なぜシンクに傷がついてしまうのか
キッチンのシンクはステンレスや人工大理石、ホーローなどがありますが、ステンレスはその中でも耐熱性と耐久性に優れていて、サビにも強い素材と言われています。
一見傷に強そうに思えるステンレスですが、なぜシンクに傷がついてしまうのでしょうか。
キッチンで作業をしている際に、食器の底や根菜類に付着している細かい砂など、極めて硬度の高い物質がシンクの表面を擦ってしまうと、それが傷になってしまうのです。
自分でシンクの傷を消す方法をご紹介
ステンレス製のシンクは、自分で傷を消すことができます。完全に消すのはそれなりに技術が必要になりますが、目立たなくさせることはできます。
ここでは、ステンレスのシンクの傷を消す方法について解説していきます。
必要な道具
今回はクレンザーを使用した方法をご紹介します。
クレンザー以外にも、ピカール(金属用研磨剤)や重曹を使って磨くことで、同様に傷を目立たなくさせることが可能です。また、クレンザーには粉末タイプと液体・クリームタイプがありますので、間違わないように注意しましょう。
シンクを磨くときは、クリームタイプで研磨率が20%ほどのものがいいとされています。
研磨率が高いものですと、研磨の効果が強すぎてさらに傷が増えてしまうことがあるため、必ず商品の成分を確認してから購入してください。
- スポンジ(100円~300円程度)
- クレンザー(200円~1000円程度)
- ラップ(100円~200円程度)
- ゴム手袋(100円~500円程度)
- 撥水スプレー(1000円~3000円程度)
ラップはクレンザーがスポンジに染み込むのを防ぐため、巻きつけて使用します。クレンザーの研磨効果がある粒子は非常に細かく、スポンジに吸収されてしまうと、せっかくの効果が薄くなってしまうからです。
皮膚が弱い方は手が荒れる可能性があるため、ゴム手袋をするとよいでしょう。 撥水スプレーを仕上げに使用すると、シンクに汚れがつきにくくなるのでおすすめです。
クレンザーを使ったシンクの傷を消す方法
1.ラップを巻いたスポンジにクレンザーをつける
(直接シンクにクレンザーを撒いても問題ない)
2.あまり力を入れずに、撫でるような感じでシンクを優しく磨いていく
3.傷が目立たなくなるまで磨く
(どれくらい磨くかは個人の判断による)
4.ぬるま湯で流してから、いらない布などでシンクを丁寧に拭く
5.撥水スプレーをまんべんなくかける
シンクを磨くときに力を入れてゴシゴシと磨いてしまいますと、クリームタイプであっても傷ができることがあります。シンクを磨くときは、円を描くようにして優しく磨いてください。
磨き終える目安は、人それぞれですので明確に何分とはいえません。20分程度という方もいれば、1時間以上かけて磨く方もいらっしゃいます。ご自身が満足できる程度に磨いたら、ぬめりが残らないようにしっかりとシンクを流してください。
シンク磨きは業者に依頼と自分でやるのは何が違うのか
ステンレスのシンクの傷を消したい場合、ご自身でやる方法の他に業者に依頼するという方法があります。
業者とご自身で行った場合の違いは以下の3つです
- 費用
- 自分で作業しなくていい
- 仕上がりの美しさ
どれも当然のように思えますが、業者に依頼した際に一番気になるのが費用についてですよね。業者に依頼した際のいくらかかるのかについては、次章で詳しくご説明します。
他には、こだわると何度もシンクを磨くことになりますし、数十分も磨いているのは意外と疲れる作業です。何より仕上がりの美しさはプロには敵いません。ご自身でシンクを磨いたけれど傷が目立っている、またはサビや汚れが全く落ちないときは、専門の業務の方にやってもらうのも1つの方法です。
シンクの傷を業者に消してもらうときの費用相場
業者に依頼した場合の費用は、1万円~3万円程度が目安になります。ご自身でシンク磨きを行った場合は、おおよそ2,3千円でできますし、道具と研磨剤が余っていれば次回は一切お金がかかりません。
そうはいっても、市販の研磨剤とプロが使う研磨剤には違いがありますし、シンクを含めた水回りのクリーニングを専門に行っている会社ですと、長年の施工実績で積み上げてきた確かな技術があります。
さらに、業者に依頼すると鏡面加工やエンボス加工など、仕上がりを選ぶこともできます。費用がかかることですので、どこに依頼するかも含めて慎重に決めましょう。
シンクの加工方法には種類がある
上の費用のところで軽く触れましたが、業者にステンレスのシンクを磨きを依頼すると、加工の方法を選ぶことができます。
ここでは、シンク磨きの種類について解説していきます。
鏡面加工
鏡面加工は、鏡のように顔が映り込むくらい研磨する加工になります。バフと呼ばれる綿やフェルトで作られた機材を、ステンレスの表面に当てながら研磨することで、シンク内の深い傷があっても削ってくれます。
