ビルトインガスコンロとは?
ガスコンロは、「テーブルコンロ」と「ビルトインコンロ」の二種類です。最初に、両者の特徴や、違いについて簡単に説明します。
テーブルコンロとビルトインコンロの違い
テーブルコンロ
据え置き型のコンロのことで、台所に置いてガスホースと接続します。 自分で取り付け作業ができますが、汚れやすいというデメリットがあります。ビルトインコンロ
システムキッチンに組込まれているタイプのガスコンロで、 システムキッチンと呼ばれるものは、基本的にビルトインコンロを採用しています。
メリットは掃除や手入れがしやすく、見た目が美しいことです。
一方、デメリットは、特殊部材が必要なため、取り付けを業者に依頼しなければならず、取り付け費用が別途かかることです。
ビルトインガスコンロの交換時期はいつ?
ビルトインガスコンロの寿命(耐用年数)は、8年~10年といわれています。 使用年数の経過とともに、経年劣化による不具合が現れてきます。 例えば、点火しても、炎がすぐに消えてしまうなどの症状です。
だだし、寿命は各ご家庭の使用頻度や、お手入れの仕方が大きく影響するため、使用年数が8年未満でも、不具合が起こり得えます。
コンロの不具合は、ご自身がお手入れをして、改善することもありますが、改善されないときは、部品交換や修理をすることになります。 しかし、各メーカーが商品の部品を保有している期間は、「製造終了から約5年間」であることが多いようです。
そのため、修理をしたくても、部品が手に入らない場合も、コンロ本体ごとの交換になる可能性が高いといえます。
ビルトインコンロの費用相場
ビルトインコンロの交換費用の主な内訳は一般的に、「機器代(コンロ本体)+工事費」となっています。 費用は、設置するコンロのメーカーやグレード、および工事内容によって異なります。 コンロ本体の価格は、5万円~20万円が相場です。
工事費の内訳
工事費には、以下のようなものが含まれます。
- 既存コンロ、ガス管、オーブン、収納庫の撤去費
- 新規コンロ、オーブン、収納庫の設置工事費
- ガス管接続工事費
- 点火試験費
- 諸経費(運搬費、車両経費、管理費など)
ただし、ガス配管の延長工事や、コンロ用の電源(100v)の追加工事などを行う際には、別途費用が発生することがあります。
6つの交換工事パターン別、費用相場
冒頭でも説明しましたように、ビルトインコンロは、システムキッチンに組込まれています。 当然、コンロの下には、オーブンや収納庫が取付けられており、各ご家庭の設置状況によって、工事方法も変わってきます。
主な交換工事と、費用相場を下記の表にまとめていますので、ビルドインコンロの交換工事を依頼する際の参考にしてみてください。
ビルトインコンロ交換工事の種類と費用
コンロ本体のみの交換
¥20,000程度
コンロ本体+オーブンの交換
¥40,000程度
コンロ本体+収納庫の交換
¥40,000程度
オーブンのみの交換
¥40,000程度
コンロ本体+オーブンの取り外し+収納庫の設置
¥40,000程度
コンロ本体+収納庫の交換
¥40,000程度
ビルトインコンロを交換するときの業者選びのポイント
ビルトインコンロを安く設置するために
ビルトインガスコンロの交換や取付けは、有資格者が行わなけばならないため、DIYで行うことはできません。必ず、専門業者に依頼してください。 そこで、ビルトインコンロを、安く設置するためのポイントをご紹介します。
ビルトインコンロは、以下のようなところで購入(設置)することができます。
- ホームセンター(量販店)
- ガス会社
- インターネット通販
インターネットが普及するまでは、ホームセンターやガス会社で商品を購入して、設置してもらうのが主流でした。しかし、近年はインターネットの普及により、手軽に様々な物が購入できる、インターネット通販の利用率が高まっています。
ホームセンターでは、商品を安く購入することができますが、設置費用が高くなる傾向にあります。また、ガス会社は、設置費用は安いですが、地域密着で価格競争がないため、商品が高めに設定されていることが多いです。
一方、インターネット通販は全国で価格競争しているので、他の二社と比べると、商品の価格がとても安く設定されています。
つまり、インターネットで商品を購入し、近くのガス会社に取付けを依頼することで、ビルトインガスコンロの設置にかかる費用を、安く抑えることができます。ただし、ガス会社によっては、設置対応の商品が限定されていることがありますので、事前に確認しておくと安心です。
業者に依頼する前に確認すること
業者に工事を依頼する前に必ず、設置費用について、複数の業者に見積り(相見積り)を取りましょう。そうすることで、相場をよく知ることができますし、リーズナブルで適切な工事を行ってもらえます。
