2017年10月25日

階段リフォームをする際の注意点

階段リフォームは、家族の安全や暮らしやすさに関わる大事なリフォームです。ここで紹介する注意点を確認し、様々な階段の種類や方法から、ご自身に合ったリフォーム内容を考えましょう。

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階段リフォームの種類:安全性、必要なスペース、階段下収納に注目して選びましょう。

出典:www.flickr.com/photos/crown_molding/5080021572/sizes/z/

階段は二階建て以上の住宅や、ロフトがある部屋には欠かせない設備です。
階段には数種類あり、種類によってメリット・デメリットが違います。それぞれの特徴を理解した上で、生活スタイルや家族構成にぴったりのリフォームを検討しましょう。

階段の種類は主に4種類です。
それぞれの特徴を1つずつ説明していきます。

  • 直階段
  • かね折れ階段
  • 折り返し階段
  • 螺旋階段

直階段

上の階へまっすぐと伸びた階段で、最も一般的なタイプです。
皆さんも階段と言われたら真っ先に思い浮かぶのがこのタイプではないでしょうか。

シンプルな作りでリフォーム費用も抑えることができます。
上のフロアへ一直線に上がる形なので、少ないスペースで設置が可能になる一方、急勾配になりやすいです。

年配の方も使用するのであれば、手すりも設置すると良いでしょう。

かね折れ階段

かね折れ階段は、階段の途中でL字の形で折り返しているタイプです。
L字の部分は踊り場になるので、万が一人や物が落下しても階段の下まで落ちてしまうことはありません。

また、広いスペースが必要になる代わりに、踊り場の下は収納場所として利用することもできます。
階段収納はそれなりの広さが確保できるため、部屋の中で置き場所に困る大きめの物や、生活感の出る掃除機などあまり見せたくない物もこのスペースを利用して収納することができます。

折り返し階段

折り返し階段はかね折れ階段と似ていますが、踊り場の部分がU字で折り返しているタイプです。
180度折り返す形ですので、かね折れ階段よりも踊り場のスペースが広くなります。

また、かね折れ階段と同様に、階段下を収納スペースとして活用できます。

一直線に上がる直階段よりもステップが多くなるので、広いスペースをとる代わりに、なだらかな勾配で階段を設けることができます。
年配の方が利用する際にも、比較的安全な階段です。

螺旋階段

螺旋階段は他の階段よりも複雑な形状ですので、リフォーム費用も高くなります。
通常の階段のステップは四角形ですが、螺旋階段のステップは三角形が多く、内側ほど面積が小さくなります。

ステップの内側を踏み外してしまう危険性がありますので、家族構成によっては設置する場合に注意が必要です。
また、形によっては狭いスペースにも設置が可能ですが、階段下を収納スペースとして利用するのは難しいです。

階段リフォームの種類:階段のリフォームの主な種類は3つです

ここまで階段の種類を紹介し、階段のタイプごとの違いを確認しました。
しかし、階段リフォームをする際には、全く違う種類の階段に架け替えるだけでなく、既存の階段を活かしてリフォームをする方法もあります。

階段の段数を増やす

階段の段数が少ないほど階段の設置スペースが小さくなり、角度が急になります。 そこで急勾配の階段を緩やかにするために、階段の段数を増やす方法があります。

1、2段ほどでしたら20万~45万円ほどで、増やすことができます。 急な階段を上がる負担を減らすため、この方法でリフォームをするケースが多いです。

階段のデザインを変更する

既存の階段を残して、デザインを変えることができます。
階段のデザインは、階段自体の材質と、手すり部分で変わります。

木材でつくられた階段にカーペットを貼るだけでも印象が大きく変わりますし、他の材質に変えることもできます。

また、既存の階段に飾り手すりを取り付けることで、開放感のあるデザインになります。
飾り手すりとは、壁に取り付けるタイプの手すりではなく、階段に直接取り付けるタイプの手すりです。

これらの方法で階段のデザインを変えるときは、周りとの調和を考える必要があります。

階段だけデザインをガラリと変えると、周りから浮いてしまう場合が多いからです。
階段のデザインを変更する時は、周囲の壁紙も一緒に張り替えることをおすすめします。

階段の架け替え(位置の変更)

最後に階段の架替えリフォームですが、これはリフォーム代に加えて階段の費用もかかる大掛かりな方法になるため、 高額になります。
  しかしスペースにもよりますが、今までとは違う種類の階段に掛け替えることで、安全性や階段下の収納性、デザインなどを大きく変えることができます。

