2019年6月7日

キッチンに勝手口は必要?メリットとデメリットを徹底解説!

新規で家を建てる際、勝手口なしにしてしまったため「設置しておけばよかった」と、後悔することがよくあります。この記事では、そんな勝手口のメリットやデメリットについてご紹介する共に、勝手口を新規で設置するときの費用相場や選び方などを詳しく解説しています。

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勝手口の役割とは

キッチン 勝手口

勝手口が必要か不要かを考える前に、まずは勝手口の役割について知っておきましょう。玄関はお客様を迎え入れや、家から外へ出入りするための場所ですが、勝手口は日常生活の中での出入り口として使われていました。

大きな家の場合、勝手口は使用人の出入口に使われていたこともあります。いずれにしても玄関は公的な出入口で、勝手口は私的な出入口と、文化的に明確な格式の差がありました。

本来の勝手口は、冷蔵庫やガスコンロが一般的でなかった頃、野菜は軒下に吊るしたり薪を取りに行ったり、お風呂の焚口に行く際に使われていました。
ところが時代が変わり、そのような用事で外へ出向くことは現代ではあまりないといえます。

ただし、勝手口が不要ということではなく、使い方次第ではとても便利な出入口であることには変わりありません。現代のキッチンに勝手口がなぜ必要なのか、その理由について次章でご紹介していきます。

キッチンにおける勝手口の必要性

キッチン 勝手口

玄関に格式がなくなった現代では、ちょっとした用事でも玄関から出入りされる方がほとんどだと思いますが、勝手口には勝手口にしかない便利さがあります。では、どのような便利さなのか具体的に見ていきましょう。

ゴミ出しが楽になる

一軒家の場合には、ゴミを家の外で保管しておくことができます。生ゴミも屋外のゴミ箱に入れておけばキッチンが臭うこともありませんし、ゴミ置き場を外に設置することで、キッチンを広く使うことができます。

ところが、勝手口がないとそれらのゴミを捨てに行くのに、わざわざ玄関まで回ってから外に出ることになります。来客があることを考えると、屋外のゴミ置き場は玄関から見えない場所が適しているため、ゴミ出しが面倒になってしまいます。

キッチンに勝手口があり、出てすぐのところにゴミ置き場を作っておけば、無駄な移動をしなくても済みますし、ゴミ出しが楽になります。

キッチンと玄関の動線が長い

勝手口の近くにも門扉を付けておくと、そこから自由に出入りができます。実質的に玄関が2つあるような状態ですので、すばやく外に出たいときなど、勝手口があると行動がスムーズになります。

ただし、これはキッチンと玄関の動線が長いときの話です。キッチンから玄関まですぐに移動できる場合は、わざわざ勝手口を作ってもあまり意味はないでしょう。

キッチンに勝手口を設置するメリット

キッチン 勝手口

キッチンにおける勝手口の必要性以外にも、キッチンにはいくつかのメリットがあります。内容が一部重なる部分もありますが、キッチンに勝手口を設置した場合に、どのようなメリットがあるのかをご紹介します。

外への出入りがしやすい

すでにお伝えした内容と重なりますが、勝手口+門扉を設置することによって、敷地の外への出入りがしやすくなります。家のゴミ置き場から、ゴミ収集場所にまで持っていくのも、勝手口から出入りもスムーズに行なえます。

あまり頻繁に起きることではありませんが、地震や火事があったときの避難経路にもなります。キッチンは家の奥側にレイアウトされることが多く、何かあったときに逃げ遅れるかもしれません。勝手口があれば、キッチンからすぐに脱出することができます。

ただし、勝手口があっても公道に出るために玄関のほうへ行くとなると、出入りの便利さは変わりません。このため、出入りがしやすいというメリットは、勝手口側にも道路があり、出入りができる場合に限られます。