その際、各業者に、以下のようなことを確認しておきましょう。
- 費用の詳細(設置費用、回収費用)
- 保証期間
見積り価格が設置費用を含めたものなのか、もしくは、本体価格のみで、別途、設置費用がかかるのかなど、費用の詳細を確認してください。
また、古いコンロがある場合、回収費用を請求されることもあります。事前に、細かい内訳を聞いておくことが大切です。
最後に、工事が終わった後の不具合にも対応してもらえるよう、どのくらいの保証期間が設けてあるのかも確認しておきましょう。
資格を持っている業者にする
ビルトインガスコンロの取付けは、ガス機器とガス管の接続やガス栓の設置などの作業を伴います。そのため、資格のない人は、取付け作業を行うことができません。 取付けを依頼する際には、必ず、作業員が次のような資格を保有しているかを確認してください。
- ガス消費機器設置工事監督者
- ガス可とう管接続工事監督者
- ガス機器設置スペシャリスト
取付けを行う作業者は、法的資格「ガス消費機器設置工事監督者」と、民間資格「ガス可とう管接続工事監督者」の両方の資格を取得していることが必須です。
また、ガス機器の設置技能が優れていることを証明する「ガス機器設置スペシャリスト」という資格があります。 取付け業者にこの資格を保有する作業員がいると、技術面やサポート面において、より信頼できる業者だと判断できます。
ビルトインコンロの交換・修理の見積事例
ビルトインコンロの交換や修理にかかる費用は、主に以下の二つです。
- ガスコンロ本体
- 設置工事
費用は、実施する細かい作業内容によって、変わってきます。 ここでは、費用の目安として、典型的なビルトインコンロの交換、修理の見積もり事例を見てみましょう。
※工事費は、既存ガスコンロ撤去費、新設工事費の他に、先にご紹介した、ガス管接続工事費 、点火試験費 、諸経費(運搬費、車両経費、管理費など) がかかることがあります。
事例1:リンナイガスコンロ
見積もり内訳例
コンロ本体
デリシア RHS72W22E4VC-STW
¥186,188
工事費
既存ガスコンロ撤去・新設工事
¥25,000
合計
¥211,188
「デリシア RHS72W22E4VC-STW」幅が75cmのワイドタイプで、AC100V電源タイプのリンナイのガスコンロ
事例2:リンナイガスコンロ
見積もり内訳例
コンロ本体
マイトーン RS71W20A30D-VW
¥88,875
工事費
既存ガスコンロ撤去・新設工事
¥25,000
合計
¥113,875
「マイトーン RS71W20A30D-VW」幅が75cmのワイドタイプで、ガラストップを採用したリンナイのガスコンロ
事例3:ノーリツガスコンロ
見積もり内訳例
コンロ本体
ファミ N3WN6RWTSSV
¥80,438
工事費
既存ガスコンロ撤去・新設工事
¥25,000
合計
¥105,438
ファミ(N3WN6RWTSSV)幅60cmのAC100V電源タイプのノーリツのガスコンロのことです。
ビルトインガスコンロの選ぶ4つのステップ
では、実際にビルトインガスコンロを選ぶとき、どこに注目すれば理想のキッチンが作れるのでしょうか。価格や機能で失敗しないために、ご紹介する4つの項目を、ぜひ押さえておきましょう。
1. ガスコンロを選ぶ前に
まずは、設置したいキッチンのタイプとご家庭のガスの種類を確認しましょう。
キッチンのタイプ
キッチンには、ガスコンロが独立している「流し台タイプ」と、ガスコンロがキッチンと一体化している「一枚天板タイプ」の二種類があります。
【一枚天板タイプ】
近年の製品の多くは、一枚天板タイプです。コンロ部分が独立せず、キッチン台がすべて一つにつながっています。 60cmタイプ、75cmタイプの両方を選ぶことができ、オーブンとの組み合わせが可能です。
【流し台タイプ】
流し台タイプは、コンロ部分が、流し台などキッチンのほかの部分から独立しているもので、次のようなものが該当します。
- 置台の上にテーブルコンロを設置している
- 外国製(フランス・ロジェール社など)の、オーブンとコンロが一体になっているもの
オーブンやキャビネットなどと組み合わせて設置することができますが、コンロのサイズは60cmのみとなります。
ガスの種類
現在、家庭で使用されているガスは、都市ガスもしくは、プロパンガスが主流です。 間違えると使用できないので、事前にきちんと確認しておきましょう。
安全確認のチェック項目
設置する際には 、以下のような、安全に関わる項目についても、必ずチェックしておきましょう。
- 木製の戸棚などの燃えやすいものとの距離は十分か?
