サンルームは後付けできます
基本的に、サンルームは後付けできます。 ただ、サンルームの後付けは「増築工事」という扱いになるので、建ぺい率という数字に気をつけなくてはいけません。
建ぺい率に注意
建ぺい率とは、土地に建てられる建物の面積の割合を表す数値です。 建ぺい率は、建設を計画する上で重要な指標とされており、建設を計画する場所によって異なる値が設定されています。
「建ぺい率 = 建物の面積 ÷ 土地の面積 × 100%」という式で求められます。
たとえば、土地の面積が100平方メートルで、そこに建てられる建物の面積が50平方メートルだった時、建ぺい率は50%です。 建ぺい率をこえる建設を行うことは、一般的には許可されていません。 建ぺい率は、家のある区域(地方自治体)ごとに異なります。
素人が測量して建ぺい率を正確に出すことは難しいので、専門の業者にお願いして、サンルームを後付けした場合でも建ぺい率が基準をこえないか調査してもらいましょう。
サンルーム後付けのメリット
洗濯スペースができる
サンルームなら雨はもちろん、花粉や黄砂、PM2.5を気にする必要がありません。 扇風機で換気をしたり、開閉式の窓やガラス戸のような通気性のよいサンルームを選ばないと乾きが悪くなってしまうので注意しましょう。
ペットや子供の遊び場ができる
大型犬であっても、ペットを室内で飼う方が増えています。 庭の見える大きな窓の前に、くつろぎのスペースを作ってあげるのもいいかもしれません。猫ならサンルームにキャットタワーを置くのもいいでしょう。 室内飼いは運動不足になりがちですが、サンルームをうまく活用できば運動不足解消につながります。
小さなお子さんを外で遊ばせるのが不安だという方もいらっしゃると思います。 サンルームなら家の中の一部として遊ばせることができるので、汚れる心配やケガをする心配もぐんと減ります。
おもちゃを置いて、お子さんや愛犬・愛猫の遊び場として使うことができるのはいいですよね。
ガーデニングスペースができる
日当たりの良さからガーデニングルームとしても利用できます。 欧米ではサンルームのポピュラーな用途です。 虫や鳥の害を受けず、風を通さないため、温室向きの観葉植物を育てたり、小規模な家庭菜園をしたりするのに適しています。
部屋の断熱性が高まる
外気の影響を少なくすることで気密性が高まり、エアコン効率が高まります。 サンルーム自体が二重窓の役割を果たし、高い気密性を保持し断熱効果を高めます。
その結果、サンルームと隣接する部屋のエアコン効率が上昇し、光熱費を安く抑えることができます。
サンルームはベランダにも後付けできる
サンルームは、2階のベランダにも後付けできます。 厳密には、サンルームに似たテラス囲いの設置ですが、外干しできない季節に洗濯物を日光で乾かせるサンルームのメリットはそのままです。 メーカー各社が2階のベランダに後付けできるテラス囲いを発売しています。
YKK AP:サンフィールⅢ
出典:YKK AP
サンフィールⅢは、YKK AP株式会社が製造・販売しているテラス囲いです。
風の通り道を作り通気性を生みだす「エアールーパー」という構造を、テラス業界ではじめて導入しています。 エアールーパーによって、洗濯物の乾きも早くなるので、ベランダに設置して洗濯物を乾かすにはもってこいの製品です。 通常、30~50万円かかる設置費用が、種類によって20万円から選べるなどその安さも特徴になっています。
LIXIL:サニージュ
出典:LIXIL
サニージュは、株式会社LIXILが製造・販売しているテラス囲いです。
商品自体のバリエーションと付帯オプションが多く、ベランダに合わせて好みにカスタマイズできます。 とくに、物干しスペースにはぴったりの「上下可動物干し」、「吊り下げ式物干し」というオプションがあり、他にも洗濯物を乾かすことに特化した除湿・乾燥のオプションを多数取り揃えているのが特徴です。
三協アルミ:晴れもようwith
出典:三協アルミ
晴れもようwithは、三協アルミ社が製造・販売しているテラス囲いです。
機能に関しては他の2つとあまりちがいがありません。 しかし、洗濯のしやすさに特化したオプションを多数用意しており、物干し竿や竿掛けなどの洗濯物干し用のアイテムが22種類もあります。
サンルーム後付けの費用相場
サンルームのリフォームは種類や程度や広さによって、費用に幅があります。
「住宅の一室」と認識されているように、サンルームは単体の商品として販売されています。 庭にサンルームを設置できる広さがあれば、リフォームができます。
