外壁塗装で防水性を高めるためには、塗り替えの際に「防水塗料」を使うという選択肢があります。
「防水材」と混同されることも多い、防水塗料の種類や効果についてまとめました。
防水塗料ってどんなもの?
住宅などの建物は外壁塗装やサイディング、タイルといった外壁材などによって、雨水の侵入を防いでいます。
外壁から雨水が建物内部に侵入すると、柱などの構造体が腐食したり、内壁まで水が侵入したりしてしまう恐れがあります。
防水塗料とは外壁などに用いられるもので、雨水の侵入を防ぐために防水機能が高い塗料です。
防水塗料は、屋上やベランダの床に使用されるウレタン防水などの塗膜防水材とは異なりますので注意しましょう。
外壁塗装で使用される防水塗料の種類
外壁塗装や屋根塗装に使われる防水塗料には、防水機能が高い塗料と弾性塗料の2種類があります。
弾性塗料とは塗膜に弾力性のある塗料を指し、一般的な塗料の弾力性が100%だとすると、200~600%の弾力性を持っています。
一般的な塗料を使用した場合は、外壁にひび割れが生じたときに塗膜は一緒に裂けてしまいますが、弾性塗料を使っていると、ひび割れに追随するため、塗膜を維持できるのです。外壁の防水性を高めるためには、弾性塗料を使うと効果的です。
外壁塗装における防水塗料の効果
弾性塗料の効果は下地によって違いがあり、防水塗料として高い効果が期待できるのは、モルタル外壁の場合です。
モルタル外壁はひび割れが生じやすいため、弾性塗料を使うことで塗膜の破断による雨水の侵入を防ぐことが期待できます。
一方、最近の住宅で外壁材として使用されることの多い窯業系サイディングの場合には、蓄熱性が高いことから塗膜が膨らむ可能性があるため、施工方法に注意が必要です。また、水が侵入して劣化している場合、剥がれが生じることがあります。
外壁塗装における防水塗料の寿命とは
防水塗料の中でも、弾性塗料の寿命は成分によって8年~15年程度と、一般的な塗料の寿命と変わりはありません。
ただし、弾性塗料のうち可塑剤という添加物によって弾力性を持たせている塗料は、3~5年で弾力性が失われてしまいます。可塑剤を使用していない弾性塗料の方が、弾力性を維持できます。
弾性塗料は一般的な塗料と色数などに違いはありませんので、今の住まいのイメージを崩さずに、防水性を高めた外壁とすることが可能です。弾性塗料は寿命や塗装の工程も特別なものではありませんので、塗り替えの際に弾性塗料を使うことを検討してみましょう。
モルタル下地への外壁塗装の場合は、塗り替えの際に防水塗料の中でも弾性塗料を使うことで、ひび割れが起きても塗膜面が維持されやすく、防水性をアップすることが期待できます。
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