外壁塗装によって起こりうるトラブルとは
外壁の塗装は大規模なリフォーム工事になるので、トラブルも大きくなりがちです。
契約に関して、施工に関して、そしてアフターサービスに関して起こりうるトラブルとその対処法について詳しく解説していきます。
外壁に限らず、リフォームのトラブルは大きく分けると、
- 契約前後のトラブル
- 施工に関するトラブル
- 施工後におこるトラブル
の3段階のトラブルがあります。
それぞれ、外壁塗装の場合を見てみましょう。
外壁塗装の契約前後のトラブル
1.訪問販売の押し売りに負けてしまった
契約時によくあるのが、訪問セールスの強引な営業に負けて契約してしまったという事例です。
突然、家を訪れて「このまま放っておくと家が大変なことになる」などと不安をあおるようなことを言って、その場で契約をせまる業者がいます。
通常、外壁塗装を行う場合は、外壁の状態をプロが調べる現地調査が必ず行われますが、調査などせずに見積書を作って契約を求めてくることがしばしばあります。
そのような業者の勢いに負けて契約してしまい、不必要な外壁塗装の契約を結んだ場合はどのように対処したらいいのでしょうか。
クーリングオフで契約解除(契約書面を受け取ってから8日以内)
クーリング・オフとは、特定の取引に限り、契約後も一定の期間(訪問販売は8日以内)であれば無条件で契約の解除ができる制度のことで、外壁塗装もクーリングオフの対象です。お金を支払っていたとしてもすべて返金されます。
ちなみに、契約書を受け取った日が1日目となりますので、例えば、金曜日に契約書面を受け取ったら次の金曜日まで解約できます。
※クーリングオフは書面また電磁的記録(電子メールやFAX)で行うことができます。(電磁的記録については2022年6月1日から)
書面の書き方については、独立行政法人 国民生活センターHPに詳しいのでご参照ください。
クーリングオフの期限が過ぎていても契約解除できることもある
クーリングオフは原則8日以内に行わないといけませんが、以下のような場合は、期限が過ぎていても解約できます。
- 契約書面を受け取っていない場合
- 契約書面の記載内容に不備がある場合
- クーリング・オフ妨害があった場合(業者に「クーリング・オフはできない」などと言われ期間が過ぎてしまった 等)
- 業者が事実とは異なることを言って勧誘した場合(もしくは、重要な事実をあえて言わなかった場合)
2.見積書の説明をしてくれない
業者が見積書の説明をしてくれないということはよくあります。
外壁塗装には、①足場の設置、②外壁の洗浄、③外壁の乾燥、④下地処理、⑤養生、⑥実際の塗り作業、⑦養生取り、⑧足場の解体という工程があります。
それぞれの過程でどれぐらいの費用がかかっているのか、きちんとした説明がされない場合、諸経費という名目で余計な金額が上乗せされている可能性があるので注意が必要です。
きちんと説明してくれない場合は、契約しない、契約していたとしてもクーリングオフすることをおすすめします。
外壁塗装の施工に関するトラブル
外壁塗装の工事を実際に行う場合、最も多いトラブルはご近所トラブルでしょう。
1.近所から騒音の苦情が入った
作業の1週間から2週間は、塗装の作業のみならずトラックの出入りで騒音を発しますので、ご近所さんへの挨拶は欠かさずにしましょう。
大体1週間くらい前に済ませておくのがベストです。すぐ隣のお宅には、足場を組む場合はしっかりとお伝えし、もし隣のお宅の敷地の一部足場を組む場合は必ず許可を得ましょう。
2.近所から塗料飛び散りの苦情が入った
お隣さんの家などに塗料が飛び散ってしまうと大問題です。その後の付き合いにも支障が出てくるかもしれません。
ここは施工業者さんに任せずしっかり養生シートや飛散防止シートが張られていることを自分でも確認しましょう。万が一、塗料の飛び散りで近所の人に損害を与えてしまった場合は、業者に補償してもらえるように、工事前に話しましょう。
※業者は請負業者賠償責任保険に加入しているので、補償可能です。
3.近所から匂いについての苦情が入った
塗装工事では匂いのトラブルはかなり多いです。 どんな塗料でも匂いを発します。住宅が密集している場所では、外壁塗装中は洗濯物が干せないばかりか窓も開けられない事もあります。ご近所さんへの挨拶は欠かさないようにしましょう。
外壁塗装施工後によく起こるトラブル
1.外壁に塗りムラがある
これはもう一度、塗り直しをしてもらいましょう。手抜き業者などや、経験の浅い職人が塗った場合に多いです。塗りムラが有る場合、耐久年数が大幅に落ちます。
一番厄介なのが悪徳業者による手抜き工事でしょう。 不具合がでた場合、連絡がつかなかったりなどして塗り直しがしてもらえないこともあるでしょう。悪徳業者のトラブルが多い理由としては
