サッシと断熱性との関係
窓際にいると冬は寒く、夏は暑いですよね。
窓は、外気の影響を受けやすく、最も屋内の熱を外へ逃してしまう場所でもあります。
窓の断熱性を高めるためには、断熱性に優れた窓を設置すれば済むと考えがちですが、どんなに性能が良く断熱性の高い窓にしても、サッシの機能性が不十分であれば、その効果は十分に得られません。
窓と合わせてサッシも断熱効果の高いものを選ぶことが大切です。
サッシの種類で見る断熱性
アルミ
サッシとしては、国内で最も使用されている素材です。
気密性と耐久性に優れていますが、室内の熱を失いやすく結露ができやすいというデメリットがあります。
樹脂
断熱性と遮音性に優れ、結露ができにくいです。
しかし、アルミと比較すると強度は劣ります。
木製
断熱性に優れ、素材の味わいが楽しめます。
しかし定期的にメンテナンスをしていないと経年による腐食が見られますので、メンテナンスの手間がかかるというデメリットがあります。
複合サッシ
たとえば屋外側には丈夫なアルミ、屋内側には断熱性に優れる樹脂や木など、違う素材を合わせることでそれぞれのサッシのメリットを活かします。
断熱性を高めるガラスの選び方
断熱性に優れていると言われるガラスに複層ガラスがあります。
ガラスとガラスの間に空気層を設けることで、熱の移動を阻害する仕組みのガラスです。
その中でも最近特に注目されているのがLow-Eペアガラスです。 ペアガラスの片方の表面に特殊金属膜をコーティングすることで、2枚のガラスでもガラス3枚分の断熱性を実現しています。
ガラスが厚くなれば断熱性が高まりますが、重量感が出るため開閉の際は重く感じるというデメリットがありました。 Low-Eペアガラスは軽量設計で開閉しやすく、サッシへの負担を小さくしながら断熱性を高めることが可能です。
二重サッシと断熱性について
二重サッシにすることで、既存の窓を撤去せずに既存の窓との間に空気層を作ることができます。
固体や液体と比較すると熱伝導率が低い気体を閉じ込め空気層をつくることで、複層ガラス近い断熱性を発揮します。
窓が複数ある部屋で二重サッシを採用する場合、一ヶ所のみ二重サッシを取り入れても他の窓から熱が逃げてしまい意味がありません。 十分な効果を得るためには同じ部屋の窓は全て二重サッシにすることが大切です。
断熱サッシの商品について
気密性はサッシの機能に左右されるため、断熱効果を期待するためにはガラスと共にサッシの交換も必要となります。
ここでいくつかの断熱サッシとその特徴をご紹介します。
三協アルミ『サンミッテⅡ100断熱』
スリムな形状が特徴の断熱サッシです。
サッシと障子には樹脂断熱材を使用しています。
熱の伝わりにくい素材を使用すること、熱の流出を阻害する「カシメ嵌合工法」を用いることで断熱性を高め、結露も防ぎます。
エクセルシャノン『UFシリーズ』
熱伝導率の低い断熱材をサッシの中央に均一に用い、熱の移動を妨げます。
気密性を高め、熱伝導率は低くする専用気密材も入れることで、国内最高級の断熱性を実現しています。
まとめ
サッシと断熱性の関係や断熱性の高め方をご紹介しました。
熱の逃げ道は窓になりやすく、断熱性を高めるためにはガラスと共にサッシの見直しも必要です。
どれほど断熱性に優れた硝子を使用しても、熱伝導率の高いサッシでは断熱性は落ちてしまうということを覚えておきましょう。
快適な空間を保つためにも、光熱費の削減のためにも、窓ガラスと共にサッシの断熱性も意識してみてください。
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