キッチンを床暖房にするメリット
キッチンは水を使用する場所ですので、冬場の寒さに悩まれる方は多く、特に足元の冷えを解消したい方が多いです。しかし、エアコンで部屋を暖めても、暖かい空気が上に溜まり、暖かさにムラが生じます。
そのため、キッチンに床暖房を設置する人が増えています。
床暖房であれば床面がしっかり暖まるため底冷えを解消することに加え、顔に直接風が当たることがないため、体全体で心地よい暖かさを感じられるからです。
また、石油ストーブなどのように火を使わないため、安全性が高いです。火が不必要なことから暖房使用中に換気しなくて済むため、寒い時でも部屋を閉めたまま調理することが可能です。
床暖房にはランニングコストを抑えられる温水式と、施工が簡単なため初期費用を抑えられる電気式があります。タイマー機能が付いていて、事前に床を暖めておけるものなど機能性の優れたものもあります。
初期費用にいくらかけられるのか、どれくらいの頻度で床暖房を使用する予定なのかなどを考えながら、ご自宅に合うものを導入しましょう。
キッチンを床暖房にするデメリット
キッチンを床暖房にするメリットをご紹介しました。床暖房は快適に足元から暖めることが可能なことに加え、安全性の高さが特徴です。
しかし、費用面でのデメリットがいくつかあります。リフォームを検討する際には費用も重要な比較ポイントですので、費用に関するデメリットを中心にご紹介します。
床暖房を導入するにあたり初期費用は避けられませんが、温水式の場合燃料貯蔵設備が必要なため、初期費用がかかる傾向にあります。また、エアコンよりもランニングコストがかかるため、電気代が高くなります。
さらに、故障した場合は費用も手間もかかります。床暖房は床下にあるおかげで故障しにくいですが、万一故障すると修理が大がかりになることが費用がかさむ原因です。修理には最低30万円、床暖房の範囲やひどい故障では100万円以上かかることもあります。
床暖房の故障は設置時のトラブルが原因のことがほとんどで、適切に取り付けられていれば10年以内に故障することは滅多にありません。大がかりな修理を避けるためには、床暖房の設置の施工経験の豊富な信頼できる業者に取り付け依頼することがポイントです。 また、設置後には定期メンテナンスも大切です。メンテナンスをすることで小さな不具合を発見でき、大きな故障のリスクを軽減できます。メンテナンスには1回あたり5,000円程度かかります。
金銭面以外でのデメリットもあります。
まず、床下収納を作れなくなるため、収納を活用している方は不便に感じる可能性があります。
また、電気式のものは温水式よりも高温になりやすいため、安全に使用できる床材を考える必要もあります。
キッチンを床暖房にするのにかかる費用目安
キッチンを床暖房にするメリットとデメリットをご紹介しました。床暖房を費用面でのデメリットが多いため、設置費用や電気代が気になる方は多いでしょう。そこで、床暖房の種類ごとの特徴と併せて設置に関する費用と電気代の目安についてご紹介します。
キッチンに床暖房を導入する際の費用目安
キッチンに床暖房を取り付ける際にかかる費用は床暖房の種類や施工方法で異なります。床暖房に温水式と電気式があることは既にご紹介していますが、初期費用の他に特徴が異なります。
温水式は立ち上がりが早く、低温やけどの心配もないため長時間の使用に向いています。ただし、床下パイプなどの配管や給湯器の工事が必要なため設置費用は高いです。
電気式はメンテナンスが簡単で、配管や熱源機の工事が不要なため初期費用を抑えて導入可能なのがメリットです。ただし、長時間使用する場合は低温やけどに注意が必要です。
床暖房の導入には本体価格以外にも費用がかかります。床暖房は既存の床の上に貼る方法と床材を剥がしてから設置する方法があり、設置方法で費用が異なります。上貼りの場合1畳あたり5~8万円が目安ですが、全面張り替えの場合は床の解体や補修費用が必要となる分費用が高額になり、8~11万円程度かかります。どちらの場合でも温水式にするとさらに25~100万円程度加算されます。また、床暖房の本体価格によって導入に関する費用は変動します。
キッチンに床暖房を導入した時の電気代の目安
キッチンに床暖房を導入する際にかかる費用の目安をご紹介しました。床暖房には温水式と電気式があり、温水式の方が工事の手間がかかる分費用が高くなります。また、後付けと床材を全面張り替え後の取り付けを比較すると、全面張り替えは既存の床の解体などが必要となる分費用が高くなります。
できる限り初期費用を抑えたいと思う方は大勢いらっしゃいますが、長くお使いいただくためにはランニングコストも考えることをおすすめします。そこで、床暖房の種類やお部屋の広さでどれくらい電気代がかかるのかご紹介します。
床暖房の電気代は使用状況で異なりますが、同じメーカーの温水式と電気式を同じ環境で使用した場合の電気代の目安を比較してみましょう。1日8時間30日間連続で床温度30度に設定して使い続けたと仮定すると、温水式は8畳でひと月あたり2,800円、10畳で3,900円、12畳で4,900円、16畳で6,500円となります。同じ条件で電気式は8畳で6,800円、10畳で8,500円、12畳で8,500円、16畳で11,500円となります。