サンルームは建築基準法に適した基礎の上に設置しなければいけませんが、地盤に問題があるとしっかりした基礎を築くことができません。 地盤に傾斜や強度に問題がある場合は、補強工事が必要になります。
補強工事の分費用もかかってしまうので、サンルームを設置する場所の地盤を事前に調査しておきましょう。
材料費+施工費+諸経費の合計(5帖の場合)
サンルームの設置
50万円 ~ 80万円
サンルームと物干しの設置
55万円 ~ 90万円
高気密性サンルーム
100万円 ~ 150万円
テラス囲いの設置リフォームに必要な費用の内訳は、材料費、施工業者の施工費、施工に必要な細かい諸経費です。 施工業者によって施工費や諸経費が大きく変わることは少ないですが、材料費はテラスの材質によって大きく変動します。
材料費+施工費+諸経費の合計(5帖の場合)
一般的なテラスの設置
15万円 ~ 25万円
屋根付きのテラスの設置
20万円 ~ 35万円
テラス囲いの設置
30万円 ~ 50万円
サンルームは固定資産税に注意
固定資産税とは、土地や家屋に対してかけられる税金です。 一戸建て住宅の場合、土地と家屋の両方が課税対象となるため、「土地の条件、広さ、建築方法」などによって金銭的な負担が大きくなることもあります。
家屋は通常経年劣化していくので評価額が下がっていきますが、増築などのリフォームを行った場合は評価額が高く見直されます。
- 外気分断性:雨風から建物内部を遮断するための周壁・屋根を有しているかどうか
- 土地定着性:永続的に土地に付着(定着)しており、移動させずに利用できるかどうか
- 用途性 :目的とする用途に達成できる建物かどうか
サンルームは気密性水密性が高いので外気分断性があり、コンクリートでの基礎工事を行っているので土地定着性があると判断され、家屋の一部とみなされます。
サンルームの増築をおこなうと家屋の評価額が高くなり、毎年払う固定資産税も高くなることがあるので要注意です。
サンルーム後付けの施工事例
事例その1
名古屋市北区 サンルーム設置
- AFTER
事例その2
京都市 サンルーム 2階バルコニー
- AFTER
事例その3
茨城県水戸市×ガーデニング×素敵
- AFTER
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まずは相談から
サンルームに関するお役立ちコラム
Q.サンルームとは?
サンルームは、太陽の光を取り入れるために全面をガラス張りにした透明な部屋や建物を指します。 屋根や壁など一面ガラス張りなので、晴れた日は燦燦とした太陽の光を家の中に取り入れることができるだけでなく、開放感を得ることができます。
外で遊ばせるのに不安な小さいお子さんの安全な遊び場としても使うことができます。 このような部屋は、多くの場合、温室のように暖かく保たれており、冬でも暖かい環境を提供することができます。 さらに、サンルームは、植物を育てるのにも適しており、室内で野菜や花を育てることができる場所としても利用されています。
何といっても、サンルームでは天気を気にせず洗濯物を干すことができます。 洗濯物を太陽の光にあてることができるので部屋干しの嫌な臭いが付きません。 花粉や黄砂(PM2.5)のような大気汚染も気にせずに洗濯物を日の光にあてることができます。
Q.サンルームとテラス囲いの違いを教えてください。
サンルームと似たものにテラス囲いがあり、よく混同されます。 「テラス囲い」とは、一般的によく使われるテラスの側面をガラスで囲ったものです。 それぞれ特徴に違いをまとめると以下の通りです。
周辺内訳
サンルーム
テラス囲い
基礎工事
あり
なし
気密性
高い
やや低い
屋根の素材
ガラス
ポリカーボネート
固定資産税
かかる
かからないことも
サンルーム | テラス囲い | |
---|---|---|
コンクリートの基礎工事 | あり | なし |
気密性 | 高い | 低い |
屋根の素材 | ガラス | ポリカーボネート |
固定資産税 | かかる | かからないことが多い(自治体による) |
サンルームの設置は、家の増築リフォームに当たるので、コンクリートを基礎に用いた工事を行います。 テラス囲いの設置はあくまでもテラスの改修リフォームになるので、基礎工事は行いません。
サンルームは気密性や雨が入りづらい水密性にかなり優れています。 テラス囲いもちょっとした風や雨ならふせげますが、台風など豪雨の影響を受けることがまれにあります。 また、テラス囲いの方が外気の影響を受けやすいので、夏は暑く冬は寒くなりやすいのが特徴です。
▼参考記事▼
テラスを設置する際の注意点