2018年7月2日

住宅解体にかかる費用と気になる内訳を説明します!

住宅の解体工事を行うと、どれくらいの費用がかかるのかおおよその目安を知っておくと、適切な金額かどうか判断できます。解体工事は素人では分かりにくいことが多いので、依頼する前に工事内容をある程度は理解しておきましょう。そこで解体工事の費用の内訳と目安についてご紹介します。

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解体で行う工事の種類と費用の目安

住宅解体

住宅などの解体工事費用は、立地条件建物構造の種類や面積工事内容廃材の撤去処分費などによって大きく変わってきます。そのため、費用の内訳やそれぞれにかかる金額について把握しておくことが大切です。

解体工事の費用は大きく5つに分かれます。
つまり、これらの費用を合計したものが総額費用となります。総額費用は、100万円~200万円くらいで収まることが多いようです。

しかし、冒頭でもご紹介したように、建物の種類や周辺環境によって工事内容が異なる他、各業者で廃棄物の処分運搬費などに差があるため、それ以上かかることもあります。

1. 仮設工事費用

2. 解体工事費用

3. 付帯工事費用(ベランダ、ブロック塀、地中埋設物、樹木などの撤去処分費)

4. 届出・手続き費用(建設リサイクル法、道路使用許可書、道路占用許可書など)

5. 解体後の整地費用

1.仮設工事費用

仮設工事は解体工事に限らず、あらゆる工事において工事を安全にスムーズに行うため設置されるものです。高所作業を行うための足場や塗装が周りに飛び散らないため養生シート、工事現場を覆う柵などが挙げられます。

解体工事における仮設工事費用は、工事費全体の2~5%で30坪の場合は15万円前後が相場となります。工事場所の周辺状況、解体工事に必要な足場の掛け方および、シートの種類などによって変わってきます。

仮設工事には以下のようなものが含まれます。

1)仮設トイレの設置

工事中に作業員が使用するための仮設トイレが設置されます。

2)仮設水道の設置

工事中は、砂やホコリが周辺に舞い上がるのを防ぐために、散水しながら工事を行います。 そのため、解体工事では仮設水道の設置や散水車の使用は必須です。

3)仮設電源の設置

工事中に使用する電気を引き込むための費用です。作業車をどれだけ導入するかによって費用が変わってきます。

4)仮囲い養生

仮囲い養生は、フェンスタイプやネットタイプなどで敷地内を囲うことで工事範囲を明確にします。そうすることで、近隣住民や子供が誤って現場内に入ることを防止できます。

5)仮設足場、養生シート設置

足場を組んだ後に建物全体を養生シートで覆い、粉じんの飛散防止、騒音や振動を防ぎます。解体工事では、防炎シートやメッシュシートなど対策に応じて適切なシートが設置されます。

法的な基準として、工事境界地点の騒音が85デシベル以下、振動が45デシベル以下になるように工事を行うことが定められています。特に住宅が隣接している場合には、防音シートなど適切な養生シートの設置が必須です。

2.解体費用

解体費用は、建物の構造によって坪単価が異なります。 さらに重機を使用して作業を行う際は、リース料金、自社の重機を使用するための維持費が加算されます。

解体にかかる費用の相場は100万円~150万円前後ですが、解体する建物の材質や間取りなどが大きく影響することがありますので、費用に差が生じやすい工事といえます。

例えば、同じ坪数であっても内壁の材料が土壁か石膏ボードなのか、間取りによって各部屋の間仕切りの数も異なるため、廃棄物の量も異なり処分費が変わります。

構造別の費用相場

構造別の解体費用の以下のとおりです。

・木造住宅 坪単価 2万円~5.5万円

・鉄骨住宅(軽量鉄骨・重量鉄骨) 坪単価 3万円~6万円

・RC(鉄筋コンクリート)住宅 坪単価 3.5万円~8.0万円

構造別の坪単価は、木造住宅と鉄骨住宅にはそれほど大きな差はありませんが、RC住宅は、費用がやや高額になります。 そして木造住宅は、木造軸組工法(在来工法)かツーバイフォー工法の2種類に分かれ、ツーバイフォー工法の方が割高になる傾向にあります。

延べ床面積が30坪の木造住宅の解体費用は、「坪数(30坪)×坪単価(2.5~5.5万円)」で算出され、75万円~165万円程度かかることになります。

ただし、この費用は単純に「建物解体のみ」にかかる費用ですので、業者が提示してきた金額については必ず確認しましょう。 「坪数×坪単価」が解体費用だと思っている方も少なくないはずです。 基本的に解体費用は、建物解体のみの費用に加えて、解体の際に出る廃材の産業廃棄物処分費および運搬費重機回送費現場管理費諸経費などが含まれますので、これらを含めた金額まで業者にしっかりと確認して下さい。

重機を使用した場合の費用相場

その他にも、解体工事は重機を使用する場合と、人力による手壊しでは費用が異なってきます。

解体工事で手壊しが必要になるのは以下のようなケースです。

・道路幅が2m未満と狭く、重機が搬入できない

・道路と敷地の高低差が大きい、もしくは建物までの道路が階段状になっているため、重機を敷地内へ搬入できない

手作業による解体では、作業日数が重機作業の倍以上かかるため、通常の2~3倍の費用が必要といわれています。ただし、小型重機を使用することできれば費用をおさえられるでしょう。

