外壁塗装の費用は塗装面積によって変わる
外壁塗装の費用を左右するは、大きな要因のひとつは、【塗装面積】です。
塗装面積は、「家の外周」×「家の高さ」で計算することができます。
家の外周はメジャーなどを用いることで簡単に計測することができます。
業者から提示された見積書が適切かどうか判断したいのであれば、あらかじめ大まかな塗装面積を把握しておくと良いでしょう。
例えば、平均的な35坪の二階建て住宅の場合。
家の外周が約30m、高さが5mだったなら、30m×5m=150㎡が外壁部分の目安になります。
以下は、住宅の坪数ごとの外壁面積の価格相場の目安です。
あくまで目安ですので、物件の状態や条件によって価格は変わります。
外壁塗装の坪単価
坪数
外壁面積
平均単価
20〜29坪
100㎡〜129㎡
990,000円
30〜39坪
130㎡〜149㎡
1,060,000円
40〜49坪
150㎡〜169㎡
1,190,000円
外壁塗装工事の見積もり書とスケジュールを確認しよう
外壁塗装工事の見積もり書を解説!
では、実際に、塗装面積150㎡(35坪相当)の木造3階建ての戸建ての塗装を行った際の見積書を見ながら、どのような工事が必要でいくらかかるのかを確認していきましょう。
塗料は、日本ペイントの「ファインシリコンフレッシュ」という品種が使われています。
劣化状況や求める耐用年数によって使⽤する塗料は異なり、⾦額も変わってきます。
人気の外壁塗料やメーカーについて詳しくはこちらで解説しています↓
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どれも外壁塗装には必要な項目なので、どの工事にいくらかかるかの相場はしっかり把握しておくことが大切です。
では、それぞれ詳しく解説していきます。
外壁塗装工事のスケジュールを解説!
塗装の⼯程は約10⽇前後です。ただし、外壁の⼯事は天候に左右されますので状況によっては⼯期が延びる可能性があります。塗装をする時に職人は天候を常に気にしながら⼯程スケジュールを組んでいきます。
以下は、外壁面積150㎡(35坪相当)の戸建て住宅の外壁塗装工事で、実際にどれくらいかかったかの事例です。
【1日目】仮設⾜場⼯事(150,000円)
外壁塗装⼯事では⾜場の設置が必ず必要です。設置には約半⽇ほどかかります。
【2日目】⾼圧洗浄(39,600円)
水での⾼圧洗浄と、洗剤を使⽤したバイオ⾼圧洗浄があります。外壁にこびりついた汚れを流す作業です。
このあと、濡れた外壁を塗料がつく状態まで乾燥させるために、約2日間ほどかかります。
【5日目】養生(30,000円)
塗装をしない部分をシートで覆い塗料がかからないようにする事です。
【6日目】下塗り(193,500円)
下地との接着効果を⾼める為に⾏います。
【7日目】中塗り(258,000円)
下塗りと上塗りの間に塗ることで、平滑な下地を作り、仕上げの効果を⾼める作業です。
【8日目】上塗り(258,000円)
仕上げの塗装です。ここは職⼈の技術が発揮される重要な部分です。
【9日目】付帯部の施⼯(107,100円)
外壁以外の、軒天や⾬樋、破風などの塗装です。
【10日目】完成(総額1,036,260円)
外壁の塗装が終わったら、養⽣を外し組み⽴てた⾜場を解体します。清掃も⾏い完成です。
使用する塗料の種類でも価格が変わる
外壁塗装の費用が変わる要因には、塗料のグレードも関係します。
耐用年数が長かったり、断熱効果やクリーニング効果があるものだと、その分価格も高くなります。
では、実際にどんな塗料が使われているのでしょうか。
外壁塗料の種類を見てみよう
塗料には大きく分けて、アクリル系、ウレタン系、シリコン系、フッ素系の4種類があります。 あくまで目安ですが、塗料の価格と耐用年数は以下の通りです。
塗料の種類と特徴
種類
1㎡あたりの価格
耐用年数
アクリル
1400〜1600円
5〜8年
ウレタン
1700〜2200円
7〜10年
シリコン
2300〜3000円
10〜15年
フッ素
3800〜4800円
15〜20年
光触媒系
3800〜4800円
15〜20年
ハイブリッド塗料
3800〜4800円
15〜20年
戸建住宅で最も一般的に使われているのは、シリコン系です。
紫外線に強い上、防水性、防汚性が高く、コストパフォーマンスに優れているのが特徴です。
アクリル系は今ではほとんど使われていません。
フッ素系は、シリコンより価格は高くなりますが、さらに長い耐用年数を期待できるため人気が高いです。
光触媒とは、太陽光で汚れを分解して雨で洗い流す、セルフクリーニング機能を持った塗料です。
ハイブリッド塗料とは、上で紹介したシリコンやフッ素などに、鉱物(主に石や岩などの天然物)を原料とした無機塗料をブレンドさせた塗料で、太陽光による劣化に強いのが特徴です。
塗料ごとのメリットやデメリットについて詳しくはこちらで解説しています
外壁塗装に使われる塗料の種類とグレードを分かりやすく紹介します
溶剤系と水性、1液型と2液型って?
