2018年11月6日

ウッドデッキに後からフェンスを取り付けるときの注意点をお教えします

市販されているウッドデッキには、オプションとしてフェンスが用意されていることが多いのですが、設置したときには不要と思って取付けない方もいらっしゃると思います。しかし、小さな子どもやペットがいるご自宅、限られた場所を有効利用したい方は、後からでも取り付けたくなることがあります。ここでは、ウッドデッキに後付けでフェンスにつけられるのか、またその際の注意点についてご紹介します。

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フェンスはウッドデッキに後付けできる?

出典:photoAC

そもそもウッドデッキに、後からフェンスを取り付けることは可能なのでしょうか?これは多くのウッドデッキ販売店のウェブサイトでも、よくある質問として書かれています。これに関しては、「付けられない」という回答と、「付けられる」という回答のいずれもあります。

では、いったいどちらが正しいのでしょうか。

一般的なウッドデッキであれば問題なく後付けできます。ウッドデッキは木製ですので、金具とネジを使えばフェンスの固定が可能です。しかし、そのフェンスが安全かというと、必ずしもそうだと言い切れないというのが実情です。

金具とネジで固定した場合、固定先の木材に十分な強度があれば、しっかりと止めることができますが、木材ですのでいずれ劣化していきます。設置したときはよくても、数年後には十分な強度がある保証はありません。数年経過したフェンスに寄りかかったら、フェンスごと倒れてしまったという事故も起きています。

そのようなリスクを考えると「付けられない」という回答になるケースも出てきます。一方で、独自の技術を使って、金具とネジではない固定方法を採用しているウッドデッキ用のフェンスもあります。そのようなフェンスを使えば、長く安全に使うことができるでしょう。

ウッドデッキにフェンスを取り付けるメリット

ウッドデッキは開放的なほうがいいという方が多いかと思いますが、そういう方でも後からフェンスを取り付けることがよくあります。なぜ後からフェンスをつけるのか、その理由はメリットにあります。

フェンスを設置するメリットとして挙げられるのは次の3点です。

  • 落下防止になる
  • 通行人からの目隠にしなる
  • 布団を干すことができる

まず、大きいのが落下防止効果です。小さなお子さんのいる家庭では、ウッドデッキから落下してケガをしないかと不安になりますよね。ふと目を離したすきにお子さんが落下しないように、ウッドデッキを取り付けるケースがよくあります。

自宅の庭にウッドデッキを設置すると、遮るものが何もありませんので、庭に面した道路を歩いている人から、ウッドデッキ内や家の中が丸見えになってしまうことがあります。これではプライバシーを守れませんので、目隠しするためにフェンスを取り付けることもあります。

そして、意外と多いのが「布団を干したい」という要望です。フェンスはベランダのように布団を干すのにちょうどいいサイズです。実用性を考えたときに、フェンスはとても便利なアイテムです。このような場合はウッドデッキ全周をフェンスで囲うのではなく、部分的にフェンスを取り付けるという工事がおすすめです。

ウッドデッキにおすすめなフェンスの種類

ウッドデッキにフェンスを取り付けようと決めたら、まずしなくてはいけないのがフェンス選びです。ここではフェンスにどのような種類があるのかを簡単にご紹介します。

縦貼りフェンス

縦張りフェンスは、板を縦方向に並べて貼り付けていきます。板と板の隙間を調整することで、視認性を高めたり、下げたりできます。

縦張りフェンスのメリットは、子どもがよじ登ることができないということです。落ちてケガをすることがありませんので、安全性の高いフェンスとして人気があります。

横張りフェンス

板を横方向に並べて貼り付けるのが横張りフェンスです。材料となる板の枚数が少ないため、簡単に施工できるというメリットがあります。家の外観にも合わせやすく、ウッドデッキフェンスの定番ともいえるスタイルのフェンスです。

ルーバー(目隠し)フェンス

ウッドデッキのフェンスとしては、あまり採用されませんが、隙間を開けて板を斜めに重ね張りしているタイプのフェンスが、ルーバー(目隠し)フェンスになります。視線を完全に遮りながらも、風は通すことができるというメリットがあります。

クロスフェンス

出典:ニッポンセレクト

カフェなどでよく見かけるのが、骨組みだけで作られたウッドデッキフェンスです。フェンスの枠に対して、板をクロスさせて貼り付けます。目隠しの効果はありませんが、費用が安く、手に入れやすいフェンスです。

ウッドデッキに取り付けられるフェンスの価格

ウッドデッキのフェンスを取り付けるかどうかの判断基準として、やはりどれくらいの費用が掛かるのかということですよね。どの規模でフェンスを付けるのかにもよりますが、概算で原材料費を算出すると下記のようになります。

