2018年9月11日

窓の防音対策で快適な住空間へ 防音効果のある窓の選び方

ご自宅の周辺環境によっては、車の走行音、隣家の生活音など、様々な騒音で悩んでいる方がいらっしゃるかもしれません。このような騒音の対策は、防音効果のある「窓」を取付けるのがおすすめです。ここでは、防音効果のある窓の選び方や、設置したことで得られるメリットなど防音対策の基礎知識をご紹介します。

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騒音は窓が原因?

防音 窓

家の中でリラックスしているときに、日常的に聞こえてくる騒音をどうにかしたいと、悩まれている方も多いのではないでしょうか。 ご自宅が道路や線路に近ければ、車の走行音クラクションの音鉄道の走行音工事中の音なども騒音となります。

隣家との距離が近い場合は、隣家から聞こえてくる声や、生活音が気になる方もいらっしゃるでしょう。反対に、ご自宅の生活音が外に漏れていないかと気になったり、音楽鑑賞や楽器演奏を大音量で楽しみたい方もいらっしゃいますよね。

少し専門的になりますが、私たちが聞いている音の伝わり方は「空気の振動」と「建物の振動」によるものの2種類です。

大型車の走行振動や道路工事の振動などは、音が地面から建物に伝わり、建物自体が振動して発生します。一方、それ以外のほとんどの音は、空気が振動して建物の壁や窓から入ってきます。

実は、外から家の中に入ってくる音や、家の中の音が外に漏れてしまう一番の原因は、「窓」にあるといわれています。ガラス窓からだけでなく、サッシレールサッシ枠の隙間からも音は出入りします。

戸建て住宅の壁の厚さは、15cm程度ですので、騒音はある程度防止することができます。 しかし、一般的な窓ガラスの厚さは3mm~5mm程度しかないため、20デシベル程度の音を遮る効果しかなく、防音効果はあまり期待できません。

※デシベル(db)とは、騒音の量のこと

防音窓を設置することで何が変わるのか

防音 窓

防音窓を設置すると、建物の気密性が高まります。防音効果が高まることはもちろんですが、他にも下記の4つのメリットが得られます。

  • 断熱効果
  • 遮熱効果
  • 結露防止
  • 防犯対策

断熱効果

壁や天井に比べ厚さの薄い窓からは、約半分以上の室内の温かい空気が室外へ出てしまいます。さらに、アルミサッシは熱伝導率が高い素材であり、室温を逃しやすい性質があります。

従って、冬の時期に室内が寒いと感じるのは、窓が原因の可能性が高いといえます。 防音窓を取付けると、断熱効果が高まるので、暖房費も抑えながら効率よく室内が温まります。

遮熱効果

窓からは冬場の冷気だけでなく、夏場の強い日差しや熱気も入り込んできます。 また紫外線により、カーテンや家具なども日焼けします。

遮熱タイプの複層ガラスが入った窓を採用することで、大きな遮熱効果が得られます。 遮熱効果が高まると、効率的に室内を冷やすことができますので、冷房費の節約にもつながります。

紫外線カットには、「Low-E複層ガラス」が適しているといわれてます。

結露防止

先にご紹介しましたように、防音窓を取付けることで断熱効果が高まります。そうすると、窓付近の室温が急激に下がらなくなるため、結露の発生を防ぐことができます。

結露が発生しなれば、カビの繁殖もなくなるので、健康面においても安心です。

防犯対策

空き巣などの被害で一番多いのが、窓からの侵入だといわれています。 窓ガラスは薄く、壊れやすいため不審者が最も侵入しやすい箇所です。

このような防犯対策に効果的なのが、外窓や内窓の設置です。ガラスが二重構造になり、ガラス破りに時間がかかるので、空き巣に狙われにくくなります。

人が快適に過ごせる音量の目安

防音 窓

出典:サウンドプルーフ

密集する戸建て住宅はもちろん、集合住宅で起こる近隣住民との騒音トラブルは、大きな問題に発展することがあります。

騒音トラブルは、やはり生活音が影響することが多々あるため、近隣への配慮が必要です。自分が騒音になると思わなくても、ご近所の方にとっては騒音になるケースがあることを、心得ておかなければなりません。

【騒音レベルの目安】

・20~30デシベル:木の葉の触れ合う音などで、最も静かな音

・40~50デシベル:エアコンの室外機の音、図書館などの音で、人がストレスなく過ごせる音

・60~140デシベル:人がうるさいと感じる音で、掃除機、犬の鳴き声、自動車のクラクションの音など

人が快適に過ごせる音量の目安は、昼間(午前6時~午後10時)は55デシベル以下、夜間(午後10時~翌午前6時)は45デシベル以下となっています。

騒音レベルの目安からも分かるように、人が快適に過ごせる音量の目安は、20~50デシベル程度です。音がこれ以上になる場合は、「騒音」になることを覚えておきましょう。