部分リフォーム

階段リフォームをする理由として、家族構成が変わったことで、バリアフリーリフォームが必要になったというケースがあります。

年配の方の安全を考えると、階段のステップを滑りにくくしたり、手すりを設置する必要があります。

ここでは、バリアフリーリフォームを想定した、階段の部分リフォームについて説明します。
部分リフォームは主に二つのケースがありますので、一つずつ説明していきます。

  • すべり止め
  • 手すり

すべり止め

階段の滑りやすさは、ステップの材質によって変わります。
フローリングや人工大理石でつくられたステップは滑りやすいので注意が必要です。
カーペットや、すべり止め用のシートを貼ることで対策することができます。

手すり

手すりを設置する時は高さを考えて施工をしましょう。
一般的に階段の先端にある段鼻から750mmの高さに設置するのがちょうど良いです。

しかし手すりの使いやすさは慎重によりますので、家族の中で手すりを利用する人が一人に決まっている場合は、その方が使いやすい高さに設置するのがベストです。

バリアフリー用の手すりは4万円ほどで設置することができます。
その際、複雑な形状の階段ですと、設置に必要なパーツが増え、費用も高くなります。
また、現状の壁に補強工事が必要になることもあり、その場合h費用が高くなります。

階段リフォームの注意点:大規模リフォームになるケースと、階段の安全性に注意

ここまで、階段の種類とバリアフリー目的の部分リフォームについてご紹介しました。
どのような階段にリフォームをするか、イメージはつきましたか?

次に階段リフォームで注意すべきポイントを説明しますので、リフォームを依頼する前に確認しておきましょう。

階段自体の移動は難しい

階段自体を別の場所へ移動させるリフォームを検討している方もいるのではないでしょうか。
しかし、階段自体を移動するリフォームは難しく、できたとしても非常に大掛かりな工事になるということを覚えておきましょう。

階段の移動は階段だけでなく、部屋全体のレイアウトに及ぶリフォームとなります。
例えば、リビングの新しい場所に階段を設置する場合、元々階段があった場所をどのように利用するのか、といった問題が起こります。

また、新しい階段を設置するために、吹き抜けの場所を変える必要もあります。
影響範囲が広く、複雑なリフォームになるほど費用も高くなりますので、慎重に検討しましょう。

手すりは施工業者に設置してもらいましょう

安全のために設置する手すりですが、設置工事のみだからとDIYできると思ってはいけません。
簡単に取り付けられるように見えて、実は難しい作業だからです。

住宅の壁の中には、下地と呼ばれる柱が通っています。
壁面補強が必要になる場合もありますが、下地がしっかりしている場合、力のかかる
手すりを固定する器具は、下地にしっかりと打ち込む必要があります。

もし下地ではない部分に器具を打ち込んでしまった場合、手すりがしっかりと固定されず、掴まった時に外れてしまうことがあります。
安全のために設置したはずの手すりが引き起こしてしまう、このような事故は非常に危険です。

初心者が自分で下地を見極めることは難しいので、手すりは必ず業者に取り付けてもらいましょう。

滑りやすい材質に注意

上記では、既存の階段を滑りにくくするために、手軽に安全性を高められる滑り止めシートやカーペットを貼る方法について説明しました。

もしこれから新しい階段を新設するのであれば、はじめから滑りにくい材質を選んでおくことが良いでしょう。
木材やコルクでできたステップは、柔らかくて滑りにくいので安全です。

特に小さいお子様や年配の方が暮らしているご家庭は、優しい材質の階段を選ぶことをおすすめします。

暗い階段は危険:勾配と照明を工夫しましょう

最後に4つ目の注意点です。
階段リフォームの際に意外と見落としてしまうのは、照明の明るさです。

当然ですが、暗い階段は足元が見えにくく非常に危険ですよね。
特に直階段は急勾配なつくりになりやすいので、照明の明るさや角度を工夫しましょう。
採光用の窓を取り付けることも有効です。

また、少しスペースが必要になりますが、段差の数を増やして勾配を緩やかにすることもできます。
スペースを有効に活かすために、急勾配な階段にしないように気をつけましょう。

まとめ

最後にここまで紹介してきたことをまとめます。

  • 階段には複数の種類があり、それぞれに特徴がある。
  • 階段自体を移動するリフォームは難しい。
  • お住いの住宅のスペースを考えてリフォーム内容を考える。
  • 手すりは自分で設置しない。
  • 滑りにくさと明るさに注意。

階段リフォームは、家族の安全性や、毎日の過ごしやすさに関わる大事なリフォームです。
限られたスペースでのリフォームであっても、その使い道や改善法はいくらでもあります。
ご家族の安全を考え、より暮らしやすい階段へとリフォームしてはいかがでしょうか。

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