2024年8月13日

台風被害に遭ったときこそ悪徳業者に要注意! 巧妙な手口を徹底解説

2022年9月に発生した台風14号は、九州地区のみならず多くの地域で被害をもたらしました。 台風の被害に遭った後、なかなか業者が決まらないと焦っている中、「すぐに修理できますよ」という業者が訪ねてきたら、依頼したくなりますよね。しかし、それが悪質な業者だと高額な工事費用を請求されたり、手抜き工事をされる恐れがあります。悪徳業者の手口をしっかり学び、騙されないようにようにしてください。

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台風などの被害に遭ったときは悪徳業者に要注意!

台風 悪徳業者

台風や地震などの大規模な自然災害が発生すると、被害に遭った方すべてがすぐに業者を見つけられるわけではありません。被害がひどいのですぐに修繕してほしいけれど、なかなか業者が見つからないこともあります。
そのような被災地に必ずといっていいほど悪徳業者が現れます。

困っている時にすぐに修理できるという業者が現れたら、依頼したくなりますよね。ですが、慌てて契約してしまうのは危険です。善意で声を掛けてくれたかもしれませんが、悪徳業者か優良な業者なのかをしっかり見極めてから依頼してください。

そのためにも、悪徳業者について理解する必要があります。まずは、悪徳業者がよく行う手口について詳しく説明していきます。

悪徳業者の手口を紹介

生活消費者センターなどに寄せられた悪徳業者の被害者の方からの情報で、よく使われる手口をご紹介します。業者と話していてどれか1つでも該当したときは、悪徳業者かどうかを疑いましょう。

話していて人当たりの良い人だと感じても、突然訪ねてきた業者と当日に契約はしないでください。もし、「今日契約しなければ依頼は受けない」など言ってきたら、悪質な業者である可能性が高いので依頼しないほうが無難です。

いきなり家を訪ねてきて契約を迫る

リフォーム関係でなくても悪質な業者に多いのが、突然家に訪ねてきて契約を迫るという行為です。家に上げてしまったり、玄関のドアを開けてしまったり、一度家の中に通してしまうと断りにくくなります。

インターフォンがあるご自宅であれば、家に上げる前に会社名と用件、連絡先を聞いて、後日連絡するという方法を取りましょう。インターフォンがなかったとしても、安易に家に上げてしまうのは危険です。

後日連絡すると言った際、強引に契約を迫ってきたり、脅し文句のようなことを言ってくるのも、悪徳業者がよく行う手口です。断ったら何かされるんじゃないか、と不安になるかもしれませんがその弱気に業者は漬け込んできます。毅然とした態度で断ってください。

無料で見積もりができると言っても断る

悪質な業者がよく使用するセリフで、「無料で見積もりできますよ」、「今なら無料で点検します」というものがあります。

特に屋根の上は、梯子や足場を組まないと被害状況を確認できません。そのため、不安を煽られるようなことを言われると、無料だし見てもらうくらいならと思って、業者に頼んでしまう方がいらっしゃいます。

しかし、壊れていない屋根の瓦を落としたり、屋根材の一部を剥がしたりしてわざと壊す悪徳業者も存在します。その写真を撮って「被害に遭ってました」と説明し、契約するように迫ることがあるので注意が必要です。

また、自然災害の被害に遭った方を業者が尋ねてきて、「無料で家の中を片付けますよ」と言うのでお願いしたら、家財道具を盗まれてしまったケースもあります。
突然訪ねてきた業者を家に上げて見てもらうのは極力止めておきましょう。

もし家を見てもらって被害に遭っていたと報告を受けても安易に契約はせず、まずは見積書や契約書を掲出してもらいます。悪徳業者は他の業者と比較されるのを嫌がりますので、掲出を渋るようであればその時点で断ってください。

見積書や契約書なしで契約を迫る

記録がなければ口約束になりますので、「50万円で屋根の工事をしますよ」と言ったので契約したけれど、後から100万円を請求されてても50万円で工事をすると言った証拠がありません。

また、見積書がないと何にいくらかかるのかが分からないため、工事費用が相場より高いのか安いのか判断がつかなくなります。優良な業者であれば、使用する材料の数や単価、人件費や廃棄物処理費用など細かく費用を記載してくれます。

見積書を掲出したけれど、「工事費用一式」のように略して書かれている場合も工事の詳細が分からないため、再度掲出してもらうか依頼しないほうがよいでしょう。

悪質な業者に依頼するとどうなってしまうのか

台風 悪徳業者

悪質な業者だと気づかずに依頼し、工事をしてもらうとどうなってしまうのでしょうか。
漠然と悪徳業者に依頼したくない。と思うのではなく、悪徳業者に依頼した結果についてもきちんと知っておくことも大切です。

相場よりも高額な費用を請求される

悪質な業者に依頼すると、相場よりも高額な工事費用を請求されます。2019年9月に千葉県を襲った台風15号により、屋根の一部が剥がれてしまったのでブルーシートを貼ってもらったところ、18万円も請求されたという実例もあります。

ブルーシートを貼るだけであれば、5万円前後が相場ですので約3倍もの価格を請求されたことになります。そうはいっても、リフォーム工事は各ご家庭によって家の状況が異なることもあり、定額を設定することはできません。

例えば、瓦が数枚剥がれてしまったのと、屋根が半壊してしまったのでは当然工事方法が違いますし、材料代にかかる費用にも差が出ます。 そのため、隣の家は屋根工事を10万円でできたのに、自分の家の屋根工事は100万円と言われたからといって、見積もりした業者が悪質な業者とは限らないのです。

