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自由にリノベーションができる物件かどうかを確認しましょう
リノベーションを前提とした中古マンション選びには、大きな注意点が2つあります。
- 間取りを自由に変更できる物件かどうか
- マンション管理における使用細則に問題はないか
まずは、上記に挙げた2点について詳しく解説していきましょう。
間取りを自由に変更できる物件かどうか
まずは、マンションの間取りを自由に変更したい場合の注意点です。
重要なのは部屋と部屋を区切る間仕切りが、どんな材質と構造で作られているのかを知ることです。
構造上、「コンクリート」で作られている部分は間仕切りに限らず、床や天井もリノベーションすることはできません。
その反面、リノベーションが可能なのは「木材」や「軽量鉄骨」で作られた構造部分になります。
間取りを自由にリノベーションしたい場合は、間仕切り部分がどんな材質と構造で作られているのかを確認しておく必要があります。
マンション管理における使用細則に問題はないか
上記の間仕切りの材質や構造に問題はなかったとしても、マンションの使用細則によっては希望どおりにリノベーションできない場合があります。
使用細則とは、マンションの管理規約(マンションにおける取り決め)を、より細かく規定したものです。
使用細則の中にはリノベーションに関する項目もあり、リノベーション可能な範囲や制限について記載されています。
そもそも建物の構造的にリノベーションが可能なのか、使用細則の範囲内で可能なのか、必ず管理者に希望のリノベーションを伝えて確認しておきましょう。
費用がかさみやすい要素を把握しておきましょう
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ひとえにリノベーションと言っても、間取りを変更したり、新たにIHクッキングヒーターを取り付けたりと、希望によって最終的にかかる費用も変わってきます。
リノベーションにおいて、費用がかさみさすいとされる要素を把握しておくことも非常に重要なポイントとなります。
こちらの3点は特に費用がかさみやすいのでチェックしておきましょう。
- 床の段差
- カビ
- 浴室のサイズ
床の段差
マンションによっては、それぞれの部屋で床の高さが違う場合があります。
部屋の間仕切りをとって1つの部屋にしようとしても、床の高さが違えば段差を揃える必要が出てきます。
さらに、床の段差を揃えるための工程が実施できたとしても、下階に対する防音の影響を考慮しなくてはいけません。
建物自体に防音・遮音対策がなされていなければ、それを考慮した施工を求められるので、予定した費用よりもかさむ可能性があります。
カビ
カビはマンション自体を劣化させるものであり、カビの繁殖が激しい物件はリノベーションにも費用がかかります。
というのもカビが繁殖する原因は、断熱性能の悪さであり、断熱性能が悪ければ物件の劣化を防ぐための施工が必要になるという理由です。
カビの繁殖をチェックするために「現況引き渡し物件」を選択するのがお勧めです。 現況引き渡し物件とは、中古マンションが引き渡されたあとに、内装をリフォームしない物件をいいます。
現況引き渡し物件は、見た目からすると見学時の印象が悪くなりますので、多くの物件は内装をリフォームしてから内覧させますが、内装リフォーム後は実際の物件の傷みの状況までも見つけにくくさせてしまいます。
だからこそ、リフォームしていない現況引き渡し物件であれば建物自体の劣化や弱点を見つけられるのです。
あとで思わぬ費用がかかってしまったという自体にならないよう、できる限り内装リフォーム前の状態を確認し、カビ対策の必要性を把握しておきましょう。
浴室のサイズ
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浴室をリノベーションしたい場合、浴室がシステムバスであれば規格をチェックしておく必要があります。
システムバスには一定の規格があり、規格が同じものを使用すれば余計な施工がいらないので、費用を比較的抑えることができます。
もしも規格以外の浴室設計を希望される場合、オーダーメイドのような施工となりますので費用はかさんできます。
もう1つご紹介しておきますと、浴室のリノベーションには「在来工法」という方法があります。
在来工法は自由にデザインを決められたり、カスタマイズができますが、防水性に劣るデメリットがあります。
そのため、システムバス以上に費用がかさんでしまう場合があります。
以上の3点は、いざ理想のリノベーションをしようとした際、思った以上に費用がかさみやすい要因です。
あとから予算を上回ってしまったという事態に陥らないためにも、中古マンションを購入する前にしっかりとチェックしておきましょう。
その他の確認しておくべきこと
マンションの遮音性能を把握しておきましょう
マンション管理における使用細則には「防音・遮音」に関する項目があります。
国土交通省が5年ごとに発表している「マンション総合調査」によると、マンションの居住でもっとも多いトラブルが「生活音」です。
生活音には、話し声、床を歩く音、楽器の演奏、ペットの泣き声、洗濯機や掃除機の音など様々あります。
なぜ生活音がトラブルになりやすいかといいますと、マンションのような集合住宅には様々な価値観や生活スタイルを持つ人たちが暮らしているためです。
例えば、残業続きで終電後の深夜に帰宅する人もいれば、夜勤の仕事で昼間が睡眠時間である人もいます。
快適な生活スタイルは家庭によって様々あるため、近隣の生活音によってリズムを崩されることは大きなストレスになります。
上記の背景からすると、リノベーションにおいては遮音性能を事前に確認してくことは非常に重要になります。
もしも床の張り替えや仕様を変えたいと希望して、リノベーションするうえでは構造的に問題なく施工したとします。
しかし、遮音性能が不十分な施工をしてしまったために、下階へ足音が響くといったトラブルに発展する可能性が懸念されます。
リノベーションをするうえでは、必ずマンション管理における使用細則の「防音・遮音」について確認しておきましょう。
万が一、所定の遮音性能に達していない場合は、遮音性能を施す工程も必要になるので、予算を超えてしまう場合があります。
マンション自体の耐久性を把握しておきましょう
間仕切りをとる際に、構造がコンクリートの部分はリノベーションできないと先述いたしました。
なぜならコンクリートは、マンション自体の耐久性を高めたり、維持をする役割として使用されている場合がほとんどだからです。
マンションの一般的な構造には、柱や梁で建物を支える方法と、壁自体で建物を支える方法があります。
この建物自体を支えている部分がコンクリートである場合、リノベーションで撤去してしまうとマンション自体の耐久性を下げることになりかねません。
しかし耐久性に関わる部分は、マンション管理における使用細則に項目が含まれています。
見学のうちに、希望のリノベーションがマンション自体の耐久性に関わらないか確認しておくことがおすすめです。
リノベーション前提で中古マンションを選ぶポイントまとめ
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リノベーション前提で中古マンションを選ぶ際のポイントと注意点をまとめてみます。
- マンション管理における使用細則において、希望のリノベーションが可能な範囲であるか確認する
- 「現況引き渡し物件」のデメリットを逆手にとり、建物の良さだけでなく弱点も把握する
- 希望のリノベーションにおいて、費用がかさむような要因がないか確認する
- 集合住宅であることを理解し、防音・遮音性能に弊害がないリノベーションを考慮する
- マンション自体の耐久性に、影響を及ぼすようなリノベーションはできないことを理解する
リノベーション前提の中古マンション選びは、費用を抑えながら理想の住宅に近づけるための良い方法です。
以上のポイントと注意点を踏まえたうえで、快適なリノベーション住宅作りを実現できるよう願っております。
いかがでしたでしょうか。なるべく費用を抑えてリフォームをしたい方へお知らせです。リフォマは中間業者を介さずに、ご要望に合う専門業者を直接ご紹介します。中間マージンが上乗せされないため、管理会社や営業会社などより安く費用を抑えることができます。下記のボタンからお気軽にご相談ください!
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