2021年8月19日

汲み取りトイレを水洗トイレに!リフォーム費用相場と工事の基礎知識

都市部ではほぼ見られなくなった汲み取りトイレですが、今でも使われているご家庭もあるでしょう。衛生面や臭いのトラブルもあるので、汲み取りトイレを水洗トイレにリフォームしたいと方も多いと思います。この記事では、汲み取りトイレを水洗トイレにリフォームする費用や、工事の基礎知識などをご紹介します。

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汲み取りトイレの悩みが解消!水洗トイレに変えてみませんか?

汲み取りトイレ リフォーム

便槽の中に排泄物が溜まっていく仕組みの汲み取りトイレは何といっても強烈な臭いを放ちます。夏の間はその臭いにつられてハエやゴキブリなどの害虫が発生して苦労されている方も多いかと思います。ひどい臭いと害虫を避けるために家の隅や屋外にトイレを設置している家も多いので、トイレの中は、夏は暑く、冬は寒いという状況になります。

一方で水洗トイレの場合は、排泄物の臭いと害虫に悩まされることはなくなります。またリフォームの際に温水便座機能や自動洗浄装置など最新の機能がついたトイレを設置することができるため、清潔に用をたすだけでなく、掃除などのお手入れもかなり楽になります。

2008年の 総務省の調べでは、日本に設置されている家庭用トイレの約90%が水洗トイレなのですが、2021年現在はより普及率が増していると予想されます。現在汲み取りトイレを使っている皆さんもいよいよ水洗トイレに変えるタイミングになってきています。

この記事では汲み取りトイレから水洗トイレに変えるにはどれくらいの費用がかかるのかを中心に、流された排泄物の処理の方法や工事の内容について解説していきます。

条件によって工事内容が変わる!水洗トイレの方式をご紹介

水洗トイレには排泄物を排出する場所によって大きく3つの方式が存在するので、そちらをご紹介します。

①下水道にながす場合

②合併処理浄化槽に流す場合

③簡易水洗トイレで便槽に溜める場合

水洗トイレを設置する場合に排泄物を流す第1候補は下水道になります。トイレから下水道に接続して汚水として流す方式は下水道が整備されている比較的大きな町にある汲み取りトイレを水洗トイレにリフォームする場合に用いられます。それでも、下の図にあるように地域によっては下水道の普及率が50%に満たない場所も多く、下水道に流す方式が使えない地域もたくさんあります。

汲み取りトイレ リフォーム 出典:公益社団法人 日本下水道協会

そのような場合は、ご自宅の敷地内の地下に合併処理浄化槽を設置することで水洗トイレにリフォームすることができます。合併処理浄化槽は排泄物などの汚物をろ過し、きれいな状態にして河川に排水します。汚物は浄化槽内に溜まりますので、汲み取りトイレと同じように定期的なメンテナンスが必要になります。

後でご紹介しますが汲み取りトイレから水洗トイレに変えるにはそれなりの費用がかかります。あまり工事にお金をかけずに水洗トイレにする方法として、簡易水洗トイレを設置するということがあります。簡易水洗は汲み取りトイレで使っていた便槽の上に設置するのが特徴で、便槽と便器の間に排出弁を設置することで臭いの心配もかなり軽減しますし、当然水で便を流すことができるので清潔に使うことができます。

ですが、仕組みとしては汲み取りトイレと変わらないので、汲み取りが必要です。加えて、便と一緒に水も流すので汲み取りの頻度も多くなり、処

理の費用は年単位で考えると大きくなります。これらのことから、経済的に考えても、簡易水洗トイレはあまりお勧めしません

汲み取りトイレから水洗トイレにする工事費用はどれぐらい?

汲み取りトイレ リフォーム

工事内容
浄化槽・下水道工事20万~150万円
トイレ本体価格5万~15万円
トイレオプション費用5万~10万円
トイレ撤去・設置工事5万~50万円

汲み取りトイレから水洗トイレにするには、トイレ本体費用と浄化槽・下水道工事費用、そしてオプションの費用や内装工事費も発生します。これらを合わせると、60万~100万円程度の費用がかかります。

トイレ工事そのものはそれほど高くありませんが、最新の高機能トイレを導入すると高額になりやすく、浄化槽の設置のために家の一部を解体しなくてはいけない場合、下水道につなぐための配管の距離が長かったりする場合も、費用が高額になる傾向にあります。

ただし、自治体によっては水洗化を推奨している地域もあり、汲み取りトイレを水洗トイレにリフォームする際、自治体から補助金が出るケースもあります。リフォーム前に申請が必要になりますので、事前に自治体やリフォーム会社に確認しておきましょう

水洗トイレ設置の工事内容と頼むべき業者の選び方

汲み取りトイレ リフォーム

  • 解体工事
  • 給排水管工事
  • 電気工事
  • 内装工事
  • 便器設置工事

工事をするときは、既存のトイレを解体することから始まります。このとき便槽は埋設するのが一般的ですが、完全撤去することも可能です。ただし、完全撤去する場合は工事費用が高くなります。

トイレの解体後、給排水管工事の工事を行います。浄化槽を使う場合はこのタイミングで設置します。

ウォシュレットなどの設備を追加する場合には、トイレ内にコンセントを設置することになります。この場合は電気工事が追加になり、さらに内装工事をしてトイレ周りをキレイにします。トイレ空間が完成したら、最後に便器とオプション品を設置して工事完了です。

給排水管工事は資格を持った人しか行えず、基本的には自治体の指定工事店でないとできません。指定工事店を探して依頼しましょう。

リフォマは水洗トイレの設置で信頼できる業者をご紹介します

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監修者:

渡邊 一伸(ナベさん)

大工歴35年。大手ハウスメーカーで2年間現場監督に従事。3000棟以上のリフォーム・住宅修理の工事管理の実績をもつ。阪神淡路大震災においては1年間復興財団に奔走。その後、独立し、会社を10年経営。2016年に1月に株式会社ローカルワークスに入社。