2019年4月11日

シンクの錆を防止する方法ってあるの? 錆の落とし方や原因も解説

購入したばかりのキッチンシンクは、ピカピカで美しいものですが、長く使っているとステンレス製でも錆が発生します。そうなると見た目も悪くなりますし、放置しておくと思わぬ事態を招くこともあります。ここでは、シンクに錆を発生させないための防止方法と、錆を落とす方法を解説します。

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キッチンのシンクが錆びてしまう原因

シンクのサビ

ステンレスは、「Stainless Steel(錆のない鉄)」という意味のため、錆が発生しないと思われがちですが、まったく錆が発生しないわけではありません。
ステンレスの表面は、自然に発生するコーティング(酸化皮膜)によって守られているものの、内部は錆びやすい鉄ですので、コーティングがなくなると鉄と同じように錆が発生します。

とはいえ、コーティングがなくなるのは一定条件を満たしたときだけですので、ここではどのようなときに錆が発生するのか詳しく説明していきます。

  • 他の金属からのもらい錆
  • 塩分による腐食

一般的な家庭のキッチンシンクで発生する錆の原因は、大きく分けて2つです。

他の金属類からのもらい錆

シンクに濡れた缶詰などのスチール缶を置きっぱなしにすると、スチール缶に錆が発生し、その錆をシンクがもらってしまいます。これを「もらい錆」と呼びます。一見すると表面に錆が残っているだけのように感じますが、錆が酸化皮膜を超えてステンレスの内部まで達していることがあります。

  • スチール缶
  • 食器類
  • スポンジ置き
  • 三角コーナー
  • 鉄製の調理器具など

上記のものはもらい錆の原因になりますので、長時間濡れたままの状態でシンク上に放置しないよう気をつけてください。

シンク内に塩分を含んだ水分が残っている

ステンレスの表面にできるコーティング(酸化皮膜)は、塩素イオンに弱く破れてしまうと鉄の部分がむき出しになり、そこから錆が発生してしまいます。

塩素イオンというと難しく感じますが、塩分を含んだ水がこれに該当します。浅漬けに使った塩水やお味噌汁の残りなどが、シンクの錆の原因です。もちろん長時間放置しないと錆にはなりませんが、排水口部など溝がある場所などは水分が残りやすいので、錆が発生しやすいといわれています。

キッチンのシンクが錆びるのを防止するには?

シンクの錆

シンクを錆させないための方法はとてもシンプルです。購入したばかりの状態を四六時中維持することができれば、ほとんどの錆は防止できます。そうはいっても、キッチンは毎日調理に使用するものですので、どうしても汚れてしまいます。

錆を防止するための現実的な方法は2つあります。

  • こまめにシンクを掃除する
  • シンクをコーティングする

シンクの掃除はすぐにでもできる防止方法で、お金もほとんどかかりません。シンクのコーティングはお金がかかりますが、掃除が苦手だという方でもシンクの錆を防ぐことができます。

それぞれの防止方法について詳しく見ていきましょう。

こまめにシンクを掃除する

錆を防ぐためにまずすべきことは、調理が終わったら必ずシンクの掃除を行うということです。汚れてから掃除するのではなく、食器洗いが終わったらシンクをスポンジで洗い、最後に水分を拭き取るようにしましょう。

ポイントはスポンジを使うということです。金属タワシのほうが汚れが落ちそうですが、強く擦るとシンクの酸化皮膜まで削ってしまいます。そこから錆が発生し、その錆を落とすのにまた金属タワシを使う、というイタチごっこになってしまいます。

スポンジで落ちない汚れは、クレンザーを使って落とすようにしましょう。とにかく大事なのは、使ったら掃除をするということです。どんなに面倒でも1日に1回はシンクの掃除を行ってください。

シンクをコーティングする

忙しくてシンクの掃除をこまめにはできないという方には、シンクのコーティングがおすすめです。酸化皮膜は天然のコーティングですが、その上に人工的にコーティングをして、水を弾くようにします。これによりシンクにバリアができ、酸化皮膜もステンレス本体も守られます。

シンクのコーティングは業者に依頼することもでき、コーティング剤の種類にもよりますが2万〜5万円程度で施工してもらえます。DIYでもできるコーティング剤も売られていますが、業者に依頼したほうがより美しい仕上がりになりますので、予算や方針に合わせて選ぶと良いでしょう。

キッチンのシンクの錆を自分で落とす方法

キッチンの錆

キッチンシンクの錆は、大きなものでなければ自分でも落とすことができ、インターネットで調べると下記のような検索結果が出てきます。

  • 塩素系漂白剤で錆を落とす
  • 金属タワシで削り落とす
  • 酸性洗剤を使って落とす

いずれの方法でも錆を落とすことはできますが、塩素系漂白剤は塩素によって酸化皮膜を破るかもしれませんし、金属タワシは酸化皮膜を削り取ってしまいます。このため、上の2つは一時しのぎとしては使えますが、またすぐに錆が発生する可能性があります。