荷物などの運び入れが楽になる

敷地内の駐車場とキッチンの位置が近いときは、勝手口を設置することによって、荷物などの運び入れが楽になります。

車で買い物に行き、戻ってきたときに勝手口が駐車場の近くにあると、重たい荷物をそこから搬入できます。勝手口がないと、荷物の分だけ玄関と駐車場を何往復もしなくてはいけませんが、勝手口があることで移動回数を少なくできます。

このため家の設計段階で、駐車場からの動線を考えておく必要がありますが、勝手口を設置することでこのような生活のストレスを軽減できます。

採光や風が入ってくる

勝手口を設置すると、そこから光や風を取り込むことができます。キッチンには換気扇があるとはいえ、空気がこもることがありますが、勝手口を開けることで空気の流れを作りだし、キッチンの匂いを気にならなくなるでしょう。

さらに、ドアの仕様にもよりますが太陽光を取り込むこともできるため、キッチンが明るくなりますし、冬場にキッチンが冷えてしまうのを防ぐこともつながります。ただし、冬場は勝手口から冷気が入ってくるため、夜や早朝は暖房器具が必要になります。

キッチンに勝手口を設置するデメリット

キッチンに勝手口を設置するメリットが分かると、「あったほうが便利かも」と思うかもしれませんが、メリットだけでなくデメリットもあります。設置してから後悔しないためにも、どのようなデメリットがあるのかをきちんと把握しておきましょう。

防犯面で不安が残る

勝手口を設置するということは、玄関が2つに増えるということを意味します。このため、それだけ泥棒に侵入される確率が上がります。しかも勝手口は、家の裏側など敷地の外からは見えにくい場所に設置するため、泥棒は周りの目を気にせずに侵入できてしまいます。

そうはいっても、勝手口のドアでも最近は防犯性能が高いものが増えていますので、それらを選ぶことによって、勝手口からの侵入を防ぐことは可能です。防犯カメラなどを組み合わせておけば、さらに防犯面での心配はなくなるでしょう。

とはいえ、きちんと施錠してあることが前提です。勝手口は便利ですので施錠しないで使っている人も多く、家を出るときにも施錠をし忘れて泥棒が侵入することがあります。施錠忘れは、いくら防犯性能の高いドアを使っても防ぐことはできませんので、常に防犯に対しての意識を持つ必要があります。

積雪地域は雪かきが必要になる

雪が多い地域では玄関前の雪かきが必須ですが、勝手口を設置するとそちら側も雪かきをすることになります。雪かきをしていないと、雪が溶けるまでずっと勝手口が使えなくなり、ほとんど役に立たないというケースもあります。

とはいえ、勝手口があることで突然の大雪でも家から出られたということもあります。勝手口の上にテラス屋根を付けておくと、そこまで雪が積もりませんので、玄関が開けられなくなっても、勝手口から出入りができます。

デメリットも工夫次第でメリットにすることができますので、雪国だからといって諦めるのではなく、ハウスメーカーやリフォーム会社の担当者と相談して、デメリットの解決策を行った上で設置しましょう。

キッチンに設置する勝手口を選ぶポイント

キッチン 勝手口

せっかく勝手口を設置するなら、便利に使える勝手口にしたいところですよね。1度設置してしまったら、そこからリフォームすることもほとんどないのが勝手口です。設置してから「失敗した」とならないようにするために、勝手口を選ぶポイントをご紹介します。

引き戸または開き戸

勝手口というと、ほとんどの人が開き戸をイメージするかもしれませんが、必ずしも開き戸である必要はありません。例えば、勝手口を設置したい場所の外側に、開き戸を開けるための十分なスペースがない場合には、引き戸を選ぶことで使い勝手がよくなります。

引き戸は防犯性が低いという印象があるかもしれませんが、勝手口に適した片引き戸であれば、防犯性は開き戸とそれほど変わりません。しかも最新の引き戸はデザイン性も優れており、こだわりの家であっても全体に調和する引き戸を選ぶこともできます。

