外壁塗装するとき、外幕やマスキングしないことはあるのですか?
最近自宅の外壁の塗装がはがれているのを発見し、外壁塗装の工事をすることになりました。足場が完成し、これからマスキングや外幕をはったりするのかなと考えていたのですが、おもむろに下地の塗装を始めてしまいました。以前に外壁の塗装を依頼した業者の方は外幕、マスキングどちらもしていたのですが、外幕やマスキングをせずに、外壁塗装ってするものなのですか?
2017-02-01専門家からの回答
外壁塗装をする際、足場の組み立てのあとに外幕やマスキングをせずに下地塗装の作業が始まってしまっているということで、それらをせずに外壁塗装をするものなのかというご質問ですね。
外壁塗装をする際、通常であれば外幕やマスキングを貼ります。これらをせずとも外壁塗装を行うことは可能ですが、外幕やマスキングを貼ったほうが作業も早く、仕上がりもきれいになります。昔から外壁の塗装をしてきた職人さんには多いですが、外幕やマスキングを貼った上で塗装してもらうのがよいでしょう。
まず、マスキングとは外壁塗装の際に外壁の洗浄作業で飛び散る水や、塗料が付着してはいけない箇所に汚染しないようにビニールや新聞紙、マスキングテープ等を用いて保護をする役割のことを言います。
次に外壁塗装の作業工程からマスキングの位置づけについてご説明していきます。
外壁塗装の作業工程としては最初に足場の組み立てを行い、全体を外幕で覆ったあと、高圧洗浄機などを用いて外壁の洗浄作業をします。さらに2~3日は乾燥するのを待ち、ここで塗料が付着してはいけない外壁、扉、窓、植木などを保護するためにマスキングを貼っていきます。さらに外壁のひび割れを埋めて、塗料を塗りやすくするなどの下地調整をしていき、本格的な塗装作業に入っていきます。最後は清掃作業、マスキング剥がすなどの片付け作業で終了というのが一般的な流れになります。マスキングは本格的な作業に入る前に、作業部分以外の箇所を守るための重要な位置づけになっています。
外壁を洗浄する際には高圧洗浄機が用いられることが多いですが、水が飛び散ってしまうことは致し方なく起こります。水の飛び散りはなるべく抑えたいところではありますが、この洗浄作業は後の実際の塗装の際に密着が悪くなるだけでなく、マスキングを貼る際にもしっかりとテープが着かないこともあるため、時間をかけて行う必要があります。
また、作業部分を明確にするためや、窓のサッシや小さな隙間など、普段はあまり目の届かない細かい部分にもマスキングが行われますが、どれだけ丁寧さを心掛けた作業をしていたとしても、洗浄と同様に塗料が付着してはいけない作業部分以外の外壁、扉、窓などへの汚染が起きますので、それらを防ぐために外幕やマスキングは必要になってきます。
マスキングをしなかった場合、先述しましたように本来は塗装の必要のない箇所への汚染が起こるだけでなく、近隣住宅にまでそういったものの飛び散りといったトラブルが起こる可能性が出てきます。ただしこのマスキングには、窓を開けることができなくなるというデメリットも存在しますので、もしも窓を開けたいという希望があれば業者に一度相談してみる必要があります。
最後にまとめとしてマスキングをする重要性ですが、作業終了後の清掃も簡単、かつ迅速に行うことができ、作業の効率や生産性も高まり、結果的に仕上がりも良く、作業時間も早く進みます。外幕やマスキングをせずとも塗装の作業をすることは物理的には可能ではありますが、大切な家を守ること、近隣トラブルを防ぐこと、仕上がりをきれいにすること、作業後の片付けの効率や全体的な生産性を高めるためには外幕やマスキングをしてもらう方がよいでしょう。