バリアフリーリフォームの減税方法
バリアフリーリフォームの減税は、所得税、固定資産税、贈与税、登録免許税、不動産取得税の5つがあります。 この記事では、所得税と固定資産税について説明していきますが、所得税の控除方法は、投資型減税、住宅ローン型減税、ローン型減税の3つに分けられます。
所得税の控除が適用される条件を満たした方が、税務署の確定申告で手続きを行うと、申請者の所得税が控除=減税されるという仕組みです。
ご存知の方も多いとは思いますが、所得税は1月1日から12月31日までの1年間、個人の所得に課税される税金(国税)のことです。
それでは、3つの減税方法について詳しく説明していきます。
所得税の種類は3つある
投資型減税
投資型減税は、住宅特定改修特別税額控除と呼ばれることもあります。
国税庁 が実施している住宅特定改修特別税額控除では、個人が所有する住宅でバリアフリーの改修工事を行った場合、一定の要件を満たせば、その年の所得税額から一定の金額を控除するとしています。
バリアフリーリフォームの改修後、住み始めた開始日が2009年4月1日~2021年12月31日までの方に適用されます。 住宅ローンの借入がなくても利用できる制度ですので、小規模な浴室を改良する工事や和式便器を座便式のものに取り替えるバリアフリーリフォームなど、小規模な工事でも申請できます。
投資型減税
対象となるリフォーム
要件で定められたバリアフリーリフォーム
リフォーム費用の必須条件
50万円以上
控除対象の限度額
200万円
控除額の上限
限度額の10%(20万円)
手続き窓口
税務署
住宅特定改修特別税額控除における控除額は、バリアフリーリフォームの標準的な費用の額(最高200万円)の10%で、算出された控除額のうち100円未満の端数金額は切り捨てられます。
ただし、限度額200万円は10%の消費税額などが含まれている場合なので、それ以外の場合は標準的な費用額である150万円が限度額となります。
住宅ローン減税
住宅ローン型減税は、住宅借入金等特別控除とも呼ばれています。
国土交通省 が実施している住宅借入金等特別控除は、住宅ローンで借入れをして住宅を購入する場合、購入者の金利負担を軽減するための制度です。
新築住宅だけでなく中古住宅にも適用される制度で、増築や一定規模以上の修繕、バリアフリー改修など、100万円以上の工事費がかかる場合に住宅ローン減税の対象となります。 控除期間は2020年(令和元年10月1日から2021年(令和2年)12月31日までの間に入居した方は、控除期間が3年間延長されます。
住宅ローンは住み始めた時期によって、控除対象の借入限度額と最大控除額が違うので注意してください。例えば、2014年3月までに住み始めた方は最大控除額が1年間で200万ですが、2014年4月以降の場合は控除対象の最大控除額が1年間で400万になっています。
住宅ローン型減税
対象となるリフォーム
10年以上の返済期間があるローンを利用し、一定のバリアフリーリフォームを含む工事
リフォーム費用の必須条件
100万円以上
控除対象の最大控除額
2000万~5000万円×1%×10年
控除または減額の上限
200万~500万円
手続き窓口
税務署
新築や未使用の長期優良住宅、低炭素住宅の場合は、最大控除額がそれぞれ3,000万円、もしくは5,000万円となります。 また、所得税から控除しきれないときは住民税から控除されます
バリアフリーリフォームでは、他の控除のほう費用をより抑えられる場合がありますので、控除額をよく確認してから利用しましょう。
ローン型減税
ローン型減税は、特定増改築等住宅借入金等特別控除と呼ばれる減税方法です。国税庁は自身が所有する住宅でバリアフリーリフォーム工事を行うなど、定められた要件を満たした場合において、住宅ローンなど年末残高の合計額を基にした金額を、各年分の所得税額から控除するとしています。