費用相場を知りたい場合は、複数のリフォーム業者に見積もりを依頼するか、被害に遭った場所の写真を見てもらい、大まかな工事費用を聞くとよいでしょう。何にしても、当日に契約してしまうと比較検討できないので危険です。

お金を払ったのに工事をしてもらえない

早く工事をしてほしいし、後で火災保険でまかなえばいいと思って支払ったけれど、お金を渡した後で業者と一切連絡がつかなくなった、というケースもあります。

悪質な業者は手っ取り早くお金を得るため、工事費用を一括前払いで請求してきます。 電話も繋がらず、教えてもらった住所も架空のものだったとなると、逃げた業者から費用を取り戻すのは非常に難しいことです。

一般的な業者であれば、前払いと後払いの2回払い、もしくは進捗に応じて中間に支払う3回払いも多く採用されています。少額な工事では一括払いということもありますが、それでも全額前払いというのはほぼないでしょう。

一括で前払いするよう業者に言われても、工事の進捗や結果をみてお支払いしたい。と申し出てください。

工事後すぐに不具合が起こる

お金だけもらって工事をせずに逃げてしまう業者がいる、ということをお伝えしましたが、悪質な業者が工事をすると不具合が起こることが多いので、気をつけてください。

手抜き工事だけでなく職人の技術が低いことで、工事をしても不具合が起きてしまうのです。雨漏りの場合は、優良な業者でも原因を見つけるのが難しく、再発することがあります。

悪徳業者はアフターフォローに対応していないところが多いため、工事し直しを要求しても取り合ってもらえない、もしくは高額な費用を請求されることが多いようです。

一般的な業者であっても、アフターフォローを行っていないところは多々あります。会話だけでは安請け合いされる可能性があるため、契約書にアフターフォローについて記載してもらい、費用に関してもどこまで無料で行ってもらえるのかを明記してもらいましょう。

悪徳業者に騙されないための3つのポイント

台風 悪徳業者

悪徳業者は様々な手で契約するように迫ってきます。
そのため、不安になってしまったり安価な価格に惹かれたりして、契約してしまう方が後を絶ちません。

最初に挙げた悪徳業者の手口に当てはまらなくても、以下の3つのポイントを意識することで騙されることを防ぐことにつながります。

業者と契約する前に一度保険会社に相談

保険会社によっては、施工業者のブラックリストを作成していることがあります。仮に契約した業者がそのブラックリストに該当した場合、火災保険に加入していても保険金がおりないことがあります。

契約したのに火災保険がおりないとなると、工事費用はすべて自己負担です。他にも、業者が保険の手続きをやっておくと言いながら、実は一切手続きを行ってなかったため、保険金がおりなかったケースもあります。

必ずとは言えませんが、過去に問題があった業者で保険会社にデータがあった場合、その情報を教えてもらえます。保険金をきちんと受け取るためにも、保険会社に確認をしてから契約しましょう。

業者があまりにしつこいときは警察に連絡

工事業者を探していたけれどなかなか見つからず、偶然家に訪ねてきた業者がきたので家に上げてしまったものの、話をしていると怪しく感じてくることもあると思います。

少しでも怪しいと感じたときは契約はせずに断ってください。
その際、悪徳業者の中には断っても契約するまで家から出ていかない、断ったのに何度も家に尋ねてくるというケースがあります。

あまりにしつこい場合や脅しめいたことを言われた場合など、自分で対処できないときはすぐに警察に連絡してください。警察も事後報告では対応できないことが多いため、業者がいるときに呼んだほうが確実です。

契約してしまってもクーリングオフ制度が利用できる

契約後に悪徳業者だと気づくこともあるでしょう。一度契約してしまっても、家を訪ねてきて契約した場合は訪問販売に該当するため、契約書を受け取ってから8日間以内であれば、クーリングオフ制度が利用可能です。

工事完了後であっても、状況によってはクーリングオフできます。ただし、契約解除の手続きがより複雑になるため、できるだけ工事を行う前にクーリングオフしてください。

クーリングオフの詳しいやり方は、国民生活センター に記載されています。
電話番号:188、もしくは03-3446-1623

台風などの自然災害で被害に遭ったときに依頼すべき業者

台風 悪徳業者

最後に、依頼しても問題ない業者の特徴を分かりやすくご紹介します。

  • 無理に契約を迫らない
  • 見積書や契約書をきちんと掲出してくれる
  • 見積書は「〇〇一式」という書き方ではなく、詳細が書かれている
  • 分からないことを質問した際に丁寧に答えてくれる
  • 適切な価格である
  • アフターフォローに対応している

上記が優良な業者の特徴です。

悪質でなくても、高額な工事費用から大幅に価格を引くことで、安く思わせて契約させようとする業者がいます。例えば、最初に300万円の見積書を掲出してそこから100万円を引き、200万円で契約を迫るのです。

一見、100万円も引いてくれたので安くなったように思えますが、その工事の相場が100万円だとしたら、200万円なので倍取られていることになります。工事費用は割引した価格ではなく総額で判断してください。

また、アフターフォローを行っているところは、修繕しても不具合が起こりにくいという自信の現れでもあります。そのため、アフターフォローに対応しているところに依頼したほうが、安定した技術力が期待できます。

まとめ

リフォームを行う業者は数多くいるため、悪質な業者と優良な業者を見極めることは簡単なことではありませんが、どんな業者であっても当日に契約をするのは止めてください。

保険会社に問題がない業者なのか確認する、家族と相談して決めるなど、一度冷静になって考える時間が必須です。悪質な業者は強引に迫ってくることが多いため、ご自分で対応できないと感じたときは、すぐに警察に連絡すると良いでしょう。

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