キッチンに設置するビルトインオーブンの選び方
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それでは、キッチンに設置するビルトインオーブンの選び方からご紹介します。まずは以下の3点に沿って選びましょう。
- 種類
- 価格
- サイズ
ビルトインオーブンにはいくつかの種類があるため、用途に合わせてどの種類を設置するのかを決め、次に予算に合った価格での絞り込みを行います。その上で、既存のシステムキッチンに合うサイズの商品を選ぶようにすれば、最適なビルトインオーブンが見つかります。
次に、それぞれの選ぶポイントについて解説していきます。
ビルトインオーブンの種類(ガス・電気)
ビルトインオーブンには下記の3種類があります。
- コンベック(高速オーブン)
- コンビネーションレンジ
- 電気オーブンレンジ
3つの中から、ご自宅の用途に合わせた種類を選びます。最適な種類を選ぶために、それぞれについて特徴を知ることが大切です。
コンベック(高速オーブン)
コンベックはガスで温めた熱風を循環させ、その熱風によって食材を包み込むように調理するオーブンです。予熱に時間がかからず、熱風によってすばやく調理を行うため、電気オーブンレンジと比べると料理の時間を短縮できます。
電子レンジの機能を持っていないため、他のビルトインオーブンと比べると価格は安く設定されていますが、お弁当やお惣菜などの温めなどには利用できません。温め機能が欲しい方は、電子レンジを別途購入する必要があります。
コンベックに適した料理:パン・煮込み料理
コンビネーションレンジ
コンビネーションレンジは電子コンベックとも呼ばれ、コンベックに電子レンジの機能を持たせたオーブンです。ガスオーブンしかない場合には、食材の外側から熱を加えることになりますが、電子レンジの機能があるため、食材の内側も同時に調理できます。
電子レンジとガスオーブンそれぞれ単体としても利用できますので、電子レンジは欲しいけど設置するスペースがない場合や、キッチンをスッキリさせたいというときにおすすめのオーブンです。
コンビネーションレンジに適した料理:ローストチキン・グラタン・パイ
電気オーブンレンジ
電気オーブンレンジは、電子レンジと電気オーブンの機能を兼ね備えたオーブンです。ガスを使わずに調理ができるため安全性が高く、オール電化住宅のシステムキッチンに適しています。電気オーブンレンジには100Vと200Vタイプの2種類がありますので、間違って購入しないよう注意してください。
100Vタイプ:価格は安い・火力が弱い
200Vタイプ:価格は高い・火力が強い
それぞれに上記のような違いがありますので、オーブンとしてはあまり使わずに、電子レンジ機能をメインにするというのであれば100V、オーブン機能を頻繁に使う場合には200Vの電気オーブンレンジを選びましょう。
ビルトインオーブンの価格
本体価格:7万~23.5万円 工事費用:約6万円
ビルトインオーブンの価格は10万円以下で購入できるものから、20万円を超えるものまで幅広くラインナップされています。カタログを見ていると、ついつい高機能なビルトインオーブンを欲しくなりますが、高機能なものほど価格が高くなります。
設置するには約6万円の工事費用が発生しますので、それも考慮して予算を決めておきましょう。例えば、予算として20万円ほど用意できるなら、ビルトインオーブン本体価格は14万円以下で選ぶことになります。
価格を見るときはメーカーの希望小売価格ではなく、実際の販売価格をチェックしてください。小売価格だと予算オーバーするようなオーブンレンジでも、予算内で購入できることがあります。
ビルトインオーブンのサイズ
ビルトインオーブンは既存のシステムキッチンに組み込むことになりますので、サイズに合った商品を選ばなくてはいけません。とはいえ、システムキッチンのコンロ本体の幅もビルトインオーブンの幅も約60cmと決まっていますので、幅が合わないということはまずないでしょう。
念のため、コンロの幅が60cmになっていることだけ確認してください。幅が違う場合は、状況によって対処方法が違いますので、ビルトインオーブンを選定する前に、リフォーム会社に相談しておくと確実です。
気をつけたいのが奥行きと高さです。ビルトインオーブンは調理中に熱を持ちますので、後方に十分なスペースが必要になります。どれくらいのスペースが必要かは商品ごとに異なりますので、工事説明書などを確認して十分な奥行が確保できるものを選びます。
高さに関しては、コンロの高さと床から天板までの高さの影響を受けます。コンロが高く天板の高さが低い場合には、ビルトインオーブンがコンロ下に入らないことがあります。コンロ下の高さを確認しておき、きちんと収納できるサイズのオーブンを選びましょう。