- どんなに雑な工事でも、見た目はキレイに仕上がってしまうため、手抜きがわかりにくい。
- 知識不足の業者でも都合のいい工事が可能。
悪徳業者の中でも訪問販売でのトラブルはかなり多いです。そのような業者は、うわべの知識は豊富にあっても実のところ現場に関する塗装技術はありません。
2.塗装が思っていた色と違った
こちらもよくあるトラブルです。
外壁塗装では色見本を見て色を決めるわけですが、色見本で見た色と、実際に壁に塗った色が違って見えることは多いです。
一般的に、広範囲に塗った場合、色は薄くなり明るく見えます。色見本は白い背景に小さな範囲で塗られた色を見るので濃く見えます。そのため、実際に外壁塗装した後に、想像していた色と違うという現象が起こります。 その場合、塗り直しもできますが塗料代だけでは済みません。
上塗材2回分無駄な費用が発生します。その間の人件費などもありますので、また塗りなおした代金に近いお金がかかります。
塗料を選ぶときに、試し塗りや最近はパソコンでカラーシミュレーンもできますからそちらも利用するのも良いでしょう。
3.塗装後すぐに錆が発生した
トタン屋根やベランダに多いですが、これは手抜き工事の可能性があります。鉄部の塗装は、研磨した後に錆止め塗料を塗ってから上塗塗料を塗るのが一般的です。錆止め塗料を使っても仕上がりに影響が無いため、費用節約などの為に省略する場合がありますが、錆止めしておかないとすぐにサビが出てくる可能性があります。
これは塗装の際に、錆止めが含まれている事を確認する他にありません。
外壁塗装で色々と迷われることは多いと思います。リフォマでは外壁リフォームを行った方に行ったアンケートがありますので、経験者の意見を参考までにご覧なってはいかかでしょうか。
▼参考記事▼
トラブルの場合は公的機関に相談しよう
どの塗料でもそうですが、経年劣化をします。年数が経てば必ずモノは古くなり壊れやすくなります。 外壁も当然劣化します。
きちんと施工された外壁の塗装ならば、説明書などに書かれたような劣化の仕方をすると思います。しかし、塗装中のミスや手抜き工事などの場合は早く劣化したり、最初から有り得ない事象が発生したりします。
まず、施工の内容の確認を明細や見積書や保証書等で確認し、問題のある場合は施工業者さんに連絡をしましょう。必ず書類が必要になりますので、書類はしっかりと管理し話し合いなどに挑みましょう。もし、話がまとまらない場合や、連絡がつかなくなるなどの場合、最終手段として以下の窓口に相談しましょう。
独立行政法人 国民生活センター
消費者ホットライン 188(局番なし)
平日バックアップ相談 03-3446-1623
HP: https://www.kokusen.go.jp/index.html
- 消費者ホットラインは、「誰もがアクセスしやすい相談窓口」として開設されたものです。
- 相談を受け付けるにあたっては、円滑な相談処理を実施するために、氏名、住所、電話番号、性別、年齢、業をお聞きします。
- 土日祝日は、都道府県等の消費生活センター等が開所していない場合、国民生活センターに電話がつながります。(一部地域や年末年始、国民生活センターの建物点検日を除く)
公益財団法人 住宅リフォーム・紛争処理支援センター
ナビダイヤル 0570-016-100(PHSや一部のIP電話からは 03-3556-5147)
10時~17時(土、日、祝休日、年末年始を除く)
- 住まいるダイヤルは国土交通大臣から指定を受けた住宅専門の相談窓口で、中立公正な立場から、相談業務を開始した平成12年以来、累計10万件以上の電話相談をお受けしています。
- ご相談内容等、プライバシーの保護を徹底していますので、安心してご相談ください。なお、平成22年6月1日より親しみやすい相談窓口を目指して愛称「住まいるダイヤル」とロゴマークを定めるとともに、ナビダイヤルを導入しています。
他にも全国の地方自治体にも相談窓口が開設されていますので、そちらも利用すると良いでしょう。
此処に書いてあるトラブルはほんの一握りです。様々なトラブルが発生してもあわてずに、まずは施工業者さんに連絡し、解決しない場合は国民消費生活センターや住宅リフォーム・紛争処理支援センターに電話などで相談するのが良いでしょう。ご近所トラブルは自分で回避できるトラブルですので、挨拶回りは欠かさないように心がけましょう!
いかがでしたでしょうか。なるべく費用を抑えてリフォームをしたい方へお知らせです。リフォマは中間業者を介さずに、ご要望に合う専門業者を直接ご紹介します。中間マージンが上乗せされないため、管理会社や営業会社などより安く費用を抑えることができます。下記のボタンからお気軽にご相談ください!
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渡邊 一伸(ナベさん)