防音効果のある窓の種類

窓の防音方法は大きく3つに分かれますが、現在は、二重窓での防音が主流となっています。それぞれの方法について簡単に説明しますので、ぜひ参考にしてみてください。

1.二重窓(内窓)を取付ける

2.二重窓(外窓)を取付ける

3.防音ガラスを取付ける

1.内窓

内窓は、室内側に窓を増設する二重窓です。ガラスやサッシが二重になり、窓と窓の間に防音空気層を作り、防音効果を高めます。外窓を設置するよりも、施工が簡単であるため、一般的な施工方法となっています。

ただし、内窓は窓枠を室内に付け足すことになりますので、窓枠を設置するスペースを確保しなければなりません。

2.外窓

外窓は、屋外側に窓を増設します。内窓とは異なり、室内のスペースを確保する必要はありませんが、外観に影響することがあります。

また2階の窓に設置する場合は、足場を組むことがありますので、施工費もやや高めになります。

3.防音ガラス

既存の窓の種類によっては、内窓や外窓を取付けることが難しいことがあります。このような場合は、既存のサッシに防音ガラスを取付けましょう。

【防音効果のあるガラス例】

  • 異厚複層ガラス

異なる厚さのガラスが組み合わさっているため、遮音効果を発揮します。

  • 防犯合わせ複層ガラス

2枚のガラスに、防音特殊フイルムという中間膜が挟み込まれているため、遮音性を発揮します。
防音ガラスは、40デシベル以上ある二重窓の遮音性に比べると、30デシベルと防音性能はやや劣るものの、防音効果は十分に期待できます。

内窓を取付けると窓の開け閉めが少々手間ですが、防音ガラスは通常の窓と同じように、窓の開け閉めが一度で済む点がメリットです。

どんな防音窓を選べばいいの?

防音 窓

防音目的で二重窓や防音ガラスを取付ける際、最も重要になるのが「ガラスの仕様」です。 どんな窓ガラスを選ぶかで、得られる防音効果が大きく変わってくるためです。

気密性の高い内窓(防音サッシ)と、遮音性の高い窓ガラスを上手く組み合わせることで、高い防音効果が得られます。

一般的に防音ガラスは、遮音等級が「T-2」以上の性能を持つガラスを指しますので、窓ガラスを選ぶ際には様や性能をきちんと確認することが重要になります。

防音ガラスを取付けることで、全ての騒音の出入りを遮ることができると思っている方も少なくないのではないでしょうか。

しかし、音の高さを表す周波数(ヘルツ Hz)によっては、その特性が十分に発揮されないことがあります。 防音ガラスの性能が最も良く現れるのは、高音域の騒音といわれています。

低音域や中音域の騒音に関しては、同じ厚さの単板ガラスの防音効果とあまり差がないということもあり得ます。

防音ガラスは、ガラスが厚いものほど防音効果は高くなります。 しかし、防音ガラスを取付けたからと言って、必ずしも、希望する防音効果が得られるわけではないことを覚えておきましょう。

防音窓を取付けるだけでは意味がない

先ほども触れたように、防音窓を取付けても、周波数によって十分な防音効果が得られないことがあります。

ご自身が悩まれている騒音に対して、適切な防音窓を選ぶことが大切です。
業者に工事を依頼する際も、どんな騒音に悩んでいるのかを明確にし、必ず現地調査をしてもらいましょう。

そして、防音設計に基づき、効果が得られる内窓、外窓、防音ガラスを取付けてもらってください。 現状の状態を少しでも緩和できるように、的確なアドバイスが受けられる専門の業者に依頼することも重要です。

まとめ

窓の防音対策を考える際は、どんな騒音に悩んでいるのかを明確にし、現状を業者にしっかりと伝えないと状況に合ってない窓が設置されることがあります。 また、ご自宅の生活音を防ぐ場合は、どの程度の音を遮音したいかなど音の種類もきちんと伝えてください。

そして、業者に現地調査をしてもらい、騒音の状況や周辺環境などについて下見をしてもらうことも必要です。 そうすることで、防音効果が期待できる、適切な窓を取付けてもらうことができます。

快適な住まいにリフォームするためには、防音窓の施工実績があり、適切なアドバイスをしてくれる業者に依頼しましょう。

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