ただし、ステンレスのシンクは傷がつきやすいため、研磨後に傷ができると目立ちやすくなってしまいます。仕上がりは好みもありますので、業者に施工事例を見せてもらって判断するのもよいでしょう。
エンボス(艶消し)加工
出典:TOTO
エンボス加工とは、シンクの表面に凹凸を作る加工のことです。食器や調理器具などと接触する面が減少することで傷が付きにくくなり、艶がなくなるので傷ができても目立たなくなるといわれています。
艶消し加工とも言われているとおり、鏡面加工のようにシンクを覗き込んだ際に、鏡のようにはっきりと人の姿を映すのではなく、マットな仕上がりになります。
ヘアライン加工
出典:株式会社オオモリ
ヘアライン加工は金属に対する表面処理のひとつで、単一方向に髪の毛程度の細かい傷をつける加工になります。
表面に傷を付ける方法や、研磨剤を用いて研磨をする方法がありますが、表面には艶消しの効果が生まれるとともに、金属的な質感をより強調してくれます。
業者が行ったシンククリーニングの施工事例
ここでは、リフォマの加盟店が実際に行ったシンク磨きの施工事例をご紹介します。シンク以外にもレンジフードやカウンターなどの汚れが目立つときは、一緒にクリーニングしてもらうのもよいでしょう。
横浜市栄区✕キッチンステンレスシンクの強化研磨✕プロの技が光る作業
- BEFORE
- AFTER
天王寺区 キッチン クリーニング
- AFTER
賃貸物件でシンクに傷をつけてしまったら
賃貸物件では、ステンレスのシンクが備え付けられているところが多々あります。一戸建てでしたら、新築でもない限り傷をつけてもそれほど焦らなくて良いのですが、賃貸となるとそうはいきません。
故意ではなくてもシンクに傷をつけてしまったら、「退去時に敷金から差し引かれるかも」と不安に思う方も多いのではないでしょうか。
ですので、賃貸物件での場合について簡単に解説します。
シンクだけに限らず、故意や過失でつけたわけではない傷に関しては、生活している上で仕方ないものとされていて、基本的に貸主に費用が請求されることはありません。 不安な時は大家さんや管理会社に相談してみてください。
シンクの傷が気になるからといって、大家さんや管理会社に確認も取らずに勝手に業者に依頼してしまうと、後にトラブルになることがあります。必ず確認を取ってから依頼するようにしましょう。
シンクの傷を防止する方法とは
出典:pixabay
ステンレスのシンクは、長く使用していると傷がついてしまうものとはいえ、できれば傷をつけないようにしたいですよね。
また、サビにくいと言われているステンレスですが、もらいサビをしたり塩分がついたまま放置していると、サビてしまうことがあります。
※もらいサビとは、別の金属製品から出たサビが付着し、その器具自体もサビたように見える現象のことです。
シンクを綺麗な状態のまま維持したい方も多いと思いますので、最後にシンクに傷やサビるのを防止する方法をお教えします。
シンクマットを敷くのがおすすめ
シンクに傷をつけない方法として有効なのが、シンクにシンクマットと言われる樹脂製のマットを敷くことです。マットの上に直接食器などを置くことがないため、傷がつきにくくなりますし、もらいサビを防ぐことにもつながります。
値段は1枚1000円~3000円程度ですので、金銭的な負担もそれほどかかりません。ただし、シンクマットは素材によって、耐熱性が高くないものがあります。熱湯をかけたりすると変形してしまうことがあるので、扱いには注意が必要です。
まとめ
自宅のキッチンのシンクがステンレスの場合は、長く使用していると傷ができたり垢がつくことがあります。費用を抑えることができて、好きな時間にできるので自分で傷を直したい、という方もいらっしゃると思います。
クレンザーや重曹などを使って傷を目立たなくさせることはできますが、傷を消すとなると専門の業者に依頼することになります。1万~3万円程度ですので、そこまで高額な費用ではないですよね。
ただし、ステンレスのシンク自体が傷がつきやすい素材ですので、業者に依頼して傷を消してもらっても扱いには気をつけなくてはいけません。 賃貸物件などできるだけ傷をつけたい方は、使い始める前にシンクマットを敷くことで、傷だけでなくサビるのも防いでくれます。
いかがでしたでしょうか。なるべく費用を抑えてリフォームをしたい方へお知らせです。リフォマは中間業者を介さずに、ご要望に合う専門業者を直接ご紹介します。中間マージンが上乗せされないため、管理会社や営業会社などより安く費用を抑えることができます。下記のボタンからお気軽にご相談ください!
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