ビルトインオーブンのメリットとデメリット
とても魅力的なビルトインオーブンですが、メリットだけでなくデメリットもあります。ここでは、どのようなメリットとデメリットがあるのか解説していきます。
キッチンに設置した際のメリット
それでは、キッチンに設置した際のメリットをご紹介していきます。
キッチンの見た目がスッキリする
ビルトインオーブン最大のメリットは、やはりキッチンがスッキリするということです。据え置きタイプのオーブンは低価格で種類も多いのですが、場所を取るため調理スペースが狭くなります。さらに、存在感があるので人目にもつきます。
ビルトインオーブンは、キッチンがスッキリ見えるだけでなく、調理スペースが広くなり無駄な動きがなくなります。キッチンに余計なものを置きたくない方は、システムキッチンに組み込むビルトインオーブンがベストな選択といえるでしょう。
ランニングコストを抑えられる
ガスオーブンタイプのビルトインオーブンは火力が強く、短時間で調理できるため、据え置きタイプの100Vの電気オーブンレンジと比べると、ランニングコストを下げることができます。調理内容にもよりますが、ランニングコストは半分程度にまで減らすことができます。
毎日オーブンを使うのであれば、ビルトインオーブンのほうが断然おすすめです。ただし、ビルトインオーブンでも電気オーブンレンジを選ぶと、コストでのメリットがありません。ランニングコストを抑えたいのであれば、ガスで調理するビルトインオーブンがおすすめです。
料理の幅が広がる
ビルトインオーブンがあると、作れる料理のレパートリーが一気に増えます。ローストチキンやピザ、グラタン、スペアリブなど、オーブンレンジだからこそ簡単に美味しく作れる料理がたくさんあり、料理の幅が一気に広がります。
また、ビルトインオーブンはサイズが大きいため、1度にたくさんの調理が可能です。作り置きしておくことで、普段の料理の時間を短縮できるというメリットもあります。
キッチンに設置した際のデメリット
メリットしかないように思えるビルトインオーブンですが、もちろんデメリットもあります。では、どのようなデメリットがあるのでしょうか。
メーカーが自由に選べない
ビルトインオーブンには大きな制約が1つあります。コンロとオーブンはガス配管や排気口を接続する必要があるのですが、メーカーごとに接続部品や接続箇所が違うため、ビルトインコンロとビルトインオーブンは同じメーカーにしなくてはいけません。
さらに、違うメーカー同士の組み合わせでは安全の保証もされていません。安全という面からも、既存のコンロとメーカーを合わせたほうが確実です。
200Vの電気オーブンレンジは、ガスコンロと組み合わせることができないなどの制約もあり、必ずしも自分が使いたいものが選べるとは限りません。どうしても欲しいビルトインオーブンがある場合は、コンロごと交換することになります。
収納スペースが減ってしまう
ビルトインオーブンがない方は、コンロ下の空間が収納スペースになっていると思いますが、ビルトインオーブンをそこに設置してしまうと、当然その収納スペースが潰れてしまいます。ビルドインオーブンを設置したけれど、キッチンに調理器具が溢れてしまったのでは、購入した意味がありません。
導入する前に、収納スペースがなくなる前提で、きちんと片付けられるのかを確認しておきましょう。入り切らない場合は、調理器具や食器などを整理して、使っていないものはクローゼットなどに移動させるか、思い切って捨ててしまいましょう。
ビルトインオーブンでおすすめのメーカーをご紹介
ビルトインオーブンはメーカーごとに特徴が違いますので、ここでは人気の高い4つのメーカーをご紹介します。特徴をしっかり比較して、自分に最適なビルトインオーブンを見つけてください。
パロマ
パロマには、コンベクションオーブンとコンビネーションオーブンの2種類がラインナップされています。いずれもツインファンを搭載していますので、均一に熱が行き渡り、パンやケーキなどをきれいに焼き上げることができます。
さらに、待機消費電力もゼロで、ガスの消費量も抑えた省エネタイプですので、ランニングコストも抑えることができます。しかも、低温化設計により熱風の吹き出し音がほとんど聞こえないため、夜間の調理でも周りの家に気を使うこともありません。
いずれのオーブンレンジも44Lの大容量で、1度にたくさんの調理ができます。コンベクションオーブンとコンビネーションタイプの違いは、電子レンジ機能の有無だけですので、用途に合わせて適した商品を選びましょう。
ハマーン
ハーマンのビルトインオーブンは、コンベクションオーブン(高速オーブン)とコンビネーションオーブンの2種類があり、コンビネーションオーブンはさらに、スタンダードモデルとハイグレードモデルの2種類に分類されます。
