2017年10月31日

窓ガラスの種類・特徴・効果

窓ガラスは部屋の換気をしたり外を眺めるだけのものではなく、部屋に解放感をもたらし、光を取り込む大切な役割をします。 窓ガラスの種類は様々あり、付加したい効果もご家庭のニーズによって選択することができます。 ここでは窓ガラスの種類と特徴、省エネや防犯を考えた対策をご紹介します。

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窓ガラスの特徴

窓ガラスは設置の仕方や方法によっても、もたらす効果が変わります。
様々な機能を持つ窓ガラスが開発されていますので、必ずニーズに沿うものが見つかるでしょう。
まずはガラスの種類と特徴をご紹介していきます。

透明ガラス


出典:pixabay.com

透明ガラスはフロートガラスとも呼ばれ、もっとも広く一般的に普及しています。
ガラスに厚さを持たせても、ガラスの向こう側がよく見えます。

厚さによって強度はある程度調整できますが、衝撃に強いとは言えません。
衝撃で割れると、そのまま飛散します。
鋭利な断面ができるため、ケガに繋がる可能性があります。

型板ガラス


出典:freeimages.com

型板ガラスは、視界を遮ることができるモザイクがかったガラスです。視界は遮りますが、光は取り込めるため、ダイレクトに見られたくない浴室やキッチンなどで使用されます。

表面に型模様と呼ばれるザラザラした手触りの加工が施されています。
透明ガラスに曇り加工が追加されたものであり、強度は低く、透明ガラス同様衝撃で割れます。

網入りガラス


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ガラスの内部に金属線を入れたガラスです。
金属線が入っていることで、衝撃に強くなり、割れてしまっても飛散を最小限に抑えることができます。

金属線を使用しているので、火災時でも防火の効果が期待できます。

合わせガラス


出典:freeimages.com

1枚の柔軟性がある樹脂膜を挟むように、2枚のガラスを貼り付けた非常に強いガラスです。
衝撃が加わっても樹脂膜に貼り付けているため、ガラスの破片が飛散する確率が下がります。
衝撃に対しても非常に強く、割れにくいため防犯性能も高いのが特徴です。

防犯性能の高い窓ガラスとは

警視庁の調べによると、空き巣に侵入されたケースで多いのが、圧倒的に「無締まり」と「ガラス破り」です。
無締まりは戸締まりの確認をきちんと行えば被害を抑えることができますが、窓ガラスは戸締りをしていても破られる可能性があります。
窓ガラスの強度を高めることは、防犯上重要なポイントになります。

ここからは窓の防犯性を高めるための対策を見ていきましょう。

強度の高い窓ガラスを使用する

最初から強度の高い窓ガラスを使用すれば、防犯性は高まります。
一般的に普及している防犯性の高い窓ガラスは「複層合わせガラス」です。

「複層ガラス」とは2枚のガラスの間に乾燥空気を入れたガラスで、遮熱、遮音、結露の防止など様々な機能を合わせ持っています。
複層ガラスの仕組みに「合わせガラス」の持つ強度が加わることで、非常に高い防犯性が期待できます。

日本の各ガラスメーカーは、独自に防犯性を重視したガラスを取り扱っています。
メーカー別に見ていきましょう。

セキュレ®<SECU-RE>(旭硝子株式会社)

空き巣の侵入手口である「打ち破り」に対し、破るまでに時間がかかるよう設計されています。
侵入までに時間がかかると侵入を諦めるという空き巣の心理に焦点を当てた商品です。

万が一、セキュレの打ち破りで空き巣被害に遭ってしまっても、購入から5年間は被害状況に応じたお見舞金が支払われる「お見舞金制度」があります。 ガラスが絶対に破られないという保証はありませんが、お見舞金制度があるのは安心ですよね。

セキュオペア®(日本板硝子株式会社)

セキュオペアシリーズには強度によって種類があります。日本板硝子株式会社が実験結果から独自で設けた防犯性能仕様基準に基づき、求める防犯性に応じた商品を選ぶことができる点も魅力です。

セキュオペアは「複層合わせガラス」なので、遮熱、遮音、結露の防止機能も同時に兼ね備えています。
構造に非常に自信があり、中空層内に結露が発生した場合、無償で代替商品を提供してくれる10年間保証があるところも心強いです。

窓に防犯フィルムを貼る

窓ガラスに、強度を高めるフィルムを貼る方法です。
ホームセンターでも販売されていますが、種類によって効果の高さは違ってきます。
性能の高いものですと、万が一空き巣の被害に遭った時の保険を付加することが可能です。

防犯フィルムは防犯ガラスほどの効果は期待できませんが、侵入に5分以上を要すると諦めるケースが多い空き巣にはそれなりの効果を発揮します。

防犯フィルムを選ぶ際にはCPマークの有無を確認すると、強度の目安になります。
「CPマーク」とは、防犯性能の高い建物部品につけられるマークがあり、警視庁や国土交通省、建物部品に関連する民間団体らで試験を行い、試験の基準をクリアした「防犯性能の高い建物部品目録」に掲載されているマークです。

日本の防犯フィルムメーカーで、CPマークの基準を満たした商品をご紹介します。

ULTRA S2200(3Mジャパングループ)

