看板制作費の内訳
何気なく目にしている看板も、集客において大きな効果があります。中でもカフェなどの飲食店の場合は、看板をうまく活用するかしないかで、その差が顕著に表れてきます。
カフェの看板と言えば、店先に置くスタンド看板をはじめ、外壁に取付ける袖看板や突き出し看板が定番です。皆さんも街中で、おすすめメニューが書かれた「A型看板」などを目にしたことがあるはずです。
まずは、業者に看板制作を依頼するときのおおまかな流れと、費用の内訳について把握しておきましょう。 看板制作費は、大きく3つの費用に分かれます。
1.看板の原稿(デザイン)制作費
2.看板制作費
3.看板取り付け費
1.看板の原稿(デザイン)制作費
業者に看板作成を依頼すると、見積りを含めたデザインなどについての打ち合わせを行います。 原稿(デザイン)制作は、以下の2通りの方法があります。
- 自分で考えたデザイン案を直接入稿する
- デザイン案の作成を業者に依頼する
ご自分でデザインを考えた場合は、デザイン案を持ち込みます。業者によって入稿方法は異なりますが、「イラストレーター(illustrator)」などのソフトで作成したデータを入稿するところが多いようです。 別のデザイン制作会社で作成してもらったロゴを看板に用いる場合も同じです。
ただし、このようなソフトを使用してデザインを作成するには、ある程度の知識や技術が必要になります。そのため操作に不慣れな方は、一括で業者に依頼することをおすすめします。
その他、手書きのデザイン画、あるいはエクセルなどで作成したデータを持ち込む場合、イラストレーターに書き起こすために、データ作成費が別途支払うこともあります。依頼する前に確認しておくとよいでしょう。
デザイン制作費は、デザインにかかった時間と内容などで変わってきます。また、デザインの修正回数が多いと費用に加算されることがあります。
2.看板制作費
看板デザイン決定後、制作に使用する材質と大きさを決めていきます。看板は材質とサイズによって高額になることがあります。予算が限られている場合は、収まるように一度業者に相談してみましょう。
3.看板取り付け費
看板取付けは、看板制作を依頼した業者が行ってくれるところがほとんどです。しかし、看板取付けまでは行っていない業者あるため、事前に確認しておくことが大切です。
基本的には、「作業員の人数×作業時間」で費用が算出されます。現場調査費用、運送費なども含まれているため、作業内容により異なります。
看板の 制作・取付け費用が変わるポイント
制作費や取り付け費出などで費用に違いが出るため、相場は〇〇円です。と断定することができません。しかし、制作や取付けにおいて費用が変わる項目は、ほぼ共通しています。これらのポイントを押さえておくと、予算を組む際にも役立ちます。
制作で費用が変わるケース
- 看板の種類(電飾看板・袖看板・スタンド看板など)
- サイズ、材質、加工方法
- デザイン内容(文字数・画像やイラストの有無)
- 照明の種類(普通電球・LED)
カフェに用いられる看板には、制作費が1万円もかからないブラックボードや窓ガラスシート、また10万円以上かかるチャンネル文字(立体文字看板)など様々な種類があります。
制作費は、看板の種類、サイズ、材質、加工方法、デザインによって異なり、文字数が多く画像やイラストがある場合や、デザインが複雑になるほど費用が高額になります。
制作費に大きく影響する項目は、看板の「サイズ」と「材質」です。 当然、看板のサイズが大きくなるほど費用はかさみます。また看板の材質には、アルミ複合板、スチール複合板、アクリル板、木材などがあり、アルミ複合板は比較的リーズナブルですが、木材はやや高めです。
用いる材質で費用が大きく異なりますので、お店の雰囲気や予算に応じて適切なものを選びましょう。
その他、照明の種類も費用に影響します。営業時間によっては看板に照明を取付ける必要がありますよね。 看板の中側からライトで照らす「内照式看板」というものがあります。最近ではスタンド看板にスポットライトを取付けたおしゃれなものも多く見られます。
また、大型のメイン看板も同様に複数のスポットライトで照らす「外照式看板」では、夜間でも明るく照らすことができます。その際に、照明を普通電球あるいは、LEDにするかで費用が変わってきます。
