マンションの間取りを変更する前に確認すべきこと
マンションの間取り変更を検討するときに、重要になってくるのが事前準備です。リフォーム業者に相談する前に、これだけは事前に確認しておくべきことというのがありますので、まずは事前に何を確認しておくべきかご紹介します。
部屋の広さを確認する
当たり前のことと思われるかもしれませんが、まずは現状の部屋の大きさを確認しましょう。「◯畳」でも「◯平米」でも構いませんので、ご自身の分かりやすい単位で、間取り変更したい部屋の大きさを確認してください。
次に、新しい間取りになったときの部屋の大きさを確認しましょう。
ここではまだ細かく計算する必要はありませんが、ある程度はイメージできていないと、工事が終わった後に「こんなはずじゃなかった」ということが起こります。
よくあるのが、1つの部屋を2つの子ども部屋にするリフォームです。もともと小さかった部屋を2つにしてしまったことで、ベッドと机を置いたら他には何も置けなくなったというケースもあります。
きちんと部屋の大きさを確認してから家具をレイアウトすることにより、防ぐことができます。面倒でも必ず部屋の大きさを確認し、シミュレーションしておきましょう。
部屋の目的を確認する
1つの部屋を2つに分けるリフォームといっても、子ども部屋を2つ作るのか、2世帯住宅にするのかで間取り変更のプランが変わってきます。なぜ間取りを変えるのか、そしてその部屋をどう使おうと思っているのか、頭の中にあるものを紙に書き出してみましょう。
これをしておかないと、夫婦でイメージに相違があったため、リフォーム会社と打ち合わせするときになって意見が食い違うことがあります。リフォーム会社にしてみても、何のために使う部屋なのかが分かっているのとそうでないのとでは、提案する内容が変わります。
できるだけ具体的に部屋の目的を考えて、リフォームによって何を変えたいのかを明確にしておきましょう。また、すべての希望が通らないこともありますので、変えたいことに対して優先順位をつけておくと、よりスムーズに計画を進めることができます。
動線に問題がないか確認する
間取り変更リフォームをした結果、なぜか日々の生活でストレスを感じるようになることがよくあります。既存のマンションは人の動きである動線をしっかり考えて作られています。これを変更するわけですから、場合によっては生活の中で無駄な動きが発生する可能性があります。
マンションのリフォームでは、原則として水やガスなどのインフラ設備を大きく動かすことはできません。その制約の中でレイアウトを変えるわけですから、どうしてもどこかに無理が出てきます。毎日使う場所に無理が出た場合には、小さなストレスでも積み重なって大きなイライラに繋がってしまいます。
よくある例としては、水回りの動線が悪くなるケースです。例えば、洗濯機を使用するのは1日数回のことだと思うかもしれませんが、キッチンで料理をしつつ洗濯機を回して、というように同時に家事を平行するには、動線がスムーズかどうかでまったく違ってきます。
また、洗面台の前のスペースが狭くなったことで、誰かが洗面台を使っているときに後ろを通りにくくなるということもあります。間取り変更リフォームをすることで、これまで当たり前にできていたことができなくなることがありますので、必ず動線に問題がないか確認してください。
マンションで多い間取りのパターン
マンションは水回りの場所が動かしにくいため、間取り変更をするにしてもそのバリエーションには限りがあります。間取りのパターンにはそれぞれ特長があり、リフォームをする場合にはその個性をきちんと把握しておくことが重要です。
ここではどのような間取りパターンがあるのか、そしてどのような特長があるのかを分かりやすくご紹介します。
田の字型
マンションの間取りとしてスタンダードなものが、田の字型と呼ばれる間取りです。田の字型には縦リビングと横リビングの2種類がありますので、それぞれ分けて説明します。
縦リビング
居住空間の真ん中に水回りやガスなどのインフラがあり、その周り4角に部屋やリビングを配置している間取りです。リビングがある側が南向きになることが多く、リビングに奥行きができるため、キッチンがやや暗くなってしまいます。
出典:スマイティ
メリット
- ベランダに面した心地いい部屋が1つできる
- リビングに壁面が多くあるため家具のレイアウトの自由度が高い
デメリット
- 北側の2部屋が暗くて冬場に寒くなる
- 廊下の専有面積が長くなり実質的な住空間が狭くなる
横リビング
出典:スマイティ
基本的な構造は縦リビングと同じですが、ベランダに面した空間がすべてリビングになり、その奥になる部分に部屋を配置する間取りです。
メリット
- リビングやキッチンが明るくなる
- リビングとダイニングの使い分けをしやすい
デメリット
- 壁が少なくリビング内の家具レイアウトが難しくなる
- リビング奥の部屋が暗くエアコンも設置できない
ワイドスパン型