初期費用は電気式の方が抑えられます。しかし、電気代は温水式の方が安いのが特徴です。その理由は、温水式で使用される温水にあります。温水式床暖房の温水は家庭用ヒートポンプ式温水暖房のものが使われています。これは大気中の熱を取り込んで、電気の力で取り込まれた熱を圧縮して高温にし、貯水タンクからの水を水熱交換器で暖めて温水が出来上がる仕組みです。大気の熱を効率的に活用することで電気代を抑えることが可能となっています。
ただしオール電化住宅か否か、地域の電気やガスの料金、契約内容などで費用は異なります。
キッチンを床暖房にする際の注意点
床暖房を設置するメリットやデメリット、費用についてご紹介しました。床暖房は安全に足元の冷えを解消しますが、設置に関する費用や電気代や修理費用が高くなること、床下収納を使用できなくなるなどのデメリットがあります。ご自宅に合うものを導入することで効果的に使用できることはもちろん、初期費用やランニングコストの節約にもつながります。そこで、施工前に確認すべきことや気をつけることをご紹介します。
段差ができたら転倒防止対策をする
現在お住まいの家に床暖房を後付けすると、既存の床に暖房を設置してから床材を上から貼ることになるため床に段差が生じます。この方法は施工が簡単で費用を抑えられるメリットがありますが、床暖房のある所とない所で床の高さに違いが生じるために段差ができるというデメリットがあります。
段差があることでつまずくリスクがあり、転倒によって怪我をする危険もありますので、既存の床材を活かす場合は転倒防止は欠かせません。たとえば床の高さの異なる箇所に見切り材(クッション)をつけることで段差が解消されます。
転倒防止対策を行う代わりに床材を張り替える方法があります。段差は無くなりますが、既存の床材を剥がすことになるため、処分費として5~10万円かかります。費用が余計にかかる以外には見た目の問題が発生します。
キッチンの床材を張り替えるとリビングなどの床と見た目が変わるため、全面張り替えたいと思う方もいらっしゃるでしょう。もし床材を全面張り替えるとなるとキッチン設備を動かさなくてはならず、さらに50~100万円かかります。高額な費用はかかりますが、家全体のリフォームをお考えの方には、安全を確保しながら床暖房を導入でき、ご自宅のイメージを変えることもできるため、検討してみると良いでしょう。
キッチンの規模に合う床暖房を導入する
床暖房の導入には初期費用が、導入後は電気代がかかるため、設置する範囲を綿密に考えることで費用を抑えることにつながります。床暖房は床面積の5~7割あれば暖かさを感じられます。
たとえば冷蔵庫の下には床暖房を入れないなど、設置する面積を限定することで床暖房のユニット数や大きさを抑えることが可能となり、施工費と光熱費の節約につながります。直接足が触れる面に設置することはもちろん、寒く感じられる場所などに部分的に取り付けることが、使い勝手の良さと費用の節約には欠かせません。
床暖房に使える床材を選ぶ
キッチンに床暖房を設置する際はキッチンの規模に合わせること、後付けの場合は転倒防止対策が重要なことをご紹介しました。しかし、新築に床暖房を導入する際や、大がかりなリフォームで床材を張り替えて床暖房を設置する場合は床材を選ぶことも必要です。床材を選ぶ際、デザインや感触を確かめる方は多いですが、それだけでは床暖房に適切なものを選べるとは限りません。
ほとんどの住宅のフローリングには複合(合板)フローリングが使用されていますが、複合フローリングは熱に弱く、湿気や乾燥で反りやひび割れが生じやすいため、床暖房との併用に向きません。そこで、最近では床暖房に対応した無垢フローリング材がありますので、フローリングで仕上げる場合は床暖房に対応しているものを選びましょう。また、熱に強いコルクもおすすめです。
キッチン以外ではリビングなどのくつろげるスペースに床暖房を導入する場合の床材が気になる方もいらっしゃるでしょう。寝転んでリラックスできる空間にしたいのであればカーペットのような柔らかい仕上げ材もおすすめです。和室でしたら畳との併用も可能です。
まとめ
キッチンに床暖房を取り付けるメリットとデメリット、取り付けにかかる費用や電気代、取り付け時の注意点をご紹介しました。。
初期費用がかかったりエアコンよりも電気代が高いなど、費用面でのデメリットが多いです。しかし、キッチンの広さや使用頻度を併せて種類や導入する床暖房の規模を決めることで、ランニングコストを抑えて長くお使いいただけます。定期メンテナンスを行って大きなトラブルを予防しましょう。
床暖房は床面をしっかり暖めることができることができるため、水回りで足元の冷える冬場のキッチンでも快適な暖かさを感じられるようになります。火を使わないため安全性の高さも特徴です。ぜひ、この機会に、床暖房への買い替えを検討されてみてはいかがでしょう。
いかがでしたでしょうか。なるべく費用を抑えてリフォームをしたい方へお知らせです。リフォマは中間業者を介さずに、ご要望に合う専門業者を直接ご紹介します。中間マージンが上乗せされないため、管理会社や営業会社などより安く費用を抑えることができます。下記のボタンからお気軽にご相談ください!
まずは相談から