外壁の色選びでやりがちな5つの失敗とは
「家を新築したいけど、どんな色使いがおしゃれなのか分からない」 「そろそろ外壁の塗り替えの時期だけど、ちょっと違う色も試してみたい」
家の外壁は私たちでいうところ服のようなもの。
シックで高級感のある雰囲気にしたければ、ブラックやダークブラウン。カジュアルで可愛らしい見た目にしたければ、クリームやグリーンもいいでしょう。
ただ、ブラックは汚れが目立ちやすく、原色に近い色は色褪せがしやすいなど、色選びにもメリットとデメリットがあります。
外壁塗装の塗り替えは10年ごとに行うのが一般的で、その費用は最低でも80万円はかかってきます。 組み合わせに失敗した服を着て街を出歩きたくないように、家の雰囲気を決定づける外壁の色は、くれぐれも慎重に選びたいもの。
この記事では、外壁塗装の工事を頼んだ方が実際にやってしまいがちな5つの失敗を紹介しながら、絶対に失敗しないためのポイントを解説していきます。
失敗その1「色の組み合わせが微妙......」
出典(https://www.gaiheki110.com/kiso/sozai/meishou.html)
外壁の色選びで最も多い失敗例は、「いざ塗装をしてみると配色がイマイチだった」というもの。 外壁の色のコンセプトを決めるのも重要ですが、 塗装の部位は、外壁だけでなく屋根や破風板、軒天など細かい部分との兼ね合いも重要です。
家の配色を決める順番は?
まず最初に外壁の色を決め、それに応じて屋根の色を決めましょう。大方のイメージが決まったら、破風板や軒天といった付帯部分の色合いを決めていきます。 それぞれの注意点については次の通りです。
軒天は外壁より薄めの色を使おう
軒天は屋根の真下部分にある壁のことで、屋根の裏側にあたる部分です。 この部分は白か外壁よりも薄い色で塗装しましょう。 軒点は日が当たらず色が暗く見えるため、室内から見ると外が明るく見えるようになります。
ひさしと破風板は屋根と近い色で塗装する
破風板とは屋根と外壁の間にある部分で、屋根の下から風が吹き込むのを防ぐ役割があります。 屋根と色を合わせると、統一感が生まれます。
組み合わせで失敗しないためには
自分の家の外壁に塗りたい色のイメージが決まったら、次は2階部分や屋根との組み合わせを考えていきます。
色の組み合わせは、自分の家だけではなく、周囲の住宅の外壁との兼ね合いの両方の観点から、配色の方法を考えていきましょう。
配色は最大3色まで
使う色は3色までに抑えるのが、仕上がりを美しく見せるコツです。 それ以上色を増やすと、統一感のない家になります。 2色のツートンカラーにする場合は、調和のとれた同系色か、同じような薄さの色を選ぶといいでしょう。 割合は1:1ではなく、多く塗るベースカラーを6割、それを引き立たせるカラーを4割といったイメージで選ぶといいでしょう。 上下に色分けする場合は、下の方を濃い色にする方が落ち着いて見えます。
カラーシミュレーションをしてみよう
外壁の色使いで失敗しないコツの最後に、カラーシミュレーションをしてみるというのがあります。 塗替えシミュレーションとは、試してみたい色使いを画面上もしくは紙上で確認することのできる方法のことです。 完成イメージや住宅の構造に合わせて、シミュレーションすることができるので、ご自身が思い描いている配色が果たして美しく見えるかを確認するのに役立ちます。
サイト上でカラーシュミレーションのできるサイトを3つご紹介します。
- エスケー化研 http://www.sk-kaken.co.jp/simulation/
- 関西ペイント http://www.kansai.co.jp/repaint/index.html
- 日本ペイント(ハナコレクション) http://www.hanacole.com/simulation/index.html
失敗その2「思ってた色合いと仕上がりが違う」
ふたつ目の失敗例は、想定していた色合いと実際の仕上がりが大きく違ってしまう事態です。 実際に広い範囲に塗られた塗料の色は、小さなカラー見本で見たときとかなり印象が違って見えます。
なぜなら塗られる素材や、太陽光の当たり方など、外部環境によって色の印象はガラリと変わってしまうからです。
