2017年2月16日

ふすまの種類を分かりやすく説明します! 張替えの方法もご紹介

和室には襖が取付けられていますが、いざ襖を張り替えるとなると意外と分からないことが多いものです。襖を構成する襖紙や縁・引手の種類など、襖を張り替える際に知っておきたい基礎知識についてご紹介します。

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襖張替えの概要

まずは、襖の構成、襖の呼び方など襖の基本的なことについて理解しておきましょう。

襖とは

襖は主に和室の部屋と部屋を仕切るための「間仕切り」として使われます。
その他には、「押入れ」や押し入れの上の小襖となる「鴨居上:かもいうえ(天袋)」、床の間の小襖に設けられる「天袋(上段部分)・地袋(下段部分)」といった箇所に取付けられています。

襖の構成について

襖は「襖紙」「縁」「引手」により構成されています。
襖紙や縁、引手には様々な種類のものがあり、価格もそれぞれ異なります。

・襖紙
襖は、「和ふすま」「量産ふすま」の場合では襖紙の張り方が異なりますが、下張り紙の上に上張りとなる襖紙を張ります。
襖紙の材質には、紙やビニール製の襖紙、布が使用されている織物襖紙などがあります。
また襖紙の図柄には、からかみ文様のものや、絵画的なもの、無地のものなど様々な種類があります。
その他には消臭機能や防災加工が施されている襖紙もあります。

・縁
縁は襖を支えるものになります。
縁には、漆やカシュー塗りといった高価な「塗り縁」や「木製縁」「アルミ縁」「プラスチック」といった手軽に取り入れることができるものなど様々な種類があります。
そして縁の色や太さなどを変えると、襖の印象も大きく変えることができます。
部屋の雰囲気によって好みのものを選ぶと良いでしょう。

・引手
引手は、襖を開け閉めするために取付けられているものです。
引手により襖紙に直接手が触れることが無く襖の開閉ができるので、襖の汚れや破損などを防ぐことができます。
引手の形状には「丸形」「楕円形」「角型」のものなどがあります。

また使用されている素材には、真鍮などの「金属製」のものや「木製」「塗り物」「プラスチック製」のものがあります。

襖張替えの手順

和ふすまの基本的な襖の張り替え手順は、以下の通りです。

①引手と縁を取り外します
②上張り(襖紙)をはがします
③骨組みや下張り・縁を補修します
④襖紙を張ります
⑤縁・引手を取付けます

※量産ふすまの場合は、縁などの取り外しや襖紙をはがすことはできません。

襖の呼び方

襖には、寸法や幅、開閉方法によって様々な呼び方があります。
以下は襖の主な呼び方です。

寸法(高さ)を基準にした呼び方
襖の高さが5尺7寸のものは「五七(ごしち)」、襖の高さが3尺以上5尺くらいのものを「中間(ちゅうま)」、また高さが2尺以上3尺くらいのものを「半襖(はんふすま)」などと言います。

幅を基準にした呼び方
柱と柱の間に2枚の襖で構成されるものを「2枚立ち(にまいだち)」、4枚の襖で構成されるものを「4枚立ち(よまいだち)」と言います。

開閉方法を基準にした呼び方
1本の溝に1本の襖を入れたものを「片引き」と言います。また1本の溝に2枚立ちのもので左右に引き分けて開閉するものを「引き分け」、2本以上の溝で襖を引違えることができるものを「引違い」と言います。

襖の寸法(単位)

襖に使われる寸法は「尺貫法」が基準となるので参考にしてみて下さい。
尺貫法からメートル法の主な換算例は以下のとおりです。

  • 1分(3mm)
  • 5厘(1.5mm)
  • 1尺(約30.3cm)
  • 1間(約182cm)

襖張替えのタイミング

参考:https://www.photo-ac.com/main/detail/625602?title=%E5%92%8C%E5%AE%A4%E3%81%AE%E6%8A%BC%E3%81%97%E5%85%A5%E3% 82%8C&selected_size=s

襖を張替えるタイミングは、襖が破れたり色が褪せてきた場合、汚れやシミが目立ってきたという場合です。
そして襖の表面が全体的に茶色になってきたという場合も張替えのタイミングになります。
また部屋の雰囲気を一新したいという場合にも、襖を張り替えてみると良いでしょう。

最近では、昔ながらの伝統柄の他にもおしゃれでモダンな絵柄の襖や、カラフルな色の襖など襖の種類もバラエティーに富んできているようです。
部屋のアクセントとして取り入れることもできるので、部屋の模様替えなどにも積極的に取り入れることができます。

和室だけではない和洋折衷の部屋にもマッチする襖は、昔の襖のイメージにとらわれることなく、インテリアの一部として楽しむことができるでしょう。

襖の種類と違い

襖の種類は大きく「和ふすま」と「量産ふすま」の二種類に分けられます。
これらの大きな違いは、襖紙の張り方や縁の取付け方法が異なるということです。

和ふすま

・和ふすまの種類と特徴
和ふすまには、「本ふすま」や「在来ふすま」、「チップボールふすま」、「ペーパーコアふすま」といった種類があります。
和ふすまの場合は、下張りや襖紙を何度も張り替えることができます。特に「本ふすま」は、本格的な襖に仕上げることができます。

・襖紙の張り方と縁の取付け方法
和ふすまの内部は、木などの骨組みに何枚もの下張りの紙が貼られていて、この下張りの上に浮かし張りという方法で襖紙が張られています。
この張り方により、下張りや襖紙の張替えが何度でも可能になります。

また縁は、隠し釘という方法で取り付けられています。
この方法であれば簡単に縁を取り外すことができるので、縁のデザインを変えたいという場合にも対応してもらえます。

量産ふすま

・量産ふすまの種類と特徴
量産ふすまには、発砲プラスチックが下地となった「発砲系ふすま」、段ボールが下地となった「段ボール芯ふすま」があります。
そしてペーパーコア(リサイクル可能なエコ素材)にアルミ箔とチップボールを張り付けた「ペーパーコア芯ふすま」などの種類があります。
量産ふすまの場合は、和ふすまと違って、下張りや襖紙をはがして張り替えることができません。

・襖紙の張り方と縁の取付け方法
量産ふすまは、襖紙に糊をつけて直接、下地部分に襖紙を張り付けるというベタ張りになります。
張替えの際には、襖紙をはがさずその上に新しい襖紙を重ね張りします。そのため、襖全体の反りやシミなどが発生することがあります。
また縁は、ボンドで取り付けられているので、取り外すことはできません。

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監修者:

渡邊 一伸(ナベさん)

大工歴35年。大手ハウスメーカーで2年間現場監督に従事。3000棟以上のリフォーム・住宅修理の工事管理の実績をもつ。阪神淡路大震災においては1年間復興財団に奔走。その後、独立し、会社を10年経営。2016年に1月に株式会社ローカルワークスに入社。