塗料には大きく分けて、溶剤系と水系の2種類があります。 溶剤系はいわゆるシンナーなどの有機溶剤でできているもの。水系は水で希釈して使用するタイプのものです。
一般的には水系よりも溶剤系の方が強い塗料とされ、橋梁や鉄塔など、簡単に塗り替えができない物には溶剤系が使用されることが多いです。
ただ、最近では環境への配慮の問題から、水系でも耐久性の高い塗料が出てきました。
詳しくは、塗料を提案された際に、業者に質問することがおすすめです。
溶剤系と水性の比較
溶剤系
水性
価格
比較的高め
比較的低め
密着性
比較的強め
比較的弱め
におい
強い
弱い
乾きやすさ
乾きやすい
梅雨や冬場は乾きにくい
VOC排出量
多い
少ない
*VOC(揮発性有機化合物、Volatile Organic Compounds)はシックハウス症候群などの健康被害や、大気汚染などの環境被害を引き起こす原因物質の一つ。
また溶剤系の塗料は、さらに1液型と2液型があります。
1液型とは一斗缶を開けてそのまま塗装する塗料で、2液型とは塗料の主材に硬化剤を現場で混ぜて使用するものです。
2液型の方が価格が高い分、耐久性は長い傾向があります。
外壁塗装と一緒に行うとよい工事とは
外壁塗装を依頼すると、一緒にコーキング補修や、屋根塗装を行うことを提案される場合が多いです。
これらの工事を一緒にすると、もちろんその分の費用が加算されますが、それでも外壁塗装工事と一緒にやってしまった方が費用が安く済む場合が多いです。
それぞれの工事内容と費用相場について見ていきましょう。
コーキング補修
外壁の修理・補修の費用相場
コーキング処理
打ち替え
700~1,200円/㎡
打ち増し
500~900円/㎡
シーリング工事(コーキング工事)は、外壁に生じたひび割れや、外壁材のつなぎ目(シーリング)を補強する工事です。
また、その材料などをコーキング材と呼びます。
シーリングは、紫外線等の影響を受けて、5年程度でひび割れ・肉やせ・はく離などの劣化が生じます。 経年劣化が起こると、防水性や伸縮性が失われ、雨漏りや外壁のひび割れの原因になるので、定期的な補修が必要なのです。
外壁の修理費用や注意点について詳しくはこちらで解説しています
外壁の修理・補修の工事方法と業者選びのポイント
屋根塗装
屋根塗装は外壁塗装工事と同時にされることが多いです。外壁塗装工事で組む足場自体がほとんど同じであるため、屋根塗装と外壁塗装を一緒に実施すれば、費用を抑えることができるからです。
坪数ごとの屋根塗装にかかる費用の目安は以下の通りです。基本的に、外壁の塗装費用に屋根の塗装費用が上乗せされる形になります。
屋根塗装の平均単価
坪数
屋根面積
平均単価
20〜29坪
40㎡〜54㎡
134,000円
30〜39坪
55㎡〜74㎡
222,000円
40〜49坪
75㎡〜94㎡
331,000円
外壁塗装の施工事例を紹介
では、実際にこのサイトを通してお見積もりいただいた外壁塗装工事の事例をご紹介します。
どの塗装業者も当サイトの加盟店審査を受けた優良会社で、工事にご満足いただけました。
平塚市 外壁塗り替え 高耐候性
- BEFORE
- AFTER
外壁塗装
- BEFORE
- AFTER
平塚市 外壁塗り替え 高耐候性
- BEFORE
- AFTER
外壁塗装をしないでおくとどうなる?