ハイグレードモデルにはオートクック機能とベーカリー機能があり、手軽に料理やパン作りを行えます。ハイグレードモデルの庫内容量が35Lのみですが、スタンダードモデルは35Lだけでなく、48Lの大容量オーブンも選ぶことができます。
コンベクションオーブンは電子レンジ機能がありませんが、オーブンの基本機能として「焼く・煮る・揚げる・蒸す」などの調理を行えます。こちらも35Lと48Lがあり、48Lタイプはいずれも庫内がホーロー加工になっているため、お手入れも簡単に行えます。
リンナイ
リンナイも上の2つのメーカーと同様に、コンベクションオーブン(コンベック)とコンベクションオーブン(電子コンベック)の2種類がラインナップされ、それぞれ33Lと44Lの2サイズあります。いずれも自動調理機能があり、ピザやクッキー、スポンジケーキ、グラタン、揚げ物などを自動で調理してくれます。
コンベクションオーブンですと、さらに自動調理できるレシピが増え、煮物や茶碗蒸しなどもボタン1つで調理してくれます。同じ調理をするときに便利なリピート機能や、パン作りに便利なイースト発酵機能も備えていますので、料理のレパートリーがどんどんと増えていくでしょう。
日立
日立のビルトインオーブンは、過熱水蒸気を使った200Vの電気オーブンレンジで、オール電化のキッチンに最適な商品です。3.8kWの大火力ですので、300℃の予熱まで約9分しかかかりません。さらに41Lの大容量ですので、ローストチキンなども調理できます。
100℃を超える過熱水蒸気使うことで、無駄な脂を落とすことができるため、料理がヘルシーに仕上がります。健康が気になる方にとっては、嬉しい機能ですす。
操作が簡単というのも、日立のビルトインオーブンの特徴として挙げられます。オートメニューも豊富で、通常の調理もシンプルになっているため操作方法で迷うことがありません。電気オーブンレンジですので、庫内のお手入れも拭き取るだけで簡単にきれいになります。
キッチンにビルトインを設置するときの注意点
ビルトインオーブンは電気にしてもガスにしても、熱を使って調理を行います。このため、何も考えずに設置すると、思わぬトラブルに繋がることがあります。最後に、キッチンにビルトインオーブンを設置する際の注意点をご紹介します。
使用したときの排気処理
ビルトインオーブンで調理を行うと煙が発生します。その煙はガスコンロやクッキングヒーターの排気口に連結され、レンジフードを通じて排気されます。このため、ビルトインオーブンを使用するときには、必ず換気扇を作動させて調理で発生する煙を屋外に排出してください。
予算に余裕がある場合は、レンジフードとビルトインオーブン・コンロが連動している商品を選ぶことで、換気扇の作動忘れを防ぐことができます。それぞれを単独でリフォームするよりも、合わせてリフォームしたほうが費用を抑えられますので、セットで工事をするとよいでしょう。
オーブン周りが防火仕様になっているか確認
オーブンレンジは庫内を300℃まで上げることができ、オーブンレンジ本体の温度もかなり高くなります。このため、背面の壁などが防火仕様になっていないと、低音着火といって壁から出火することがあります。
ビルトインオーブンを設置する場合は、背面と壁の距離を十分に取れるものを選び、それが難しいときは防熱板を取付けて壁が燃えないように注意してください。また、十分に距離を取れるときでも、業者に壁の素材を調べてもらうなどして、安全性を確認してもらってから設置してください。
まとめ
オーブンレンジがあることで料理の幅が広がりますが、据え置きタイプのオーブンですとキッチンのスペースをとってしまいます。そんな問題を解決できるのが、システムキッチンに組み込むことができるビルトインオーブンです。
ビルトインオーブンはコンロと同じメーカーのものを選ぶ必要がありますので、ガスコンロであればコンビネーションレンジ、IHクッキングヒーターであれば電気オーブンレンジを選びましょう。
さらに、オーブンレンジを使うときは、十分な排気や熱対策を行わないと火事などのトラブルに繋がります。壁からは十分な距離を取り、壁材が燃えやすい場合には防熱板を取り付けるなどの対応を行ってから設置してください。
いかがでしたでしょうか。なるべく費用を抑えてリフォームをしたい場合は、複数の工務店に見積りを出してもらってしっかり比べてみることです。しかし、自力で信頼できる工務店を探したり、複数の業者とやりとりするのは手間がかかりとても大変ですよね。リフォマなら、全国1,000社の工務店が加盟していますので、あなたの「困った!」を解消してくれる工務店を効率よく探せます。
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