ワイドスパン型の間取りはその名前の通り、採光できる幅が広いタイプの住空間です。住空間の半分近くが自然の光を取り入れることができますので、間取りを変える場合にもそのメリットを最大限に活かしましょう。
出典:nomu.com
メリット
- 日当たりがよく風通しもいい
- 家族のコミュニケーションが取りやすくなる
デメリット
- 部屋と部屋が近くて独立性が低いため個人のプライバシーがなくなる
- ワイドスパン型の物件数が少なく価格も高い
センターイン型
センターイン型は玄関を住空間の真ん中あたりにレイアウトした間取りで、とてもバランスの良い間取りとして人気があります。間取り変更の自由度も高く、プライベートな空間を作りやすいという特長があります。
出典:nomu.com
メリット
- 個々のプライバシーを守りやすい
- 廊下の専有面積が少なく空間を広く使える
デメリット
- 何もない壁が少なく全体的に家具のレイアウトが難しい
- 家族間のコミュニケーションが取りにくくなる
両面バルコニー型
部屋の両サイドにベランダがあるタイプの間取りです。住空間の独立性が高いということで、とても人気があります。通常は暗くなりがちなリビングと反対側の部屋も、開放感があり居心地のいい空間になっています。
出典:nomu.com
メリット
- どの部屋でも採光ができる
- 独立性が高く他の住人の目を気にしなくてもいい
デメリット
- 外部に面した箇所が増えるため低層階の場合は防犯対策が必要になる
マンションの間取りを変更するといくらかかるのか
実際に間取り変更リフォームをするとなると、気になるのはいくらくらいの予算でできるのかということですよね。間取り変更の中でも最も費用がかかるとされているスケルトンリノベーションであれば、10万~15万円/㎡と言われています。
単純に60㎡のマンションの場合には、600万~900万円かかるという計算になります。ただ、2つの部屋を1つにまとめたい。1つの部屋を2つに区切りたいというような、インフラ設備の変更がないリフォームの場合には、半額くらいの予算で間取り変更が可能です。
マンションの間取り変更の際に気をつけることは?
マンションの間取り変更には制約があるとお伝えしましたが、どのような制約があるのか、リフォームのときに何に気をつけなくてはいけないのかについても説明しておきます。
希望どおりに間取りを変更できないことがある
マンションは一軒家と違い、他の住人の方と共用で使用するスペースがあります。この共用スペースに関しては勝手に変更することはできません。例えば、玄関の位置を変えてはいけないのはもちろんのこと、玄関のドアを変えることも原則として認められていません。
専有部分においても、柱や梁、壁などは強度部材として使われている可能性があります。このような場合、2つの部屋を1つにまとめようとしても、壁を取り除けないというような決まりが管理規約で決められていることがあります。
マンションで間取り変更リフォームをするような場合には、管理規約を確認が必須です。違反した場合には元に戻すか、退去させられる可能性がありますので、管理規約を確認して、管理会社や大家さんと相談しながら進めるようにしましょう。
電気やガスの工事が発生することもある
間取り変更リフォームでよくあるのが、キッチンなどの水回りのレイアウト変更です。このような水回りなどのインフラ設備を動かす場合、大きな工事が必要になるケースがあります。
マンションの場合は、電気やガス、給排水の取り合い口が固定されていますので、それに合わせて配管や配線をし直さなくてはいけなくなるためです。
これらの工事を行うと、リフォーム費用が大幅に上がってしまいます。予算に限りがあるのであれば、水回りなどはリフォームしない、もしくは位置はそのままで新しいものに交換するという方法を選びましょう。
まとめ
ライフステージの変更でマンションを買い替える方が多かったのですが、最近では長く同じマンションに住み続けるという人が増えてきました。そうなると間取りが今の生活に合わなくなりますため、ライフステージに合わせた間取り変更リフォームが必要になります。
トイレや浴室、キッチンなどの変更があると、リフォーム費用は500万~1000万くらいの予算が必要になりますが、部屋の間取りを変えるだけであれば、その半額以下でリフォームきることもあります。それにより、費用をかけずにストレスの少ない生活を手に入れることにつながります。
まずはリフォーム業者に相談することから始めてみましょう。このときに予算と間取りイメージを決めておくと、スムーズに進めることができます。ここでご紹介した事前準備をしっかりと行って、自分たちのライフステージに最適な間取りを提案してもらうことが大切です。
いかがでしたでしょうか。なるべく費用を抑えてリフォームをしたい方へお知らせです。リフォマは中間業者を介さずに、ご要望に合う専門業者を直接ご紹介します。中間マージンが上乗せされないため、管理会社や営業会社などより安く費用を抑えることができます。下記のボタンからお気軽にご相談ください!
まずは相談から