3.付帯工事費用

付帯工事費用とは、解体工事においては建物本体以外にかかる工事費用のことを指します。通常はガスや電気を引き込む工事や地盤調査のことをいいますが、解体工事では不用品の撤去などがこれにあたります。

室内にある家具、家電製品などの残置物を一般廃棄物として撤去処分を依頼すると、処分するものが多いほど費用がかかります。撤去処分するものによって費用が変動しますが、総額の20%~40%を目安に考えておきましょう。

アスベストの撤去費用

上記以外にも、人体へ健康被害を及ぼすアスベストが建物に使用されている場合は、別途費用が加算されます。

アスベストは石綿とも呼ばれていて、使用されている壁や天井を解体する際は通常の解体とは異なり、届け出を掲出したり辺りに飛散させないように工事を行わなくてはいけません。建物に使用されている部位と量によって異なりますが、20万円~100万円以上かかることがあります。

費用に大きな差が生じるのは、アスベストの「発じん性レベル」によるものです。発じん性とは、紛じんが発生する危険性を示したもので、レベルが3のものよりも1のほうが解体時に粉じんが飛散し、作業員、近隣の方々に悪影響を及ぼします。

従って、人体に影響を及ぼす危険なものほど、撤去費用は高額になります。各都道府県や市町村では、補助金が適用されることもありますので、条件等を含め役所に相談してみて下さい。

【アスベスト使用部位ごとの処分費目安】

・瓦屋根や床に含まれている:20万円程度(発じん性レベル3)

・保温材や断熱材など内壁に貼られていたり、配管に巻きつけられている:1㎡あたり1万円~6万円程度(発じん性レベル2)

・アスベストとセメントが混合した状態で壁に吹き付けられている:1㎡あたり1.5万円から8.5万円程度(発じん性レベル1)

その他の工事費用

他にも、解体工事を進めていくと地中から産業廃棄物が出てくることがあります。その際は、処分費や運搬費が追加で発生します。

万が一、地中から廃棄物が発見された場合は、業者から施主に連絡が入ります。その後、施主に確認するか、もしくは許可を出してから撤去作業が行われるのが一般的です。

解体工事は、地中90㎝前後まで埋まっている建物の基礎部分を撤去します。そのため地中を掘り起こすまでは、何が埋まっているかは分からない状態です。 従って、解体工事では工事中に費用が加算されるケースが起こり得ることを想定しておかなければなりません。

4.届出、手続き費用(建設リサイクル法、道路使用許可書、道路占用許可書など)

「建設リサイクル法」の届出は、コンクリート、木材、アスファルトなどの特定建設資材を用いた解体工事、床面積の合計が80㎡以上の建築物が対象となります。 原則として施主は、解体工事の着工7日前までに役所に届出をする義務がありますが、最近は解体業者がサービスの一環として手続きを行ってくれることもあります。

業者が手続きを行うと、代行手数料がかかることを考慮しておきましょう。 トラックやクレーン車などの工事車両を公道に停車させて作業するときは、所轄警察署に「道路使用許可書」を届け出を掲出します。

さらに、足場や仮囲いなどの工事に関係する仮設物を公道に設置する際には、国、都道府県、市区町村などの自治体(道路管理者)に「道路占用許可書」を届け出を掲出しなくてはいけません。

これらの届出は、業者が行ってくれますので施主による申請は不要ですが、申請手数料として2000円~2700円程度が必要です。(※申請料は、各都道府県により異なります)

5. 解体後の整地にかかる費用

建物を解体した後は、売却もしくは土地を有効に活用するため、敷地内を平らに整えておかなければなりません。 整地費用は、業者によって差がありますし、整地面積や仕上げに使用する材料などによっても異なります。

整地仕上げ材の1㎥当たりの費用目安は以下のとおりです。

・真砂土 3000円~5000円程度/1㎥

・砕石 3000円~5000円程度/1㎥

・アスファルト 3000円~5000円程度/1㎥

・コンクリート 4000円~6000円程度/1㎥

整地に使用する仕上げ材は、今後の土地の活用方法により適切な処理を行いますが、費用の目安は30坪で30万~60万円前後です。 例えば、土地の売却予定がある場合は、見た目がきれいに仕上がる「真砂土」がおすすめです。

まとめ

解体工事は、建物自体の解体費用だけでなく、それ以外の解体物の撤去処分費などが必要です。また工事開始後、地中から産業廃棄物が出てくることがあるため、追加費用が発生することもあります。

解体工事で費用が大きく影響するのは、次のようなケースですので、しっかりと対応できるようにしておきましょう。

・重機を使用する

・残置物(布団、家具、電化製品などの撤去処分)

・地中に産業廃棄物がある

・アスベストの使用がある

解体工事と聞くと、費用がかかるというイメージを持っている方もいらっしゃると思います。しかし、ご紹介した費用内訳や相場について少しでも理解しておくと、見積りを検討する際にも役立ちますので参考にしてみて下さい。

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