても、積みレンガの施工には熟練の技術が必要で、なおかつ費用もかなり高くなってしまいます。そして、何よりも地震に対する不安から、積みレンガを避けるケースが多く、ほとんどの家の外壁でレンガタイルが使われています。
レンガタイルはモルタルで仕上げた壁面に、1枚ずつ貼り付けていきます。このため、積みレンガのような断熱性は期待できません。ただし、積みレンガと同様にメンテナンスフリーで、時間の経過とともに味が出てくるのもレンガタイルの特徴です。何十年もお手入れせずに使い続けられるというのは、とても大きなメリットになります。
外壁をレンガ張りにするメリットとデメリット
レンガの種類でも少し触れましたが、レンガ壁にはサイディングにはない魅力やメリットがあります。もちろん、レンガ張りにはデメリットもあります。ここではメリットとデメリットの両方についてご紹介していきます。
レンガ張りにするメリット
- 外観が美しくなる
- メンテナンスが簡単で時間とともに味が出る
- 断熱性や調湿機能がある
なんと言っても、大きなメリットは見た目が美しくなることです。ヨーロッパの建物のような美しさを手に入れることができますので、友だちにも自慢したくなるような外観になります。さらに、他の外壁材と違って、メンテナンスフリーで、古くなればなるほど味が出て美しさが増すというのも、レンガならではの魅力です。
もちろん、見た目だけでなく、機能性も高いというのがレンガの特徴です。冬の寒さが厳しいカナダでは、多くの建物がレンガ造りです。このことからも、レンガ壁の断熱性の高さが分かります。さらにはレンガに開いた無数の穴が、水分を吸収したり排出したりして、建物周りの湿度を調整する効果が期待できます。
レンガ張りにするデメリット
- レンガの価格も施工費用も高い
- どの業者でも施工できるわけではない
- 夏場は建物全体が蓄熱してしまう
レンガ壁最大のデメリットは費用がかかりすぎるということです。サイディングボードは量産品ですので安価に入手できますが、日本ではレンガの需要がほとんどなかったこともあり、国内での生産数がかなり少なく、それ自体の価格が高くなっています。さらに工期もかかるため、施工費用も高くなる傾向にあります。
そのうえ、施工には高い技術を求められますので、どの業者でも請けられるわけではありません。業者探しがとても大変で、近所にそのような業者がいない場合には、出張してもらう必要がありますので、さらに費用が上がります。
そして、冬の寒さに強い半面、蓄熱効果があるため夏の暑さに弱いというデメリットがあります。昼間に暖められたレンガは夜になっても冷めることがないため、夜間もエアコンを可動させなくてはいけなくなります。
レンガ張りの外壁をメンテナンスする方法
レンガ張りのメリットとしてメンテナンスフリーであるとお伝えしました。実際にレンガ張りの外壁のほとんどがメンテナンスを必要としません。他の外壁ではきれいにするために洗浄することもありますが、レンガの場合は汚れさえも味になります。
ただし、100%メンテナンスフリーかというとそういうわけではありません。レンガそのものはとても強い建材ですが、それを固定するために使う目地のモルタルはレンガほど環境に強くなく、昼と夜で気温差が大きい地域などでは、レンガの熱膨張に耐えられず割れてしまうこともあります。反対に、目地が強すぎてレンガが割れることもあります。
そのような場合には、目地やレンガを補修することになります。残念ながらこれらは予防方法がありませんので、発生したところで対処していくしかありません。ただし、レンガやモルタルの種類を正しく選定することで、このようなトラブルの発生率を下げることができます。
外壁をレンガ張りにする際の費用相場
外壁をレンガ張りにすることを決断するのに、忘れてはいけないのが費用相場です。レンガ張りは費用が高いとお伝えしましたが、具体的にはどれくらいの予算を用意しなくてはいけないのでしょう。
積みレンガ:500万円/150㎡ レンガタイル:300万円/150㎡
あくまでも概算ですが、150㎡あたりの施工費用は、積みレンガで500万円、レンガタイルで300万円です。サイディングですと、同じ面積で200万円もあれば施工できますので、かなり割高に感じますよね。でも、サイディングは長く使えても20年です。レンガタイルは30年から50年、積みレンガなら200年です。
そう考えると、決して高いわけではないのが分かります。初期費用は高くても、長く使うことを考えたときには、レンガ張りもそれほど高くないということを頭に入れておきましょう。
DIYで外壁をレンガ張りにするときの注意点
レンガなんて積み重ねるだけだから自分でできそう。そう思っている人もいるかもしれませんが、基本的に積みレンガをDIYで施工することはできません。それっぽく仕上げられても、地震であっという間に崩れてしまう可能性があります。このためDIYで施工する場合のレンガの種類は、レンガタイルに限られます。
ただし、DIYでもモルタルを使う必要がありますので、まったくの初心者にはおすすめできません。どうしてもDIYで行いたいのであれば、タイルが剥がれ落ちても被害の少ない1階だけにしておきましょう。タイルレンガでも、2階から剥がれ落ちてくると、大ケガに繋がります。
また、1階だけでも高い部分には足場が必要になります。無理な作業になると思ったら、強引に作業するのではなく、専門の業者に依頼してください。
DIYで外壁の張替えを行うときのポイント、費用などに関しては下記の記事で詳しく説明していますので、参考までにご覧ください。
DIYで外壁リフォームをしよう!外壁塗装の方法をご紹介
外壁をレンガ張りにする際の業者の選び方
レンガ張りのデメリットとして、どの業者でも施工できるわけではないとお伝えしましたが、外壁をレンガ張りにするときに、大きなネックとなるのが業者の選定です。他の外壁リフォームと違って、最も重視しなくてはいけないのが実績です。いくら費用が安くても実績のない業者には依頼しないようにしてください。
また、きちんと施工されていれば、レンガ張りは長持ちしますが、施工直後は何かとトラブルが発生しやすいという特徴があります。このため、必ずアフターフォローを含めて対応してくれる業者を選ぶようにしてください。施工して終わりで、そのあとは追加料金が発生するという業者は避けるようにしましょう。
外壁の張替えでは色々と迷われることが多いと思います。リフォマでは外壁リフォームを行った方にアンケートを実施しましたので、経験者の意見を参考までにご覧なってはいかかでしょうか。
経験者1000人に聞いた外壁リフォームアンケート
まとめ
ヨーロッパやアメリカなどを旅行したことのある人は、レンガ造りの外壁に憧れますよね。耐久性も高く、メンテナンスもほとんど必要のないレンガですが、日本で施工するときには業者探しがとても大変です。特に積みレンガの施工ができる職人さんの数は限られています。
とはいえ、簡単に諦める必要はありません。まずはレンガ外壁の施工実績がある業者を探し、相談することから始めてみましょう。このとき1社ではなく2~3社に相談すれば、最適なプランを提案してもらえる確率が上がります。ここなら任せられるという業者を見つけて、長く使える素敵な家に仕上げてもらいましょう。
いかがでしたでしょうか。なるべく費用を抑えてリフォームをしたい方へお知らせです。リフォマは中間業者を介さずに、ご要望に合う専門業者を直接ご紹介します。中間マージンが上乗せされないため、管理会社や営業会社などより安く費用を抑えることができます。下記のボタンからお気軽にご相談ください!
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