外壁塗装の塗り替え周期は10年が目安です。
外壁塗装を10年以上しない状態で家を放置してしまうと、外壁は紫外線や雨風にさらされてしまい、塗膜が劣化して保護されていない状態の外壁がむき出しになります。
その状態でもさらに塗装工事をしないでおくと、外壁やその下地部分にも影響が出てきてしまい、家⾃体の劣化につながっていくのです。
外壁塗装は、家をきれいにみせる為に⾏うものでもありますが、ただそれ以上に、⻑く住んできた⼤切な家⾃体を「⻑持ちさせる」ために、外壁塗装は必要なのです。
外壁にこんな症状が現れたら塗り替えのサイン
以下のような症状が見えたら、外壁の塗装が劣化している証拠ですので、早めに対処するようにしましょう。
チョーキング
外壁を手で触ると白い粉が付く現象です。この粉は、塗料が太陽光の影響を受け劣化が進み、塗料の中の白色顔料が分解され表面に出てきたものです。
クラック(ひび割れ)
幅1mm以下の細さのヘアークラックなら問題ありませんが、幅3mm以上のひび割れが見られる場合は、塗装を検討することをオススメします。
特に横のひび割れは、雨水が内部に入りやすいので注意が必要です。
コーキングの劣化
外壁材がサイディングが使われている場合や窓枠には、繋ぎ目部分にコーキングと呼ばれるゴム状の充填剤が注入されています。このコーキングも紫外線の影響で劣化が進むと、ひび割れしたり、痩せたりしてきますので、このような劣化が出てきた場合も塗装を検討する時期です。
外壁塗装の剥がれ
経年劣化での剥がれは、ヒビ割れなどの劣化箇所から塗膜の内部に雨水が入り湿気が溜まると起こります。このような劣化が出てきた場合も塗装を検討する時期です。
外壁塗装を業者に依頼する際のポイントとは
大きく値引きをする業者には注意
塗装工事の費用の内訳で、塗料代というのは実は全体の2~3割程度です。
そのため、値引きの際に削られるのは、人件費の部分です。
人件費を安くするには、作業時間を短縮するか、作業する職人の熟練度を落とすしかありません。
丁寧な作業には手間と時間がかかりますので、工期を短くするとその分雑になってしまいますし、熟練した職人ではない作業員に施工を任せると、見栄えや耐用年数が落ちてしまいます。
丁寧で長持ちする工事には、それなりの対価が必要だと考えましょう。
外壁塗装に一番いい季節は?
外壁塗装のベストシーズンは、春(4~5月)か秋(9~10月)だと言われています。
塗料は、しっかりと乾燥させなければ機能が低下してしまうので、空気が乾燥していて雨が少ない春と秋が最適です。
もちろん、梅雨時や冬にも工事は可能ですが、天候状態によって工期が伸びる可能性があります。また、乾燥状態などの管理がちゃんとしている優良業者を選ぶ必要性があります。
春と秋は、業者が忙しく予約が取りにくいので、しっかりと計画を立て、最低でも3ヶ月前には連絡をしておくようにしましょう。
複数社の見積りをとって費用を比較する
複数社の見積りをとって費用を比較する相見積もりが、費用を抑えるひとつの手段となります。名前がよく知られている業者がどこでも適切な金額を出してくれるとは限りません。それぞれの家の状態によって必要な工事は異なり、業者が勧める工事内容や提示する費用も変わります。
複数の業者で見積もりを取ることでやりたいリフォームの適正な価格が分かるので、必ず相見積もりを行うようにしましょう。
いかがでしたでしょうか。なるべく費用を抑えてリフォームをしたい方へお知らせです。リフォマは中間業者を介さずに、ご要望に合う専門業者を直接ご紹介します。中間マージンが上乗せされないため、管理会社や営業会社などより安く費用を抑えることができます。下記のボタンからお気軽にご相談ください!
まずは相談から
外壁塗装のお役立ちコラム
Q.塗装の種類ごとにかわる外壁の効果って?
外壁塗装には以下の4つの効果があるといわれています。
効果1
緑色の藻が外壁についてしまい、薄く緑色に染まるようになってしまうことがありますが、これを防いでくれる防藻の効果がある塗装があります。
効果2
外壁に生えてしまう黒カビが発生すると見た目も悪いものですが、この黒カビの発生を防いでくれる、防カビの効果がある塗装があります。
効果3
真夏になど住宅の中の温度の上昇を抑えてくれる、遮熱効果、断熱効果がある塗装です。 外壁には日射しがあたり、住宅の中の温度をとても上げてしまいますが、その熱を遮断したりしてくれる効果があるのです。
効果4
太陽の直射日光が塗装された外壁にあたることで、セルフクリーニング効果、消臭効果などが生まれる光触媒塗装です。 この光触媒塗装は、半永久的に効果が持続します。