外壁塗装で気泡がたくさん出たんですが、これは不良工事ですか?
先日外壁塗装をやってもらったんですが、塗り終わった後に小さな気泡(ピンホール)がありました。業者に確認したところ、「壁に凸凹があるからしょうがない」「機能的には問題ない」とのことなのですが、まず、なぜこれが起きるのでしょうか。あと、この気泡はほんとに問題ないのでしょうか。
2017-03-01専門家からの回答
外壁塗装が完了した外壁に、ピンホールと呼ばれる小さな穴があったということですね。
ピンホールが発生する原因と、発生しても問題はないのかというご質問に回答させて頂きます。
まずピンホールが発生する原因としては、職人さんが塗装を施す際の下地処理や上塗り作業の技術不足が考えられます。
また、ピンホールの発生をそのままにしておくと、小さな穴から雨水が染み込み、塗装の耐用年数に影響が出てくる問題があります。
対処法としては、塗装終了後の仕上がりを確認する際にピンホールを指摘し、保証の対象に入っているかを確認することになります。
それではピンホールがなぜ発生してしまうのか、原因について詳しく説明していきます。
そもそもピンホールとはどんなものかといいますと、外壁塗装のあとの塗膜にできる、針で刺したような小さい穴のことをいいます。
そしてピンホールが発生してしまう主な原因は、外壁塗装における作業工程にあります。
ピンホールが発生する原因の作業工程は、以下の通りです。
・洗浄作業や外壁のクラック(ひび割れ)補修をしなかった
外壁塗装の際には、最初に高圧洗浄機による洗浄作業が入ります。洗浄作業の目的は、外壁に付着した汚れを落として凹凸をなくすことにあります。
さらに、外壁にクラックと呼ばれるひび割れがあれば、クラックを埋めておく下地処理の必要が出てきます。
なぜなら、クラックを埋める下地処理が不十分であれば、空気が入りやすい凹凸が残ってしまうからです。この凹凸がピンホール発生の要因になるとされています。
・塗料の乾燥方法が適切でなかった
外壁塗装は気温の影響を受けやすいといわれています。
塗料には有機溶剤というシンナーが入っているのですが、気温に応じた選び方が必要になってきます。これは乾燥過程で有機溶剤が先に抜けてしまうことが、ピンホール発生の要因となるためです。
また、塗装の工程には下塗り、中塗り、上塗りがあります。この下塗りと中塗り後に十分な乾燥時間を設けず、次の作業段階へ移行した場合も、ピンホール発生の原因となる場合があります。
次にピンホールが発生してしまった場合、どんな問題が生じるかのか紹介していきます。
ピンホールは小さい穴ではありますが、その穴に雨水が染み込んでしまうことで、外壁の塗膜を剥がしていってしまいます。
本来の外壁塗装の耐用年数は、使用した塗料によって幅はありますが8~15年程度とされています。
ですので、ピンホールの発生を放置してしまうと外壁の耐久性が低くなります。よって、次の塗り直しの時期が早くやってくることが懸念されます。
以上を踏まえますと、ピンホールの発生は施工業者による技術不足が主な原因になります。そのままの放置は外壁の耐久性を低くしてしまいますので、施工業者にピンホールを指摘しましょう。そのうえで、保証の対象にピンホールが含まれているのか確認してください。