ここでは、「こんなはずじゃなかった」とならないために、見栄えが変わる4つのポイントを解説します。
①外壁の素材によって見栄えが変わる
色が与える印象は、その色そのものだけでなく、外壁表面の素材感や凹凸などによって大きく変わってしまいます。 例えば、サイディングとモルタルでは同じ色を塗っても受ける印象がかなり変わってきます。 左がモルタルで、右がサイディングです。素材感によって印象が違うのが分かります。
カラーシミュレーションでは、外壁の素材も変更することができます。 自分のイメージ通りの色にするために、実際に塗料を家に試し塗りしてもらうことも可能です。 ご自宅の素材では、サンプルより明るく見えるのか、暗く見えるのか、業者にしっかり確認しましょう。
②塗装の広さによって色合いが変わる
仕上がりが想定と違ってしまう原因のふたつ目として、面積効果というものが考えられます。 これは、面積の大小により色の見え方が変わってしまうことを指します。 塗料メーカーや施工店が見せてくる小さな色見本だと、近い色同士の違いというのは分かりにくいものです。 ですが、外壁ほどの大きな面積になると、明るい色はより明るく、暗い色はより暗く見え、仕上がりに大きな差が出てしまいます。
こうした事態を避けるためにも、施工店にはA4サイズくらいの大きめの色見本を用意してもらいましょう。
また自分の近所の家で色合いが近いものを業者に伝えるのもいい方法です。
③太陽光によって見え方が変わる
色見本を参考にする時にもうひとつ気をつけていただきたいのは、光源が蛍光灯か、太陽光かによって色の感じ方が全く変わってしまうことです。
これは蛍光灯の下では白色に見えていた物が、白熱灯の下では少し黄色がかって見えるのと同じ現象です。
色見本で塗装の色を考えるときは、室内ではなく、実際に外壁がさらされている屋外で見るようにしましょう。
④ツヤによって見え方が変わる
塗装はつやの加減も調整できますが、ツヤの加減が仕上がりを大きく変える最後のポイントです。
ツヤのテカテカした感じが好みではない場合には、7分艶、半艶、3分艶、つや消しとツヤを抑える塗装も可能です。 自然の色味を生かしたいと思われている方や、和風住宅の雰囲気を残したいと思っている方は、3部艶がおすすめです。テカテカした安っぽい印象を抑えながら、艶が与える耐久性やコーティング効果を期待できます。
ツヤ加減は、イメージが掴めないとなかなか思った通りの色を選ぶのが難しいと思いますので、実際に艶がある家でイメージに近いカラーの家を見て回るのが良いでしょう。
失敗その3 色褪せや汚れできれいな状態が続かなかった
次によくある失敗が、「自分の好きな色を選んだのはいいものの、劣化が早くていい状態が長続きしなかった」というものです。 考えられる原因は様々ですが、外壁色の中には、色褪せしやすい色や汚れが目立ちやすい色があります。ここでは、長くきれいな色合いが続くために色選びで気をつける点を解説します。
黒や白は汚れが目立ちやすい
外壁塗装の色で汚れが目立ちにくい色は、グレー系とベージュ系です。
外壁に付着する砂埃やカビ・藻などの色合いは中間色が多いので、同じ中間色の色合いだと、色が同化して目立ちにくくなります。
一見、濃い色は汚れが目立たないように思えますが、黒い綿棒を想像していただけると汚れの目立ち具合が想像できるかと思います。
そのため、原色よりも少し明るさを抑えた色の塗料を使用するのがポイントです。
鮮やかな色は色褪せしやすい
彩度の高い、鮮やかな色の塗料は周りから際立って見える反面、色褪せが目立ちやすいのがデメリットです。 長期にわたって色褪せを防止したい場合は、彩度の低い色を塗装した方が無難でしょう。
古びた道路標識などで赤い部分だけ色あせが起こっている原因は、赤や紫など彩度の高い色は紫外線などを吸収して色あせが起こりやすいためです。
彩度を低くするメリットとして以下があります。
- 周囲の環境になじみやすい
- 上品で落ち着いた雰囲気になり易い
- 色褪せが目立ちにくい
失敗その4「周囲の景観と合わなかった」
次によくある失敗が、「周囲の景観と合わなかった」というものです。 自分の理想の色合いにできたのはいいものの、ご近所さんから浮いて見えてしまっては、なんだかバツが悪いですよね。
こうした事態を避けるために、しっかりと周辺の環境や条件を調査しましょう。
