ラティスって何?
ラティスと聞くと、格子がクロスする形で斜めに配置されているフェンスをイメージするかと思いますが、そもそもラティスとはどのようなアイテムのことなのか、きちんと答えられる方はどれくらいいるのでしょう?ラティスは英語で書くとLattice、格子のことを示します。
このため、正確には「ラティス・フェンス」というのが正しい名前です。枠に対して格子状に板が貼られているものがラティス・フェンスで、必ずしも板が斜めに交差している必要はありません。ルーバーのような形状もありますし、縦横に交差している形状もあります。
ラティスには材料の指定はありませんが、金属で作ると重たくなるため少なく、ほとんどのラティスは木材もしくは人工木で作られています。
庭にラティスを設置するメリット
ラティスのあるお庭はとても美しく見えますが、実は美しさ以外にもラティスを庭に設置するメリットがあります。その中でも代表的な2つのメリットについてご紹介します。
公道や隣の家からの視線を遮ることができる
ラティスは窓やドアの前に設置することで、敷地外からの視線を遮ることができます。隙間があるので完全に視線を防ぐことができませんが、ルーバータイプを選べば隙間はほとんどありませんし、板を交差させて配置しているラティスでも、植物と組み合わせることでほとんどの視線を遮ることができます。
通常のフェンスよりも、多くの光を取り込むことができ、圧迫感が少ないというのもラティスのメリットです。家族のプライバシーを守りつつ、存在していても邪魔にならないフェンスとして人気があります。
木のぬくもりが感じられる
昔はどの家の庭にも木が立っていましたが、最近はお手入れが大変ということで、木のないお庭が増えています。このため、ガーデニングによって緑がいっぱいでも、どこか締まりのない仕上がりになりがちです。そんな中に木材や人工木で作られたラティスを置くことで、庭全体をナチュラルな雰囲気にできるでしょう。
庭全体をラティスで囲い、そこにグリーンを配置すれば、ちょっとした森の中のような心地いい空間を作ることができます。このように木のぬくもりを感じることができるというのが、ラティスを設置する大きなメリットです。
庭に設置するラティスの選び方
出典:Willベランダガーデン
ラティスにはベーシックなブラウンラティスやルーバーラティス、伸縮ラティスなどがありますが、初めて購入する方は、どれを選んでいいのか迷ってしまいますよね。基本的な考え方としては、次のような基準で選びましょう。
- ブラウンラティス:庭のガーデニングを楽しみたい
- ルーバーラティス:目隠しフェンスとして設置したい
- 伸縮ラティス:見知らぬ人の侵入を防ぎたい
お庭や室内を見られたくないのであれば、ルーバーラティスを選びましょう。目隠しは特に必要なく、庭におしゃれな空間を作りたいのならスタンダードなブラウンラティスがおすすめです。庭とフェンスの間に隙間があり、そこから見知らぬ人が入ってくるのを防ぎたい場合は、伸縮ラティスを使いましょう。
種類が決まったら、実際に商品を見て購入するのですが、そのときには次の3点を重視してください。
- 価格が安すぎない
- 防腐処理がされている
- お手入れが苦手なら人工木のラティスを選ぶ
ホームセンターなどには格安のラティスが売られていますが、低価格ラティスの多くは耐久性が高くありません。1年もせずに壊れてしまうという話もあります。長く使いたいのであれば、1枚5000円以上の価格帯に設定されている商品を選んでください。
また、防腐処理がされていない商品はあまりおすすめできません。いくら作りがしっかりしていても、日本の夏は高温多湿で木材が劣化しやすい環境にあります。もしご自身で防腐処理するのであれば問題ありませんが、塗装する技術がない、もしくは塗装する時間がないという方は最初から防腐処理されているラティスを購入してください。
ただし、防腐処理がしてあっても木材の場合は定期的なメンテナンスや色の塗り直しなどが必要になります。天然木ではなく人工木で作られたラティスにすると、ナチュラル感はやや劣りますがメンテナンスがほぼ不要なので見た目もよく、長く使用することができます。
庭にラティス設置するときの費用
ラティスはホームセンターなどで購入して、自分で取り付けることも可能です。ただし複数枚のラティスをきれいに配置するのは思ったよりも大変です。基礎をしっかりさせないと、台風などで飛んでいってしまう可能性もあります。そういうリスクを考えると、業者にお願いするほうが安心です。
そのときにかかる費用の概算は下記のようになります。
ラティス設置費用:1万~2万円/枚