LEDは普通電球に比べて倍以上の取付け費用がかかりますが、消費電力や耐久性に優れているためランニングコストは節約できます。
看板取付けで費用が変わるケース
- 高所作業の場合:クレーン車、高所作業車、足場組立
- 公道での作業の場合:交通誘導警備員の配置
- 新規で電飾看板(外照式、内照式)を取付ける場合:電気工事
テナントビルなどの高所(4m以上)に看板を取付ける場合は、クレーン車や高所作業車、足場作業のいずれかが必要になります。
また公道での作業の際には、交通誘導警備員を配置して作業を行うため、警備員の人件費や「道路許可申請」の費用がかかってきます。さらに、新規で電飾看板を取付けるときは、電気工事が必須です。
カフェの看板の役割・効果
カフェの集客方法は、ホームページやInstagramなどSNSでの宣伝、タウン情報誌、チラシを活用するのが一般的です。しかし、「看板」も広告媒体の1つです。従って、効果的な看板を取付けることで、集客につなげることができます。
特にカフェの場合は、待ち合わせや休憩などを目的にした人たちが、ふらっと入店してくれる可能性があります。 もしかするとそれがきっかけとなり、リピーターになってくれることがあるかもしれませんよね。 つまり、店の前をたまたま通りかかった人が「お店に入ってみよう!」と思ってくれるかどうかは、看板次第だと言っても過言ではありません。
そこで、看板の3つの役割とその重要性をきちんと理解しておきましょう。 看板の基本的な役割は以下の3点です。
- お店を見つけてもらう
- お店の魅力や特徴をアピールする
- お客さんを店内に誘導する
1.お店の雰囲気を伝える
お客さんはカフェに行くとき「ゆっくりと時間を過ごしたい」、「友達とおしゃべりを楽しみたい」、「美味しいデザートを食べたい」など様々な目的をもっています。1人、あるいは友達と過ごしたいかなども含めてお店を選ぶでしょう。
看板がお店の雰囲気がマッチしていないと、入店したお客さんが、「思っていた雰囲気と違う...。」とがっかりしてしまいます。店舗の雰囲気にあった看板を設置することが重要です。
昔ながらの懐かしい喫茶店のような落ち着いた雰囲気のお店と、北欧スタイルのおしゃれな雰囲気のお店では、店頭に掲げる看板のデザインは異なります。 看板はお店のコンセプトに合わせて、雰囲気が一目で伝わるデザインのものを取付けなくてはいけません。
2.メニューを伝える
お客さんの中には、カフェの美味しいコーヒーや軽食を楽しみに足を運んでくれる方も多くいらっしゃいますよね。
自家焙煎珈琲、朝どれ野菜サラダ、有機トマトのパスタなど自店だけのオリジナルメニューがあると、お客さんにアピールできます。写真や価格も一緒に掲示すると、どんなメニューがあるのかがより伝わりやすくなります。
特に「A型看板」に手書きで書かれたものは、オリジナル感が際立つのでおすすめです。
3.自店の魅力やサービスを伝える
他店との差別化を図り、看板に自店の魅力やサービスを簡潔に記載すると、より効果的に集客を図ることができます。
例えば、「こだわりのランチ」、「Wi-Fiあります」、「お飲み物だけでもどうぞ」などの文言を加えると、店舗のウリが伝わりやすくなり、初めてのお客さんでもためらわずに入店してくれる可能性が高くなります。
まとめ
カフェの看板は個性的、スタイリッシュなものなど、お店の雰囲気に合わせて、バラエティーに富んだものを制作することができます。 またメインの看板とは別にブラックボードを利用して、自店の売りをアピールしているところも多くみられます。
看板制作にかかる費用は、業者によって異なりますが、主に3つの費用に分かれます。
- 看板の原稿(デザイン)制作費
- 看板制作費
- 看板取付け費
業者によっては、デザイン制作費や修正の回数が増えると費用が加算されるところもあるため、あらかじめ確認しておくと安心です。 そしてデザインが複雑なもの、文字数、イラストや画像の有無によって、また看板を高所に取付ける場合は、費用が大きく変わってきます。
開業や集客効果を図るために看板の取付けを検討しているなら、看板の役割や効果をもう一度確認しましょう。そうすると、自店の魅力を最大限にアピールできる看板を制作することができるはずです。
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