まずは散歩がてら周囲の景観をチェック
原色に近いような鮮やかな色は、周囲との対比が激しく緊張感のある景観になってしまいがちです。 また、周囲に木々などの緑がある場合は、植物の葉よりも鮮やかさを抑えた色を使うことで、緑を一層引き立たせることができます。
自宅はどのような色味のご近所の家の中に立っているのかを見ることが大事です。 まずは、ご近所で多い色合いは何なのか、自宅で使えそうなパターンはあるのか、散歩をしながら確認してみましょう。 ご近所と一緒に写った自宅を確認したり、グーグルマップのストリートビューを使ったりするのもいい手です。
景観ガイドラインがないか確認
市区町村の中には「景観ガイドライン」というものを定めているところがあります。
例えば、京都は、この景観ガイドラインが強力なため、全国何処にでもあるチェーン店なども京都では景観を損なわないために色を変えるなどの対応をさせられる場合があります。 コンビニエンスストアが本来の色使いではなく、茶色に近い色をしているのを見たことはないでしようか。 もちろん個人宅も例外ではありません。
ご近所からのクレームを避けるためにも、お住まいの市区町村に確認するのを怠らないようにしましょう。
失敗その5 業者の工事に不満があった
「頼んだはずの工事がされていなかった」 「追加で見積もり額以上の請求をされた」 外壁の色は理想通り選べたとしても、工事の最中や後にトラブルが発生してはせっかくの気分が台無しです。 塗装は素人には分かりづらい部分が多く、中には不当に高い金額を取ろうとする悪徳業者もいるのが現実です。
ここでは、そうした事態に巻き込まれないために注意する点をご紹介します。
大きく値引きをする業者には注意
塗装工事の費用の内訳で、塗料代というのは実は全体の2~3割程度です。 そのため、値引きの際に削られるのは、人件費の部分です。 人件費を安くするには、作業時間を短縮するか、作業する職人の熟練度を落とすしかありません。 丁寧な作業には手間と時間がかかりますので、工期を短くするとその分雑になってしまいますし、熟練した職人ではない作業員に施工を任せると、見栄えや耐用年数が落ちてしまいます。 丁寧で長持ちする工事には、それなりの対価が必要だと考えましょう。
相見積もりをして適正な価格を探る
複数社の見積りをとって費用を比較する相見積もりが、費用を抑えるひとつの手段となります。名前がよく知られている業者がどこでも適切な金額を出してくれるとは限りません。それぞれの家の状態によって必要な工事は異なり、業者が勧める工事内容や提示する費用も変わります。 複数の業者で見積もりを取ることでやりたい外壁塗装の適正な価格が分かるので、必ず相見積もりを行うようにしましょう。
おすすめの塗料についてはこちらで解説↓ 塗料職人がおすすめする外壁塗料の人気ランキングを発表!
外壁塗装の費用と業者選びの注意点などはこちらで解説↓ 外壁塗装の坪数ごとの費用相場は?塗装工事をする時に必要な知識が丸わかり!
まとめ
家の色についての5つのよくある失敗についてご紹介しました。5点の失敗をしないために共通していえることは、業者との適切なコミュニケーションが大切だということです。
家自体の色合いや仕上がり、景観に合っているかについては、施工経験が数多くある専門業者なら、相談している皆さんの希望に沿った形で最善の色合いを提案してくれます。
また、適切なコミュケーションがとれていれば、工事の状況などを逐一聞くことができるので、不安に思った点や疑問などをすぐに業者にぶつけることができます。どのような失敗が起こりやすいのかが頭に入っているだけで、業者に対して芯を食った質問ができるので、ここでご紹介した5点を元に業者とやり取りをしてみることをおすすめします!
そうはいっても、信頼できる業者が近くにいるかわからないという方もいらっしゃるかもしれません。そんな方は下のフォームから、当サイト「リフォマ」にご相談ください。リフォマには施工経験豊富で信頼できる業者が全国各地から数多く登録されています。見積もりだけでも承っていますので、お気軽にボタンをクリックしてください!
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渡邊 一伸(ナベさん)