フェンスを取り付けるメリットとは?
家の周りにフェンスを取り付けると、さまざまなメリットが生まれます。
例えば、防犯対策やプライバシー・安全性の確保、外構のコーディネートなどです。
フェンスを取り付けるメリットとしては、
- ①防犯対策になる
- ②プライバシーが確保できる
- ③小さな子供やペットの飛び出しのリスクを減らせる
- ④外装のコーディネート
- ⑤防風・防音効果がある
- ⑥敷地の境界線を明確化できる
などがあげられます。
それぞれ順番に説明していきます。
①防犯対策になる
フェンスを取り付けることで家の防犯性が高まります。
理由は大きく2つあります。
1つ目は、フェンスがあることで、泥棒に「この家は防犯意識が高い」という印象を持たせるからです。 飛び越えるにしても、それを見られるというリスクがあるので、泥棒が侵入する確率を下げられます。
2つ目は、家の中が外から見えない点です。 家の中に人がいるのかどうか、フェンスで見えないと、泥棒は安易に侵入できなくなります。
しかし、隙間のない完全な目隠しタイプのフェンスは、泥棒に一度フェンスを超えて、敷地内に入られると、外からの侵入に気付けません。 そのため、防犯対策を目的にフェンスを取り付けたい場合は、中の様子がわかる隙間のあるタイプや半透明の採光タイプを選ぶと良いです。
②プライバシーが確保できる
フェンスを付けることで家族のプライバシーを守る効果も期待できます。 通行人の目は、思っている以上にそこで暮らす人のストレスになっています。
プライバシーの確保が目的であれば、通気性のあるルーバータイプや光を通す採光タイプのフェンスを取り付けることをおすすめします。
③小さな子供やペットの飛び出しのリスクを減らせる
小さな子供やペットが道路に飛び出して交通事故を起こすケースがよくあります。 特に、交通量の多い道路に面している住宅の場合は、子供やペットの「飛び出し事故」に注意が必要です。
フェンスを取り付ければ、そういった事故のリスクを減らせます。
④外装のコーディネート
家の周りにフェンスを取り付けると、家の外観をがらっと変えることができます。 最近では、フェンスの種類も増えて、見た目にこだわった商品がいくつもあります。
それらのフェンスを取り付けて、家の外装を整えると、家のデザイン性を高められるのです。
さらには、フェンスを使ってガーデニングをしたり、フェンスに植木鉢を飾ることができます。 フェンスを取り付けると、室内やドア、庭などが隠れるので、視界に入ってくる情報量が減り、家全体がシンプルに見えます。
外装のコーディネートを目的に、フェンスを取り付けるのも良いかもしれませんね。
⑤防風・防音効果がある
フェンスには、防風・防音効果のあるものもあります。 「交通量の多い道路に面している」「高台など風の強い地域に住んでいる」など、家の周囲の音や風がストレスになる要因はたくさんあります。
そのような問題を解消したい場合、防風・防音効果のあるフェンスを取り付けることをおすすめします。
⑥敷地の境界線を明確化できる
フェンスを取り付けると、敷地の境界線を明確化できるため、近隣の住民とのトラブルを避けられます。
敷地侵入等のトラブルを避けたい方は、フェンスを取り付けるのも良いかもしれませんね。
DIYで家の周りにフェンスを取り付けられる?
DIYのほうが安価でフェンスを取り付けられるなら、できれば自分で何とかしたいですよね。 では、自分で自宅の周りにフェンスを取り付けられるのでしょうか?