もちろん開閉するために十分なスペースがある場合は、開き戸でも問題ありません。ご自宅の環境に合わせて選びましょう。

庇の有無

予算に余裕がある方は、勝手口に庇を付けるのがおすすめです。庇がないと勝手口を開けたときに雨が入ってくることもありますし、勝手口からゴミ出しをするときにも雨に濡れてしまいます。庇があることで、雨に濡れにくくなるというメリットがあります。

さらに、雪が多い地域で勝手口を設置するなら、庇ではなくテラス屋根を設置して勝手口の外側に雪が積もらないようにするのも有効です。これから家を建てるという方は、勝手口の外に駐車場がくるようにレイアウトして、駐車場にカーポートをつけるのもよいでしょう。

土間を造る

勝手口を設置するなら、土間を造るかどうかも検討してみてください。勝手口を設置しても土間までは造らない方がほとんどですが、土間には次のようなメリットがあります。

  • 勝手口に置いている履物が濡れない
  • 汚れたものを仮置きできる
  • 雨に濡れずに出入りできる
  • 砂埃の侵入を防ぐことができる

土間があると勝手口は実用性の面でも、第2の玄関としての役割を果たすことになります。小さくても土間があることで、勝手口用の履物を土間に置いておくことで濡らさずに済み、汚れたものを置いておくこともできます。

勝手口に土間があることで、上記のようなメリットがありますが、土間を造るのにはお金がかかります。使い勝手の良さと予算のバランスを考えて、土間を造るかどうかを決めるようにしましょう。

防犯性が高いドア

勝手口は道路からの死角になりやすく、泥棒などが侵入しやすい場所でもあります。上で説明しましたとおり、見えない部分だからといって簡易的な鍵しかないドアにしてしまうと、簡単に侵入されてしまいます。

  • 玄関と同等の防犯性のあるドアを選ぶ
  • ガラスから採光したい場合は防犯ガラスを選ぶ
  • 格子付きのドアを選ぶ
  • センサー付きの照明を設置
  • 監視カメラを設置

これだけしておけば、死角になっていたとしても勝手口から侵入されることはほぼありません。手軽に出入りできる勝手口だからこそ、しっかりと防犯性を高めておき、侵入されないように対策をしておきましょう。

キッチンに勝手口を設置ときの費用相場

キッチン 勝手口

勝手口を新規で作る:10万~25万円
勝手口のドア交換リフォーム:5万~8万円

新規で家を建てるときは、勝手口の有無での金額差はそれほど気にならないかと思いますが、すでに建っている家に勝手口を新設する場合は、リフォーム費用が気になりますよね。工事のしやすさなども影響しますが、費用相場は上記のように10万~25万円になります。

これはスタンダードなドアを設置する際の金額で、風通しのよくなる採風機能付き扉や、自然光を取り込むガラス窓付き扉などを選ぶと、費用相場は30万円を超えることもあります。庇や屋根を設置するのであれば、当然費用はさらに高くなります。

すでに設置されている勝手口のドアを、新しいドアに交換する場合は5万~8万円程度でリフォームできます。ただし、こちらも機能性の高いドアにすると、30万円以上の費用がかかることがあります。

どの場所に、どんな機能を持った勝手口を設置するのかによって、実際の費用は大きく変わりますので、まずはリフォーム会社に相談しましょう。あまり予算がない方は最初に概算を伝えておき、その範囲内でできること提案してもらいます。

まとめ

キッチン 勝手口

家を建てるときに必要か不要かで迷うことになる勝手口。家を建ててから「付けておけばよかった」と後悔する人もいるようですが、勝手口はすでに建っている家でも、新規で設置することができます。勝手口周辺に門扉をつけることができれば、敷地外への出入りも楽になりますし、敷地内の駐車場が近くにあるご自宅では、食材などを運び込む手間が解消されるでしょう。

防犯性や積雪時の雪かきなど、気を付けなければいけない点はいくつかありますが、導入時に対策をしておくことで、それらのデメリットを最小限に抑えることができます。なくても困らないかもしれませんが、あるととても便利なアイテムですので、設置するかどうかで悩んでいる方は、リフォーム会社に相談してみてください。

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