2017年2月8日

耐震補強リフォームの基礎知識

いつ起こるか分からない地震に備えておくために必要なことには、様々なことがありますが、備えておくべきことの一つに、住宅の耐震補強があります。自分たちが暮らしている家を地震から守るためには、家の耐震性を高めて耐震補強工事を行っておく必要があります。耐震補強工事の種類など、知っておきたい耐震補強リフォームの基礎知識についてご紹介します。

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耐震補強の種類

耐震補強は、建物自体の揺れは軽減されませんが、建物の基礎や骨組みなどを強化して建物の崩壊を防ぐ工法です。建物の各箇所や各部位を補強しておくことができます。建物の構造の違いや状態によって補強する内容などは異なってきますが、主な耐震補強にはどんなものがあるのでしょうか。

建物の基礎部分の補強

鉄筋コンクリートの増し打ち
建物の基礎部分に鉄筋が入っていないと、引張りに対抗できないため、ひび割れやクラックができやすくなります。当然ですが基礎部分に欠陥があると、地震が起きた際に建物を支えることができなくなってしまうので、大変危険な状態になってしまいます。

鉄筋の入っていない無筋コンクリート基礎の場合は、既存の基礎の内側や外側に耐震性の高い鉄筋コンクリートを増し打ちして補強します。そして基礎部分にひび割れやクラックが入っている箇所は、樹脂などを注入して補修を行います。

アラミド繊維、炭素繊維を貼る
鉄筋コンクリートの増し打ちの他にも、「アラミド繊維」や「炭素繊維」といった強度のあるシート状の補強材を、基礎部分に貼って基礎の強度を高めるという方法もあります。アラミド繊維や炭素繊維は、タイヤや防火服、飛行機などにも使用されています。

これらは布のような柔らかい素材で、短時間で補強が行えます。この方法であれば、コストも削減できるほか、大規模な解体などをする必要もありません。

建物の壁の補強

構造用合板、筋交い、耐震補強金物で補強する
壁の補強方法の一つに既存の壁を取り壊して、構造用合板や耐震用補強金物、筋交いという構造材を取付けて新しい壁をつくるという方法があります。その他には、既存の壁が解体できない状態であったり、費用をおさえたいという場合は、真壁などの上に直接、構造用合板を貼り付けたり、筋交いの取付け、耐震補強金物で補強するという方法があります。

またこの方法は、強度のない間仕切り壁の補強にも有効です。これにより間仕切り壁を、横揺れに強く強度のある耐力壁にすることができます。そしてポイントになるのが、耐力壁をバランスよく配置するということです。強い耐震壁を部分的に入れてしまうと、家全体のバランスが崩れてしまう可能性があるので、耐力壁の配置はとても重要になります。

そして構造用合板は、地震に対して耐えることのできる壁で、JASの基準をクリアしていなければ、その効果は期待できないとされているので注意が必要になります。

屋根の軽量化

木造住宅などに使用されている瓦は、重いので建物にかかる重量も大きくなってしまうため、地震が起きた際には建物が倒壊してしまう恐れがあり、大変危険です。瓦屋根をガルバリウム鋼板などの軽い屋根材に変えることで、屋根を軽量化することができ、耐震性を高めることができます。屋根の軽量化工事は、住宅に住みながら行うことができるので工事中、仮住まいをしなければならないということもありません。

腐朽箇所の修繕

建物の土台や柱がシロアリによる被害を受けている場合は、耐震性が低下するので早めに修繕する必要があります。このような場合は、土台の取り替えや柱の腐っている部分の修繕(柱の根継ぎ)を行います。また柱や土台の接合部分には耐震用補強金物を使用しますが、柱と筋交い部分には筋交いプレート、土台と柱部分にはホールダン金物といった、適材適所に適切な耐震用補強金物を使用することが重要になります。そして新しく使用する木材には、腐食を防ぐ防腐処理や、シロアリを防ぐ防蟻処理を行うことも大切です。

地震に備えた家造り

これから先、住宅の耐震性はさらに求められていくものです。
安心して暮らしていくためには地震に備えた家づくりがとても重要になります。

新耐震基準について

耐震補強工事を行うにあたって、まず最初に知ってきたいのが「耐震基準」というものです。この耐震基準とは、国が定めた建物が地震の揺れに耐えることができる能力について記載されているもので、この基準をもとに住宅の耐震性を判断していきます。

耐震基準は2000年に改正され、「新耐震基準」となり、新築時の地盤調査が義務付けられたリ、壁の配置や柱や筋交いに使用する金物の種類など細かな部分も明確化されました。よって耐震補強工事については、この「新耐震基準」に則って工事を行う必要があります。

耐震等級
耐震等級は、建物がどの程度の地震に耐えることができるのかの指標となるものです。
1~3級までの等級があり、3級であれば100年に1度の大地震にも耐えうる建物だということになります。

耐震診断を行いましょう

自分の家は耐震性があるのか、ないのかを判断してもらうことで耐震に備えた家づくりをすることができるようになります。そして耐震性の有無を明確にしておくと、無駄のない適切な耐震補強工事を行うことができます。

耐震診断の方法
耐震診断は、自分でできる簡単なものから、工務店や建築士による一般的な診断や精密な診断といった方法があります。自分でできる耐震診断は、「日本建築防災協会」のホームページで行うこともできるようなので、参考にしてみて下さい。

また鉄筋コンクリートや鉄筋鉄骨コンクリートの場合は、構造計算書などで耐震性をチェックすることもできるので、専門家に相談してみると良いでしょう。

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