結論から言えば、DIYでのフェンスの取り付けはおすすめできません。
フェンスを取り付けるのには、基礎をしっかりと作る必要があります。 この作業はモルタル(セメント)などが必要になり、かなりDIYに慣れた方でもない限り、強度のある基礎を作るのは難しいでしょう。
柱をまっすぐ立てるにも熟練の技が必要なため、素人が見よう見まねでできるものではありません。 強度を無視すればDIYでもできるかもしれませんが、台風などで飛んでフェンスが壊れてしまう恐れがあります。
また、取り付けに失敗したり、設置後に近隣トラブルを起こすかもしれません。 フェンスの取り付けは、できるだけ業者に依頼するようにしましょう。
DIY可能なフェンスについて
DIYでフェンスを取り付けられるのは、
- 背の低いフェンスを簡易的に取り付ける場合
- ウッドデッキに目隠しフェンスを後付けする場合
などの場合があげられます。
それぞれフェンス取り付けの目的や注意点について、詳しく説明していきます。
背の低いフェンスを簡易的に取り付ける場合
DIYできる判断ポイントとしては、フェンスの支柱を地面深くまで埋め込む必要があるかどうかです。
次の目的でフェンスを取り付ける場合、その必要がないため、DIYでの取り付けができます。
・庭の駐車スペースを背の低いフェンスで区切る
・ガーデニングでラティス(木製の柵)などを庭の周りに設置する
・小さい子供やペットの飛び出しを防ぐために、スタンド付き自立型フェンスを設置する
特に、地面に固定しないスタンド付き自立型フェンスやプランター一体型ラティスは、大規模な工事をせずに空間を区切りたいときに便利に使えます。 また、台風などによるフェンスの倒壊が心配なときは、フェンスを別の場所に移動できます。
<注意点>
簡易フェンスは、モルタルやブロックを使わずに取り付けられ点が便利ですが、地面に刺さった杭を固定する力が弱い点がデメリットです。そのため、地上部分のフェンスの高さによっては「強風でフェンスが傾いてしまう」「人がもたれかかって根元が歪んでしまう」などの恐れがあります。
ウッドデッキに目隠しフェンスを後付けする場合
既存のウッドデッキに、目隠しや囲いのために、DIYでフェンスを後付けしたいという方もいるでしょう。
小さい子供やペットの落下防止、カーペットや布団を干すなど、ウッドデッキにフェンスを取り付ける目的はさまざまです。
もしDIYでウッドデッキにフェンスを後付けしたい場合、ウッドデッキの幅や柱の位置をしっかり測ってから、寸法にあったフェンスを購入しましょう。
DIY可能かどうかの判断ポイントは、フェンスの取り付け部にかかる力の強さです。注意点で詳しく解説していきます。
<注意点>
安全性の観点から、DIYによるウッドデッキへのフェンスの後付けは危険であるかもしれません。DIYでウッドデッキにフェンスを後付けすると、ウッドデッキ本体とフェンスの接合部の強度が弱くなりやすいデメリットがあります。 次のような使い方をする場合、接合部に強い力が加わって、フェンスが壊れたり歪んだりする恐れがあります。
・子供がよじ登ったり、寄りかかったりする
・敷布団など重めの布団を干す上記のような使い方をする場合、専門の業者にフェンスの取り付けを依頼した方が良いです。
また、ウッドデッキが古いと、木材が傷んで釘やネジを固定できない恐れがあるので、そのような場合も専門の業者に依頼しましょう。
DIYに適さないフェンスについて
DIYに適さないフェンスの判断ポイントは、「本格的な基礎工事が必要かどうか」です。 DIYに適さないフェンスとしては、
- 隣家との境界ブロックに手を加える
- 背の高いフェンスを設置したい
- 大量のモルタル(セメント)を使う
などの場合があげられます。 それでは、詳しく解説していきます。
隣家との境界ブロックに手を加える場合
基本的に、隣家との敷地の境界を示す境界ブロックの設置費用は、両家で折半します。
ただし、片方のみが設置を希望する場合や、話し合いによっては、費用のほとんどを片方のみが負担するケースがあります。 そのような場合でも、費用を抑えたいからといって、DIYでフェンスを取り付けるのはおすすめできません。
境界ブロックの上にフェンスを取り付けるためには、ブロックの積み増し用に鉄筋アンカーを入れる作業や、フェンスの支柱を立てるために既存のブロックに穴を空ける作業が必要です。 既存のブロックに手を加えずに、上から挟み込むタイプの支柱もありますが、強度はモルタルで固定する商品よりも劣ってしまいます。 基本的に、境界ブロックは隣家との共同管理になります。DIYでブロックを積み増しする場合、隣家から「見栄えが悪くなった」などの苦情が入ったり、フェンスがうまく固定できずに隣家側に傾いてしまうなどのトラブルが起きる恐れがあります。
このようなトラブルを避けるために、フェンスの取り付けで、境界ブロックに手を加える作業が必要になる場合は、専門の業者に依頼しましょう。
背の高いフェンスを設置したい場合
プライバシーの確保のために、目隠し用のフェンスが取り付けたい方もいると思います。