その年分の所得税額から12月31日までの住宅ローンの残額に応じ、5年間で毎年2%を控除します。 住宅ローンと同様に、2014年3月以前に住んでいる住宅でリフォームした場合と、2014年4月に住んでいる場合では控除額が異なりますので注意してください。
また、この制度の有効期間は5年間のため、5年以上10年未満のローンを組んでバリアフリーリフォームをする方には、おすすめの減税制度といえるでしょう。
ローン型減税
対象となるリフォーム
5年以上の返済期間があるローンを利用し、一定のバリアフリーリフォームを含む増改築
控除額
2014年3月以前の場合は最高12万円、2014年4月以降の場合は最高12万5000円
控除期間
5年間
控除率
2%
手続き窓口
税務署
特定増改築等住宅借入金等特別控除の申請手続は、控除を受ける最初の年と2年目以後の年とで異なるようです。詳しくは自宅を所轄している税務署にご確認ください。
バリアフリーリフォームでは固定資産税の減税も行える
一般社団法人 住宅リフォーム推進協議会 の資料によると、バリアフリーリフォームの工事が完了してから、3ヶ月以内にお住まいの市区町村へ申告すると、固定資産税の減額を受けることが可能となっています。
固定資産税とは、1月1日に土地や建物など、住居や事業で使用する設備といった資産を所有している場合に、課せられる税金のことです。
減税される期間は、リフォームから完了した年の翌年からです。2020年現在、制度の期間は2021年(令和2年)3月31日までとなっており、減税期間は工事完了年の翌年1年間となっています。
固定資産税
対象となるリフォーム
一定のバリアフリーリフォーム
適用範囲
家屋面積100㎡相当まで
控除または減額の上限
家の固定資産税額の1/3(100㎡相当)
手続き窓口
市区町村
固定資産税は、土地の広さや用途で特例が異なりますが、戸建ての新築住宅の場合は一定の築年数まで固定資産税額が1/2に減額されます。そうはいっても、どんな新築住宅でも適用されるわけではありません。減税には適用条件がありますので、詳しくは市区町村の市役所や区役所にお問い合わせください。
バリアフリーリフォームの他のリフォームと併用できる
費用を抑えることができるバリアフリーリフォームの減税制度ですが、実は他のリフォームと併用することできます。お得にリフォームすること可能ですので、検討してみるのもよいでしょう。
出典:リフォームの支援制度
上の表では、住宅リフォームで比較的よく行われているリフォーム(耐震、省エネ、同居対応)と、バリアフリーリフォームが併用できるかどうかを表しています。投資型減税とローン型減税は耐震リフォームなどと合わせて、所得税の控除を受けることができますが、住宅ローン型減税は投資型減税の耐震リフォーム以外とは併用できません。
*他の減税同士も併用できないことがありますが、固定資産税と併用することは可能ですので、積極的に利用していきましょう。
そうはいっても、減税制度や優遇措置には期限がありますので、利用する前にあらかじめ国土交通省などのホームページで最新の情報を確認しておくといいかもしれません。
減税の対象になるバリアフリーリフォーム工事
バリアフリーリフォームの減税を受けるためには、国が指定している基準を満たしていなくてはいけません。
ここでは、対象となるバリアフリーリフォームの工事をご紹介します。
- 通路等の拡幅……車いすで容易に移動できるようにする工事など
- 階段の勾配の緩和……既存の階段を撤去し、傾斜を緩やかにするなど
- 浴室改良……介護が楽にできるように、浴室を広くする工事など
- 便所改良……和式便器を多機能な洋式便座に変更するなど
- 手すりの取り付け……壁の下地補強や電気スイッチの移動を伴う手すり工事など
- 段差の解消……敷居を下げたり、スロープの設置を行う工事など
- 出入口の戸の改良……開戸を引戸、折戸、アコーディオンカーテンに取り替える工事など
- 滑りにくい床材料への取替え……滑りにくい床材の取替えに伴って、下地の補修や根太(床板を支えるための下地材)の補強工事など
