外壁塗装は隣の家の許可が無ければできないんですか？

外壁塗装を始める前に、一部の近隣住民から訴訟をほのめかされてしまったということですね。
そのため、外壁塗装の際には近隣住民の許可が必要なのかというご質問に回答させて頂きます。

結論から申しますと、足場など塗装に必要な設備がすべてご自宅の敷地内に設置できている場合でしたら、近隣住民への許可は必要ありません。 最低限の挨拶は必要になるとは思いますが、訴訟の心配はありません。
それでも、訴訟をほのめされるようであれば、独立行政法人「国民生活センター」へご相談いただくことをお勧めします。

まずは近隣住民が、訴訟をほのめかすほど外壁塗装の了承をしてくれない原因は以下のように想定されます。

・足場の建設、トラックの出入り、作業中の業者間の会話で発生する「騒音」
・外壁塗装の塗料における「匂い」
・外壁塗装作業をしている「期間と時間」

まず、1つ目に挙げた「騒音」についてです。
外壁塗装の施工作業は足場の建設から始まりますが、建設は鉄パイプなどの金属が多く使用されます。
建設の際に発生する音や、作業のために必要な物品を運ぶトラックの出入り、作業中の業者間で交わされる会話など、作業中には避けることのできない音がいくつも発生してきます。
近隣住民は作業中に発生する音を懸念している可能性があります。

次に、2つ目の「匂い」についてです。
外壁塗装の塗料の匂いが了承をしてくれない原因のひとつかもしれません。外壁塗装の塗料にはシンナーの独特の匂いがあります。塗料の匂いにが苦手だったり、気分を害する人もいるとされていますので、配慮が必要になってきます。

そして、3つ目の「期間と時間」についてです。
上記の2つを了承してくれない理由とした場合、外壁塗装の作業期間や時間が長くかかってくると、それだけ近隣住民に気を遣う時間も増えてきます。
外壁塗装は1週間程度の期間が必要になりますし、夜遅くまでかかるとさすがに迷惑となります。ですので、一日一日のの作業時間の限界も明確にしておく必要があります。

今回の場合、敷地内ですべて作業が完了できているということでしたら、本来は工程の説明もする必要はないとされています。
ですが、近隣住民への挨拶の際には、外壁塗装にかかる期間と時間の説明、それに伴って発生する弊害を伝えておく方が良いでしょう。

近隣住民とのコミュニケーションがトラブルを未然に防ぐための策にはなりますが、それでも解決しない場合は、独立行政法人「国民生活センター」などの第三者機関へご相談ください。
国民生活センターでは様々な紛争に対して、第三者的立場から裁判だけではない解決情報を提供してくれます。

今回のトラブルによる結論として、外壁塗装の作業がご自宅の敷地内で収まっているのであれば、近隣住民への許可は必要ありません。
それでも訴訟をほのめかされる場合は、近隣住民に対して施工業者から工程について説明してもらったり、独立行政法人「国民生活センター」などに相談をしてみることをお勧めします。