しかし、大人の背丈ほどの背の高いフェンスを取り付けるには、DIYでの施工は難しいです。 地面から直接支柱を立てるタイプのフェンスでは、地上部分のフェンスの高さにもよりますが、地面に埋め込む支柱の長さは約30~50cmほど必要になります。
支柱を地面に埋め込むためには、基礎ブロックという穴の開いたコンクリートブロックを地面に埋め込み、穴の中に支柱を立ててモルタルで固定する必要があります。 背の高いフェンスは全体に風圧を受けやすいため、確実に基礎部分に固定できる方法でないと危険です。強い風を受けて倒壊するなど思わぬ事故や損害の原因になってしまう恐れがあるからです。
これらの作業は、DIYではかなりの重労働になってしまうでしょう。
大量のモルタル(セメント)を使う場合
DIYの施工の失敗例として、「必要な作業に手間取ってブロックを固定するモルタルが乾いてしまう」「モルタルを流し入れた後、固定に失敗して土台の基礎ブロックがずれ、地上部のフェンスが水平に設置できなくなった」などのケースがあげられます。
モルタルはその日の天気や湿度によっても乾きやすさが違います。 説明書通りに作ったとしても、素人には扱いにくい材料です。
そのため、DIYで施工に大量のモルタルを使う場合は、専門の業者に任せた方が良いです。
庭に取り付けるフェンスの選び方【デザインで選ぶ】
庭の周りに取り付けるフェンスといっても、実はかなり多くの種類があります。
デザインや素材ごとに特徴があり、その特徴を考慮した上で、最適なフェンスを選ぶ必要があります。
まず、デザインの観点で分類されたフェンスの特徴についてご紹介します。
格子タイプ
格子タイプは、縦格子と横格子の2種類があります。
横格子は外観に統一感を出すことができるため、デザイン面ではとても魅力的なアイテムです。
ただし、横格子は足や手をかけやすく、隙間から内側が見えてしまうというデメリットがあります。さらには汚れが溜まりやすいという、弱点もあります。
防犯性やお手入れのしやすさを考えた場合には、縦格子のフェンスがおすすめです。両者に価格差はほとんどないので、どうしても横格子のデザインが良いというのでなければ、縦格子のフェンスを選ぶことをおすすめします。
ルーバータイプ
ルーバータイプは、隙間をあけながら薄板を重ねて貼ってあるタイプのフェンスです。
正面から見ると、1枚の壁のようになって内側を覗くことができませんが、実際には隙間があるので、風の流れを完全に止めてしまうことはありません。外部からの視線を防ぐという意味では、高い効果を期待できるフェンスです。
ただし、内部に侵入されると外からはまったく見えなくなるため、防犯性という意味ではあまり優れていません。
庭全体を囲うと、圧迫感が強くなりますので、視線をしっかり遮りたい場所への取り付けがおすすめです。
ラティスタイプ
出典:エクスショップ
ラティスタイプは縦横、もしくは斜めの格子が交差するタイプのフェンスです。
基本的には格子間の距離が広く取られていますので、外部からの視線を防ぐのには適していません。目隠しフェンスとしては、ほとんど役に立ちませんので注意が必要です。
ただし庭との相性がよく、設置しても圧迫感がないというメリットがあります。
防犯性はそれほど必要なく、敷地の境界線を示したいだけという場合には、ラティスタイプのフェンスをおすすめします。
竹垣
出典:エクスショップ
和風の家や庭に適しているフェンスが竹垣です。本物の竹で作られた竹垣もありますが、耐久性の高いプラスチック製の竹垣も増えています。
竹を隙間なく詰めているので、外からの視線を遮断してくれる効果があります。
しかし、ルーバータイプと同様に内部に侵入されてしまうと、それが仇になってしまうというデメリットもあります。
防犯性を意識する場合には、下部を竹の格子組にするなどの工夫が必要です。
また、本物の竹を使った場合には、こまめにメンテナンスが必要になります。メンテナンスをする時間がないという人はプラスチック製の竹垣を選びましょう。
ブロック塀+フェンス
デザイン性が高いフェンスのひとつが、ブロック塀とフェンスの組み合わせです。
すでにブロック塀がある場合には、安価に設置できるというメリットがあります。
ただし、ブロック塀には強度が必要になるため、重たいものや風を逃がせないものを選ぶことができません。
スクリーンフェンス
出典:エクスショップ
スクリーンフェンスは防犯性をより高めたフェンスです。
1.2~2mくらいの高さがあり、外部からの視線をしっかりと遮り、足を引っ掛けて侵入しにくい構造になっています。
格子タイプは一見すると中が覗けそうに見えますが、実際にはかなりフェンスに近づかないと内部を見ることができません。すりガラスタイプは光を取り入れつつも、視線を完全に遮ることができます。
デザイン性もとても高く、それでいて圧迫感もありませんので、庭を広く見せたい場合などにおすすめのアイテムです。
庭に取り付けるフェンスの選び方【素材で選ぶ】
フェンスは金属製だけでなく樹脂や人工木など、様々な素材が使われています。
ここでは、素材ごとの特徴やメリットをご紹介します。
アルミ