薄い膜を何重にも重ねることで強度を高めた防犯フィルムです。
透明度が高く、窓の透明度も損ねずに防犯対策ができる商品です。

ルミクール1561UH(リンテック株式会社)

非常に高い強靭性、透明性に加え、UVカットやガラス飛散防止にも対応したフィルムです。
従来のガラス飛散防止フィルムの6倍以上もの強度が認められています。

空き巣の侵入経路として使われやすい窓ガラスですが、ガラス自体の強度を高めること、既存のガラスにフィルムを張ることで空き巣の侵入を防ぐことができます。

窓から考える省エネ対策

ご家庭の光熱費を抑えるためには、住宅に省エネ対策を施す必要があります。
中でも窓は、外気温を室内に運びやすい建具ですので、窓を考えることは省エネ対策に繋がります。

省エネに必要なこととは

窓でできる省エネ対策は「断熱」です。
断熱性の高い窓は、エアコンで暖めたり冷やしたりして適温を保った室内の空気を外に逃がしません。

一般的な窓は外の気温を室内に取り込んでしまうため、窓際は暑かったり寒かったりしますよね。

エアコンは設定温度に室温を調整しようとしますので、外の気温の影響を受けていては常にフル稼働している状態になり、光熱費はかさんでしまいます。
窓に断熱対策を施すことで室内の温度が一定に保たれるため、エアコンの稼働効率も良くなります。

ここからは実際に窓に断熱対策を施す方法をご紹介します。

断熱性の高い窓ガラスにリフォームする

断熱性に優れた窓ガラスには、「合わせガラス」や「真空ガラス」があります。
合わせガラスは高い防犯性に加えて、優れた断熱性も持ち合わせています。

真空ガラスは通常のガラスと厚さが変わらないものの、断熱効果は4倍にもなります。
日本板硝子株式会社が世界で初めて「スペーシア®」という商品で実用化しました。
合わせガラスのような構造ですが、2枚のガラスの間にわずか0.2mmの真空層を挟んでいます。

真空ガラスは、魔法瓶に使われている真空断熱技術を応用したものであり、真空層を挟むことで熱の伝導を遮り、両面の温度を完全に独立させることができます。

スペーシアは種類が豊富で、遮熱性や遮音性など併せ持つ性能によって値段に幅があります。
40,000円~80,000円(1平米)の間で予算を見ておきましょう。

断熱ボードを使用する

断熱対策でもっとも手軽にできる方法です。
市販されている断熱ボードを、窓の下部に立てかけておくだけで断熱できます。

暖房をつけて部屋を暖めても、足元だけどうしても寒いときがありますよね。
窓辺で冷やされた空気が足元へ下がっていくという原理に着目した断熱対策です。

断熱ボードを使用することで、体感温度が5度近く変化すると言われています。
防犯フィルムと同様に窓に貼る断熱フィルムもありますが、窓に貼ることができない環境でも使用できます。

窓から考える防音対策

日常生活において近隣の騒音は気になるものです。
日本騒音調査「ソーチョー」によると、大阪府では「車やバイクのエンジン音」、「人の話し声、大声」、「犬の鳴き声」が騒音の上位に挙がっています。

騒音トラブルが裁判にまで発展した事例もあるほどです。
自分自身が発してしまう騒音はもちろん、近隣住宅、外部から聞こえる騒音に対する対策は住み心地を大きく左右します。

防音に必要なこととは

防音に必要なことは、「遮音性」です。
遮音性とは、外部から入る音、内部から出ていく音を遮る性能を指します。

一般的に薄い窓ガラスは、壁面より音を通しやすくなるため、騒音対策には窓を見直す必要があります。
ここからは、具体的な窓ガラスの騒音対策の方法をご紹介します。

遮音性の高い窓ガラスにリフォームする

遮音性の高い窓ガラスとしては、断熱性も高い真空ガラスがあげられます。
遮音性の高い窓ガラスにリフォームしようとした際、同時に考える必要があるのは窓のサッシです。

窓ガラス自体の遮音性が高くても、密封性がなければ効果を発揮できません。
サッシと窓ガラスの組み合わせで選ぶと良いでしょう。

防音カーテンを使用する

窓ガラスをリフォームするよりも、手軽に防音対策をしたい場合にお勧めの方法です。
ただ防音カーテンを設置するだけでは、効果を十分に得られない場合があります。

騒音の原因は窓を介することが多いので、窓よりも一回り大きいカーテンで窓をしっかりと覆います。
中でもボックス型の防音カーテンを使用するとより効果を得られるでしょう。

防音カーテンとしての効果も高く、よく使われているカーテンをご紹介します。

CALM

CALMのカーテンは防音・遮音に加え、遮光と断熱にも優れます。
自宅で洗濯もでき、値段もお手頃なのが特徴です。

Shizuka

Shizukaは防音をメインに作られたカーテンです。
ジェット機やピアノの音を70%程度遮音することができます。
防音機能が高い分、値段は少々割高です。

ライフスタイルに適した窓ガラスを


出典:pixabay.com

窓ガラスがもたらす効果によって、より良い環境での生活を送ることができます。
防犯、断熱、防音など、求めるニーズでご家庭に合った窓ガラスを選びましょう。

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