ご自身が行う工事が、バリアフリーリフォームの減税に適用されるか不安という方は、税務署や市区町村の担当者、または専門の業者などに相談してみましょう。
バリアフリーリフォームの減税が適用される方の条件
バリアフリーリフォームの減税が適用される工事を行ったとしても、適用される人や住宅の条件を満たしてなければ、減税の申請は受理されないので注意してください。
ここでは、適用される方の条件について詳しく解説していきます。
投資型減税
【居住者の条件】
リフォームを行う方がどれか1つに該当すること
- 50歳以上の方(入居開始年の12月31日時点)
- ①要介護認定、または要支援認定を受けている方
- ②障がいのある方
- 親族(65歳以上、もしくは①・②に該当する方)と同居する方
【その他の要件】
すべてに該当していること
- バリアフリーリフォームを行う方が所有し、実際に居住する家屋
- バリアフリーリフォーム後の家の床面積(登記簿表示)が50㎡以上
- 併用住宅の場合は、バリアフリーリフォーム後の家の床面積の1/2以上が自分の居住用である家屋
- 高齢者等居住改修工事等を行っている
- 高齢者等居住改修工事等の標準的な工事費用額から、補助金等を引いた額が 50万円以上(税込)
- 併用住宅の場合は、リフォーム費用の総額のうち、居住用部分の費用が1/2以上である
- その年度の合計所得金額が3,000万円以下である
- 高齢者等居住改修工事等であることを、増改築等工事証明書などにより証明されている
- バリアフリーリフォーム後に住み始めた日が、2009年4月1日から2022年12月31日の間である
- バリアフリーリフォームの日から6ヶ月以内に住んでいる
住宅ローン型減税
【必要要件】
すべてに該当していること
- リフォームを行う方が所有し、居住する家屋
- リフォーム後の家屋の床面積(登記簿表示)が50㎡以上
- 併用住宅の場合は、バリアフリーリフォーム後の家の床面積の1/2以上が自分の居住用である家屋
- 第1号~6号工事までのいずれかの工事である
- 工事費用が100万円以上である
- 併用住宅の場合は、リフォーム費用の総額のうち、居住用部分の費用が1/2以上である
- その年の合計所得金額が3,000万円以下であること
- 当該リフォーム等のために償還期間が10年以上の住宅ローン等がある
- リフォーム費用の総額のうち、居住用部分の費用が1/2以上である
- 適用の対象となるリフォームであることを、増改築等工事証明書などで証明できる
- リフォーム後に住み始めた日が、2009年4月1日から2022年12月31日の間である
- リフォームの日から6ヶ月以内に住んでいること
必要条件の中に、第1号~6号工事までのいずれかの工事とありますが、バリアフリーリフォームの工事は第5号工事にあたります。
また、他の減額制度と併用している場合は、以上の要件を満たしていても、適用されない場合がありますので、詳しくは税務署に問い合わせて確認してください。
ローン型減税
【居住者の条件】
リフォームを行う方がどれか1つに該当すること
- 50歳以上の方(入居開始年の12月31日時点)
- ①要介護認定、または要支援認定を受けている方
- ②障がいのある方
- 親族(65歳以上、もしくは①・②に該当する方)と同居する方
【その他の要件】
すべてに該当していること
- バリアフリーリフォームを行う方が所有し、実際に居住する家屋
- バリアフリーリフォーム後の家の床面積(登記簿表示)が50㎡以上
- 併用住宅の場合は、バリアフリーリフォーム後の家の床面積の1/2以上が自分の居住用である家屋
- 該当する高齢者等居住改修工事等を行っている
- 適用を受ける増改築等工事は対象工事(第1~6号工事)である
- 高齢者等居住改修工事等の標準的な工事費用額から、補助金等を引いた額が 50万円以上(税込)
- 併用住宅の場合は、リフォーム費用の総額のうち、居住用部分の費用が1/2以上である
- その年度の合計所得金額が3,000万円以下である
- 高齢者等居住改修工事等であることを、増改築等工事証明書などにより証明できる
