外壁塗装って一日で終わるものですか？

外壁塗装の塗り替え工事で下塗り・上塗り・コーティングの作業が一日で施工完了となるのかについて、お答えします。
また、外壁塗装の作業工程を順を追って説明していきますので、外壁塗装の作業全体を把握するのにご参考いただければ幸いです。

まず、通常の施工であれば一日で終わることは少なく、塗料の乾燥に夏なら1時間ほど、冬だと2〜3時間ほどかかります。
ですので、夏の天気が良い日に職人さん5人程度で施工を行えば全行程が終了することも考えられます。
しかし、一般的には一日位置工程ずつ進めることがほとんどです。

では、具体的にどのような工程で外壁塗装を行うのかを説明していきます。
ご質問者様の質問内容は下塗り・上塗り・コーティングの3工程についてですが、ここでは一からの作業工程をお話していきます。

1. 仮設足場工事や外幕(シート)の設置
安全かつ効率的な作業をするために、家の周りに足場を設置していきます。
また、足場の設置後に周りをメッシュシートで囲みます。
このシートは洗浄時の水や塗料が近隣に飛散するのを防ぐものになります。

2. 高圧洗浄
高圧洗浄機は高圧力の水で外壁についた汚れを落としていく作業になります。
時折、高圧洗浄が不要という業者さんがいらっしゃるのですが、高圧の水で凹んでしまう材質でない限り必須の作業です。

3. 乾燥
特に作業をする時間ではないのですが、重要なものですので工程の一つとして書かせて頂きました。
天候に任せて外壁が乾くのをひたすらに待つのですが、高圧洗浄から24〜48時間は乾燥させることとなります。
外壁の乾燥が不完全な場合、上から塗料を塗装した後、壁の中に残った水分が太陽光などで膨張し外壁塗装に膨れができてしまいます。

もしも業者さんが高圧洗浄の翌日に塗装を始めた場合、最低でも一日は必要になる乾燥の工程を飛ばした手抜き工事をしている可能性があるので、直接、工事の工程を伺ってみるといいと思います。

4. 下地調整
現状の壁に新しい塗料がしっかりと塗装できるように様々な処理を行うものです。
塗料を塗装しやすくするために、ひび割れを埋めたり、シーリングの打ち替えや打ち増し補修をしていきます。
下地補修は外壁塗装工事の仕上がりや外壁塗装の耐用年数に大きく作用するものです。

5. 養生
塗料がついてはいけない箇所を保護するため、シートやマスキングテープを貼る作業です。
外壁塗装作業は塗料が飛散する作業になりますので、徹底して養生する必要があります。

6. 外壁下塗り
塗料がしっかり外壁に密着するように薬剤塗料を壁に塗装していく作業になります。
シーラーと呼ばれる下塗り塗料で塗装を行い、ボロボロになった外壁に染み込ませるように固めます。
これによって上塗り塗料がムラにならずに塗装できるようになります。
また、外壁の状態によっては複数回下塗り作業を行う場合もございます。
複数回下塗りを行う場合には、作業時間も長くなり、費用もその分掛かってきます。

7. 外壁中塗り
上塗りの一回目とも言われるのが中塗りです。
中塗り作業を行うことで、剥がれや塗膜不良の起こる可能性を大幅に下げることができます。
中塗りをしていないにも関わらず、「しっかりと中塗りしました」と報告する手抜き業者も居るので注意が必要です。
中塗りをしない手抜き工事をされてしまっても、上塗りと中塗りの塗料の多くは同じものですので、外壁塗装が終わった後で中塗りをしたかどうかの判断はつきにくくなってしまいます。
ですので、中塗りだけで一日を使い、翌日に上塗りを行うことで日を分けることで、手抜き防止になります。

8. 外壁上塗り
メインの塗料を塗装する作業になります。
中塗りと上塗りで同じ塗料を使用する場合、塗り漏れが出てしまう可能性があります。
塗料によっては中塗りと上塗りで色が微妙に違うものがあり、上塗りの塗り漏れを防ぐ塗料もございます。
心配な方は、中塗りと上塗りで色の違う塗料を使えるかを聞いてみましょう。

9. 養生取り、確認作業
養生を取り外し、外壁塗装業者とお客様との間で確認作業を行います。
足場解体前の最後の確認ですので、チェック漏れのないようにしましょう。

10. 足場の解体
最後に足場とシートを解体します。
家全体が見えるようになるので、ここでも確認を怠らないようにしましょう。

長くなりましたが、ここまでが作業工程になります。
この一つ一つの工程を一日かけて行うのが一般的な外壁塗装作業になります。
ですので、通常通りに施工していけば一日で終わることは少ないです。
外壁塗装は多くの工数がかかる工事ですので、長い工期がかかるものです。