2017年2月13日

床暖房とエアコンの併用

寒い冬も足元を温めてくれる快適な床暖房ですが、床暖房を導入するからには、効果的に使う方法を知っておきたいものです。床暖房を効果的に使用する方法についてご紹介します。

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床暖房の新設について

床暖房を導入するにあたって、床暖房の種類や必要になる設備など基本的なことをおさえておきましょう。

床暖房(熱源)の種類

床暖房には「温水式」「電気式」の2つの種類があります。さらに「電気式」は蓄熱式と非蓄熱式に分けられます。
床暖房の種類は、導入する部屋の広さや生活スタイルなどによって適切なものを選びましょう。

・温水式(電気・ガス)
温水式の床暖房は、床下の温水パネルに熱源機でつくったお湯を循環させて部屋を暖める仕組みになっています。
熱源は電気とガスを使用することができます。
最近では、効率よく熱をつくることができるヒートポンプ(エコキュート)やエコジョーズと一緒に導入されます。

「温水式電気床暖房」の場合は、初期費用が高くなりますが、効率良くエネルギーを生み出すことができることからランニングコストはお得になります。
一方の「温水式ガス床暖房」は、初期費用は電気に比べると安くなりますが、ランニングコストは割高になります。
しかし、パワーが強いので立ち上がりが早いという特徴があります。

・電気式(蓄熱式)
「蓄熱式床暖房」は、主に深夜電力で蓄熱材を暖めて、日中は輻射熱(遠赤外線)により室内を暖める仕組みになっています。
蓄熱式はエコキュートと同様に深夜電力を使用するのでランニングコストが安いという特徴があります。

・電気式(非蓄熱式)
「非蓄熱式床暖房」には「PCTヒーター」と「電熱線ヒーター」という種類のものがあります。
「PCTヒーター」は、面状やチップ状の発熱体で床を暖めます。
一方の電熱線ヒーターは、床下に電熱線のヒーターを内蔵して床を暖める仕組みになっています。

PCTヒーターは、発熱体自体に自己温度調節機能があるので、寒い場合はたくさん発熱し、温まると発熱を制限することができます。
効率的に暖めることができ、省エネも期待できます。
また「電熱線ヒーター」は、サーモスタットや温度ヒューズが内蔵されているので安全性が高いという特徴があります。
導入費用はおさえることができますが、ランニングコストは高めになってしまいます。

床暖房に必要な設備

・温水式(電気・ガス)
温水式は床下に温水パネルを敷設し、温水配管を行ったり、エコキュート(電気)やエコジョーズ(ガス)といった熱源機の設置が必要になります。
また多機能型エコキュート以外の場合は、床暖房専用のヒートポンプを設置する必要があります。

・電気式(蓄熱式・非蓄熱式)
電気式は床下に蓄熱材や電熱パネルを敷設します。
電気式の場合は、電気容量を上げる必要が出てくることがあります。

発熱面(床材)の種類と施工方法

・温水式(電気・ガス)
温水式の発熱面は、リフォームなどの後付けに便利な「上貼りタイプ」とリフォームや新築の住宅にも施工が可能な「床下敷設タイプ」「温水マット型」「埋め込み型」などの種類があります。
上貼りタイプは、既存の床上に簡単に取付けることがき、工期も短く最も手軽に取り入れることができる床暖房です。

そして上貼りタイプは、床材と電熱パネルが「一体型」になったものや、床材と電熱パネルが別々になった「分離型」から選ぶことができます。
分離型のものは、部屋の雰囲気に合わせたり、自分の好きな床材を組み合わせて設置することができます。
床暖房対応の床材には、木質床材やカーペット、畳、クッションフロア、磁器タイル、コルクタイルなどがあります。

・電気式(蓄熱式・非蓄熱式)
電気式の発熱面も温水式と同様に「一体型」、「分離型」から選ぶことができ、床材も床暖房対応のさまざまなものが揃っています。
また一戸建ての木造住宅はもちろんですが、マンションのRC造の二重床構造にも施工することができます。

床暖房を効果的に使う方法

床暖房を効果的に使うためには、取付ける部屋の面積や使用する時間などを考慮して適切なものを取付けるようにすることがポイントになります。
また建物の断熱をしっかりと行い、エアコンと併用することで床暖房を効率よく使用することができます。

部屋の面積と使用時間

広いリビングなどの床には、「温水式」の床暖房が適しています。
温水式は効率よくお湯をつくるエコキュートやエコジョーズが熱源となっているので、広い範囲で長時間使用する場所に向いています。
また狭い範囲で短時間使用する場所に適しているのが「電気式」の床暖房です。
電気式は、電気代がやや高めになるため、長時間使用する場所にはあまり向いていません。
暖めたい部分を設定することができるので無駄な電気を消費せずに効率よく使用することができます。

建物の断熱性

床暖房を効果的使うためには、建物の断熱性能を高めておく必要があります。
床下や壁、天井裏の断熱材の再点検をして適切な断熱リフォームを行っておきましょう。
そして窓に内窓などを取付けると、さらに断熱性がアップします。
断熱性がアップすることで、ランニングコストもおさえることができるようになります。

エアコンとの併用

床暖房には、暖まるまで30分から1時間と時間がかかってしまうというデメリットがあります。
そのため寒い朝などはエアコンとの併用で部屋を素早く暖めると良いでしょう。
また床暖房のタイマーを早めにセットしておくとさらに効率よく暖めることができます。
各メーカーには、床暖房とエアコンを連動させて部屋を暖めることができるものもあります。
部屋が暖まるとエアコンは自動で電源オフし、床暖房のみが稼働するという機能がついています。

床暖房とエアコン併用の注意点

床暖房とエアコンを併用して使用する際には、特に電気式の床暖房は、電気代がかさんでしまうので注意が必要です。
部屋が暖まるまでは床暖房とエアコンを併用し、部屋が暖まったら床暖房のみにしたり、エアコンの温度設定を調節するなど使い方を工夫するようにしましょう。

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