作業費として一般的に1枚あたり1万~2万円で、これとは別にラティス本体や金具などは、ご自身で用意する必要があります。ラティス1枚の価格は5千円くらいからありますので、1枚あたりで考えれば1.5万~2.5万円くらいが相場になります。
依頼する場合には、必ず現場を下見してくれる業者を選びましょう。設置する場所の路面状態によって費用が変わるケースもあり、場合によっては設置できないことも考えられます。枚数だけで見積もりしてもらうと、追加費用が発生してトラブルになることもありますので、きちんと下調べとしてもらいましょう。
DIYでも庭にラティスを設置するときの注意点
DIYでのラティス設置は難しいとお伝えしましたが、そうは言っても1枚あたり1万円以上かかるというのは、家計としてもちょっと大きな負担になりますよね。ガーデニング目的の場合、趣味にそんなにお金をかけられないという方もいるかと思います。
そういう場合はDIYに挑戦することになると思いますが、DIYで設置するときには次の点に気をつけてください。
- 市販品はジャストサイズに収まらない
- 金具でしっかりと固定する
DIYで設置する場合には、市販品のラティスを選ぶことになると思いますが、お庭をぐるっと囲うように設置する場合、寸足らずもしくはサイズオーバーになってしまいます。この場合、ラティスを分解してカットしなくてはいけませんが、しっかりとした工具がない場合は、かなり面倒な作業になります。
お店によってはカットするサービスを行っているところもありますので、お庭の寸法を計測しておいて、どれくらいのラティスが必要なのかあらかじめ把握しておきましょう。
また、ガーデニングに使う際は、ラティスを固定せずに使っている方もいらっしゃいますが、サイズが大きいと風にあおられて飛んでいく可能性があります。それが周辺の家のガラスを割ってしまったり通行人を怪我させてしまうことも考えられますので、面倒かもしれませんがラティスは必ず金具で固定しておきましょう。
ラティスのメンテナンス方法
天然木のラティスは防腐処理をしていても、紫外線や雨風の影響によって劣化が進みます。このため、定期的なメンテナンスとして1年に1回は再塗装する必要があります。この再塗装をしたとしても、ラティスの寿命は5~10年といわれています。天然木は初期費用が安いというメリットがあるのですが、ランニングコストがかかります。
人工木の場合は、腐食するということがありませんので、簡単な水拭きだけで15年くらいは使い続けることができます。人工木といっても、実際は木粉を混ぜているため、何十年も使い続けることはできません。しかし、メンテナンスは非常に簡単ですので、ランニングコストもほとんどかかりませんし、長い目で見たときは人工木がお得といえるでしょう。
ラティスにおすすめの植物
せっかくラティスを設置したなら、やはり植物で飾りたいですよね。ラティスと相性が良い植物は、つる性植物と呼ばれるもので、自然とラティスに絡んでくれます。つる性植物ならブラウンラティスでも目隠し効果が期待できるというメリットもあります。
ただし、つる性植物ならどんなものでもいいというわけではありません。
育てにくい植物を選んでしまうと、思ったように成長せずに、見た目があまり美しくないという結果になってしまいます。それを避けるために、ここでは育てやすい3つのつる性植物をご紹介します。
- ハゴロモジャスミン
- モッコウバラ
- クレマチス
繁殖力の強さという点では、ハゴロモジャスミンとモッコウバラがおすすめです。いずれも中国が原産の植物で、花の香を楽しむこともできます。日本の冬にも耐えられる強さがありますので、初めてのつる性植物でも簡単に育てられます。ただし繁殖力が高すぎるため、伸び過ぎないように定期的にカットする必要があります。
出典:及川フラグリーン
クレマチスはつる性植物の女王とも呼ばれている、定番中の定番の植物です。花がとても大きくて、品種によっては1年中花を咲かせることができ、鑑賞に向いています。単独でも美しい植物ですが、最近はバラとの組み合わせて使われることもあります。
まとめ
家を買ったら、お庭でガーデニングを楽しもうと思っていた方も多いかと思います。そんなガーデニングに最適なアイテムであるラティスです。ホームセンターなどで格安に売られているものもありますが、長く使いたいのであればそれなりの値段のものを購入し、なおかつメンテナンスが必須です。
さらに、ラティスの安全を考えたときは金具での固定も必須で、思っている以上にお手軽ではない側面もあります。そうはいっても、DIYで時間をかけて美しく仕上げたお庭が、台風で壊れてしまうと悲しいですよね。安全かつ美しく設置したいのでしたなら、専門の業者に依頼することをおすすめします。
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