ラティスフェンス:1枚1.5万円(1m幅)
支柱:1本1万円
固定金具:1式3万円

10mの庭にラティスフェンスを施工した場合、ラティスフェンスが10枚、支柱が11本必要ですので、材料費だけで29万円かかります。ただし、ラティスフェンスの種類によっては安価に揃えることも可能ですし、さらに高額になることもあります。

また、設置工事を業者に依頼した場合には、施工費としてラティスフェンス1枚あたり5000円かかりますので、10枚なら5万円の追加費用が発生します。原材料費を含めると、合計で34万円という計算になります。

こちらの値段はあくまで10mで計算していますので、施工する距離によって金額は大きく変わります。一般的に後付けでフェンスを施工する場合の費用は、20万~40万円くらいが目安です。

ウッドデッキを取り付けるときの注意点

ウッドデッキにフェンスを取り付けるときは、気をつけたいポイントが2つあります。何も考えずに取り付けると、後から「失敗した」となることもあり得ますので、少なくともここでご紹介する2点だけは頭に入れておきましょう。

高さに気をつける

一般的なフェンスの高さは1.8mです。これは敷地の境界線に立てるフェンスの高さで、目隠しのためなので特に決まりがあるわけではありません。ウッドデッキに目隠し効果を望んでいない場合には、それほど高いフェンスは必要なく、むしろ圧迫感が出てしまいますので注意してください。

落下防止や布団干しに使うのであれば、腰から胸くらいまでの高さがあれば十分です。このように目的によって高さが変わってきますので、フェンスにどのような効果を期待するのか、優先順位を決めて、フェンスの高さを決めるようにしましょう。

フェンスには裏と表がある

ウッドデッキにフェンスを付けるときには、どちらを表面にするのかをよく考えて設置してください。「フェンスに裏表なんてあるの?」とそう思うかもしれませんが、既成品のフェンスの場合は、表から見て美しくなるように作られています。

ほとんどのウッドデッキは外から見て美しいように、外側が表になるように作られていますが、そうなるとウッドデッキ内からは、フェンスの裏側を見ることになります。裏表のない横張りや縦張りなどであれば問題ありませんが、既成品を使う場合には、どちらを表にするかをリフォーム会社とよく相談して決めてください。

DIYでもウッドデッキにフェンスを取り付けられる?

ウッドデッキのフェンス設置を業者に依頼すると、どうしても作業費がかかってしまいます。このため、ご自身でつけようとする方もいらっしゃいますが、インターネット上には様々な設置方法が掲載されていますように、DIYでの設置ももちろん可能です。

方法は2種類あり、ひとつはウッドデッキ本体に金具とネジを使って固定する方法と、もうひとつはウッドデッキの外側に基礎を作って、そこに支柱を立ててフェンスを取り付けるという方法です。前者は簡単な工具があればできますが、後者はモルタルなどを使うためDIYにはあまり適していません。

とはいえ、ウッドデッキ本体に金具とネジを使って固定する方法では、いずれ木材が劣化したときにフェンスの安全性が確保できなくなってしまいます。固定する強度がそもそも不足してることため、寄りかかっただけで倒れるというケースも考えられます。

簡易的なものであればDIYでも問題なく設置できますが、しっかりと強度を持たせたいのであれば、技術のある専門の業者に依頼しましょう。

DIYでウッドデッキの塗装を行う際のポイントや注意点などに関しては、下記の記事で詳しく説明していますので参考までにご覧ください。
ウッドデッキ塗装のDIYではどんな塗料を選べばいいの? 塗料を選ぶポイントを解説します!

まとめ

ウッドデッキに後からフェンスを取り付けたいというニーズはとても多く、DIYで取り付けたという例もインターネットでよく見かけます。取り付けるだけでしたら、日曜大工くらいの感覚で簡単にできてしまうのですが、安全性や見た目の美しさを考えたときには技術と経験が重要になります。

何事も自分で経験したいという方はDIYでの施工も良いとは思いますが、予算が少なくて業者にお願いできないというのであっても、まずはリフォーム会社などに相談してみましょう。ご自身の予算と何のために設置するのかを伝えれば、その範囲でできることを提案してもらえるでしょう。

ご自身で工具を揃えるよりも、専門の業者に依頼したほうがトータルコストが安かったというケースもあります。最初から無理だと思い込まずに、見積もりだけでも出してもらい、そこで業者に依頼するか、DIYにするのかを決めるのがおすすめです。

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監修者:

渡邊 一伸(ナベさん)

大工歴35年。大手ハウスメーカーで2年間現場監督に従事。3000棟以上のリフォーム・住宅修理の工事管理の実績をもつ。阪神淡路大震災においては1年間復興財団に奔走。その後、独立し、会社を10年経営。2016年に1月に株式会社ローカルワークスに入社。