アルミのフェンスは軽量で、デザインがシンプルという特徴があります。 サビにも強く、基本的には安価であることから、多くの家で採用されているフェンスでもあります。 デザインの選択肢は少なく、外観に強いこだわりがない場合におすすめの素材です。
樹脂
ポリカーボネート樹脂で作られたフェンスで、すりガラスのように視線を遮るだけでなく、光を取り入れることができます。 強度があまり強くないため、アルミの枠と組み合わせて使います。高い採光性により、圧迫感を薄れさせることができるというメリットがあります。
人工木
人工木のフェンスは樹脂で作られているため、耐久性がとても高く、木目のようなデザイン性がありながらも、木材のように腐食しないというメリットがあります。 太陽の熱で伸び縮みするという難点がありますので、取り付けには知識が必要ですが、手軽にナチュラルな雰囲気を出したい場合に適しています。
スチール
スチールフェンスには鋳物タイプとメッシュタイプの2種類があります。鋳物タイプは洋風の建物などに適した高いデザイン性があり、メッシュタイプは耐久性の高さに特徴があります。いずれも共通しているのは、隙間が大きいため視界を遮ることができないという点です。このため、境界線としてフェンスを設けたいときに適しています。
庭にフェンスを取り付けるのにかかる費用
フェンスに関する基本的な知識が身についたところで、次に気になるのはやはり費用ですよね。庭にフェンスを取り付けるためには、いくらくらいの費用が必要なのでしょう。
フェンス本体の費用:5千~10万円/m
施工費用:7千~4万円/m
フェンスの価格も施工費用もかなり幅があります。安価なフェンスであれば20mを囲うのに10万円もかかりませんが、防犯性やデザインまで考えると、15万~60万円くらいは用意しておく必要があります。
フェンスの取り付けは費用の幅が広いため、予算を決めておけばその範囲内で施工してもらうことも可能です。 まずは予算とフェンス取り付けの目的をある程度明確にし、その上でリフォーム業者に相談してみましょう。
フェンスの取り付けの事例紹介
ここでは、「リフォマ」に寄せられたフェンスの取り付けの事例を3つご紹介します。ご検討中の方は、ぜひ参考にしてみてください。
【事例1】縦格子タイプのフェンス(アルミ)の取り付け
※許可を得て掲載しています。
詳細情報 |
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【費用】8万円 |
【工数】2日 |
【リフォマへの依頼内容】錆びてきたフェンスを新しく変えたい。 |
【業者コメント】丈夫なフェンスを丁寧に設置しました。ライフスタイルに合わせた柔軟な対応が可能です。 |
【事例2】縦格子タイプのフェンス(人工木)の取り付け
詳細情報 |
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【費用】18万円 |
【工数】2日 |
【リフォマへの依頼内容】おしゃれな見た目のフェンスを取り付けたいです。 |
【業者コメント】外部におしゃれな木製のフェンスをとのご要望で、ヒノキの材料を染色し、お取り付けさせていただきました。 |
【事例3】ルーバータイプのフェンスの取り付け
詳細情報 |
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【費用】28万円 |
【工数】2日 |
【リフォマへの依頼内容】フェンスをきれいなものに取り替えたい |
【業者コメント】目隠し用のフェンスは一部多段柱にしました。ご希望を聞きながらご提案させていただき満足していただけました。 |
まとめ
防犯性を高めたり、家や庭の雰囲気を変えたりできるフェンス。取り付けることで圧迫感が出てしまうというデメリットもありますが、採光性が高いフェンスを採用すれば、防犯性を高めつつも圧迫感のない庭にすることもできます。
ただし、漠然と「フェンスが必要」と思うだけでは、商品の絞り込むこともできませんし、取り付けることで庭が使いづらくなることも考えられます。
大事なのは、何のためにフェンスを取り付けるのかということです。
用途さえはっきりしていれば、それに応じたフェンスを選ぶことで、デメリットを最小限に抑えられます。
また、DIYでも設置できないわけではありませんが、フェンスの強度を考えたときにはあまりおすすめはできません。強度不足のフェンスに子どもが登って、フェンスごと倒れてしまうということも考えられます。
予算を抑えたいのであれば、安価な素材やデザインを選ぶといった選択肢もあります。DIYに慣れていないのであれば、しっかりとした技術を持った業者に施工依頼しましょう。
いかがでしたでしょうか。なるべく費用を抑えてリフォームをしたい方へお知らせです。リフォマは中間業者を介さずに、ご要望に合う専門業者を直接ご紹介します。中間マージンが上乗せされないため、管理会社や営業会社などより安く費用を抑えることができます。下記のボタンからお気軽にご相談ください!
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渡邊 一伸(ナベさん)