- バリアフリーリフォーム後に住み始めた日が、2009年4月1日から2022年12月31日の間である
- バリアフリーリフォームの日から6ヶ月以内に住んでいて、適用を受ける年の12月31日まで引き続いて住んでいること
ローン型減税も住宅ローン型減税と同様に、他の優遇制度と併用している場合は、以上の要件を満たしていても、適用されない場合がありますので、詳しくは税務署に問い合わせてください。
固定資産税の減額
【居住者の条件】
リフォームを行う方がどれか1つに該当すること
(該当する方が住宅を所有している必要はない)
- 65歳以上の方(入居開始年の12月31日時点)
- 要介護認定、または要支援認定を受けている方
- 障がいのある方
【その他の要件】
すべてに該当していること
- 新築された日から10年以上を経過した家屋(賃貸住宅を除く)
- バリアフリーリフォーム後の家の床面積(登記簿表示)が50㎡以上
- バリアフリーリフォーム後の居住部分の割合が当該家屋の1/2以上ある(居住しない部分は減額対象外)
- 該当する高齢者等居住改修工事等を行っている
- 適用を受ける増改築等工事は対象工事(第1~6号工事)である
- 高齢者等居住改修工事等の標準的な工事費用額から、補助金等を引いた額が 50万円以上(税込)
- 高齢者等居住改修工事等を行っている
- 高齢者等居住改修工事等の工事費用が50万円以上(税込)である
より詳しい適用条件に関しては、市区町村の申告窓口でご確認ください。
バリアフリーリフォームの減税の手続き
行ったバリアフリーリフォームの工事が減税に適用されていると分かったら、次に知りたくなるのが減税する手続きの方法ではないでしょうか。
まずは、減税と固定資産税の手続きの流れについてご説明いたします。
- バリアフリーリフォームの減税に適用される条件を確認 1.業者と契約
- 必要な書類を用意する
- 減税の場合は税務署で確定申告、固定資産税の場合は市町村の窓口で申請
手順としては以上の4点だけですが、必要な書類を用意するには思った以上に時間がかかりますので、なるべく早めに行動し始めることが大切です。
また、減税の適用を受けるためには、2月中旬から3月中旬までの間に確定申告を行う必要があります。
確定申告の申請に必要な書類
- 確定申告書(記入済みのもの)
- 工事完了後の家屋の登記事項証明書
- 源泉徴収票(給与所得者の場合は必要)
- 住宅借入金等特別控除額の計算明細書(特定増改築など)
- 補助金等の額が明らかな書類(交付を受ける場合は必要)
- 家屋の持分を共有している方は、それぞれ所定の書類を提出
- リフォームローン等の年末残高証明書
- 工事請負契約書の写し
- 増改築等工事証明書
以上が確定申告をするために必要になる書類です。
その他にも、それぞれの減税の申告するため、長期優良住宅の認定通知書の写しを用意してください。
固定資産税の場合は、以下の3点を用意します。
- 長期優良住宅の認定通知書の写し
- 補助金などの額が明らかな書類(交付を受ける場合は必要)
- 固定資産税減額申告書(申告する市区町村にて取得できる)
ただし、必要な書類は各市区町村で異なりますので、確定申告や固定資産税の申請を行う前に、税務署や市区町村の窓口で確認しましょう。
まとめ
バリアフリーリフォームは工事内容によっては多額の費用がかかるため、減税制度を利用できる場合は積極的に活用していきましょう。投資型減税を利用した場合、300万円のバリアフリーリフォーム工事を行うと、約20万円ほど減税されます。
減税を申告するためには、専用の書類を用意して確定申告を行う必要がありますが、数十万もお得になるのであれば、行う価値は十分にあるといえるでしょう。適用される条件や書類に関しては、年度によって変わることもありますので、最新の情報を確認してから行うことが大切です。
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