プロが使っている酸性洗剤ならば、きれいに落ちそうですが、錆を落とすにはある程度の技術も経験も必要です。見よう見まねでは落とすことができません。自分で錆を落とすのであれば、重曹とクエン酸を使ってみましょう。

シンクの掃除手順

  1. 洗剤を使ってシンクの汚れを落とす(シンクは濡れたままでOK)
  2. クエン酸小さじ1/2に水100mlを入れたものをスプレーボトルに入れておく
  3. 重曹をシンクにふりかけて10分待つ
  4. 水に濡らしたスポンジでシンクを磨く
  5. スプレーボトルに入れたクエン酸水をシンクにスプレーする
  6. シンクをスポンジで軽く磨く
  7. 水で洗い流す

このように重曹とクエン酸を使うことで、小さな錆なら安全かつ簡単に落とすことができます。いずれも100円ショップで購入できますので、費用もかなり安く抑えることもできます。

この方法で錆が落ちないのであれば、業者に依頼して錆を落としてもらうことをおすすめします。取り扱いの難しい薬品を使ったり、錆ごとシンクの表面を削ってしまうような場合は、無理に自分で落とすのは止めてください。

シンクの錆を放置し続けるとどうなってしまうのか

シンクに錆が発生しても、見た目がよくないだけで調理や食器洗いには影響がありません。このため、錆をそのままにしておく方も多いようですが、長い間放置していると、シンクに穴が空いてしまいます。金属に穴が空くの?と思うかもしれませんが、屋外にある金属の手すりなどが、錆てボロボロになったのを見たことがありますよね。

キッチンシンクは十分な厚みがあるように見えますが、1〜1.2m程度の厚さしかありません。階段の手すりよりも薄く作られていますので、ステンレスといえども錆が広がると簡単に穴が空いてしまいます。

シンクの穴はパテなどで補修することも出来ますが、見た目はよくありませんし、何よりも穴が空いたところだけでなく、その周辺にも錆が発生しています。そのため、またすぐに他の場所に穴ができてしまい、結局はシンクを交換することになります。

早い段階で錆を落としたり、コーティングなどでシンクを守っていれば数万円の出費で済んだものが、高額な費用をかけて交換することになります。無駄な出費になりますので、シンクの錆は放置せずに取り除くようにしましょう。

キッチンの錆を落とすのを業者に依頼したときの費用

シンクの錆

シンクの錆を放置してしまうと、自分で落とすことが難しくなります。そういう場合には業者に依頼することになりますが、シンクの状態によっては錆を落とすよりも交換したほうがいい、と勧められることもあります。

ここでは、シンクを磨いて錆を落とす方法と、シンクを交換する方法の2つに分けて、キッチンシンクの錆を解決する費用についてご紹介していきます。

シンク磨きの費用

シンク磨き費用:1万〜3万円

シンクの表面を研磨して錆を落とす場合は、シンクのサイズにもよりますが1万〜3万円程度でシンク全体の研磨も含めて施工してもらえます。費用は仕上げの美しさにどこまでこだわるかで大きく変わります。

鏡面仕上げのように、より美しい状態にまで磨く場合は3万円程度の費用がかかりますが、錆さえ落とせればいいというのであれば1万円程度できれいにすることもできます。

ただし、いずれの場合でも行うのは表面の研磨のみです。錆が内部に発生しているような状況ですと、いくら磨いても根本的な解決にはなりませんので注意してください。

シンクを交換する費用

シンク交換費用:10万円〜

錆がかなり広範囲にまで広がっている場合には、残念ながら交換での対応になります。シンクの価格によっても違いますが、少なくとも10万円程度はかかります。グレードの高いシンクを選べば、さらに高額な費用が発生します。

シンクを交換すれば錆の心配もありませんし、コーティングをしたり、日頃のメンテナンスをしっかりしたりすれば、錆させずに長く使うこともできます。予算がない場合は補修して一時しのぎするのもいいのですが、穴が空きそうなくらい錆がひどいときは、思い切って交換してしまいましょう。

ちなみに交換したいと思っても、即日で交換できるということはまずありません。ぴったりなサイズのシンクの製作に、短くても2週間はかかります。すぐに交換できないことも含めて、穴が空くまでシンクを使い続けるのではなく、余裕をもって早めに交換することをおすすめします。

まとめ

シンクの錆は見た目が悪いだけでなく、放置しているとシンクに穴が空いてしまいます。そうなると補修はできても、既にシンクそのものが劣化しているので、またすぐに錆が発生することがあります。そうならないようにするためにも、発生した錆はすぐに取り除きましょう。

錆を発生させないためにコーティングをするという方法もありますが、基本はこまめなお手入れが大切です。錆が発生してしまい、自分で取り除くのが難しい場合には、業者に依頼して錆を落としてもらいましょう。

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監修者:

渡邊 一伸(ナベさん)

大工歴35年。大手ハウスメーカーで2年間現場監督に従事。3000棟以上のリフォーム・住宅修理の工事管理の実績をもつ。阪神淡路大震災においては1年間復興財団に奔走。その後、独立し、会社を10年経営。2016年に1月に株式会社ローカルワークスに入社。