- 壁の内部素材は可燃性ではないか?
- 防熱板の設置などの対策はしてあるか?
2. 天板を選ぶ
天板は、調理のしやすさや、キッチンの見た目に大きく影響しますので、各々の状況や、好みに合ったものを選びましょう。
天板のサイズ
コンロのサイズには、60cmタイプと75cmタイプがあります。
【60cmタイプ】
60cmタイプは、一枚天板タイプ、流し台タイプのどちらにも取付できます。 相対的に調理スペースが広めになるので、ゆったり場所をとって調理したい方におすすめです。
【75cmタイプ】
75cmタイプは、バーナー同士の間隔が広くなるので、大きな鍋を使う方や、全てのバーナーを同時に使うことの多い方におすすめです。 ただし、流し台タイプのキッチンには取付できないので注意が必要です。
天板の素材
ひとことで天板といっても、素材によって様々な種類があります。それぞれ手入れのしやすさや、カラーバリエーションなどの特徴に違いがあります。
【ガラストップ(クリアガラス)】
ガラストップは、強化ガラスの天板。お手入れが簡単で見た目も美しく、カラーバリエーションも豊富なので、多くのモデルで採用されています。 傷がつきにくく熱に強いが、衝撃の強さによっては割れる可能性があります。
【ホーロー】
ホーローは、昔ながらの技術を用いており、ガラストップの普及前はこれが主流でした。 求めやすい価格と、丈夫さ、汚れを落としやすい点が魅力ですが、傷がつきやすいです。 また、カラーバリエーションは基本的に黒ですが、「プラチナカラー」という光沢感の強いバージョンがある場合もあります。
【ガラスコート】
ガラスコートは、ホーローにガラスでコーティングしたものです。 ガラストップのカラーバリエーション、汚れ落ちのしやすさと、ホーローの丈夫さ、価格の安さを併せ持っています。
【アルミ/ステンレストップ】
アルミ、ステンレストップは、最近普及し始めている素材です。アルミは汚れが付きにくく衝撃にも強い点、ステンレスは丈夫な点が売りで、いずれも個性的なビジュアルを持っています。
このほか、ホーローにフッ素コートを施し、より汚れを落ちやすくしたものなどもあります。
3. ゴトク・バーナーを選ぶ
ゴトクとは実際に鍋を置く部分を指します。 毎日使うのでことさら汚れが付きやすい部分です。 こまめに掃除ができるかよく検討しながら選びましょう。
ゴトクの素材
【ステンレス製】
ステンレス製は、耐久性とデザイン性の高さが特徴ですが、数回の調理でも変色しやすいのが弱点です。 維持するためには、専用クリーナーでこまめに掃除する必要があります。ただし、新品のような色には戻りません。
【ホーロー製】
ホーロー製は、標準的な素材で、掃除がしやすく汚れも目立ちません。食洗器で洗うことができます。 ただし、強くこすると塗装が剥がれたり、経年劣化で錆びたりすることがあります。
汁受け皿の有無
【汁受け皿なし】
【汁受け皿あり】
ガスコンロには、汁受け皿があるものと、そうでないものがあります。現在メジャーなのは、汁受け皿なしのタイプで、お手入れのしやすさが人気を博しています。 汁受け皿ありの場合のメリットは、煮こぼれした際に、天板の掃除が楽になる点です。
バーナーの火力
基本的に、1台のコンロには3個のバーナーがあり、それぞれ火力や使い道に違いがあります。 火力の強い「大バーナー」を壁と遠いほうに置くようにすると火災や壁の傷みのリスクを減らせます。 また、現在では手前の二つを両方とも大バーナーとしている機種が増えています。
4. 機能をチェック
さて、コンロを選び終わったら、グリルや自動消火などの便利な機能についてチェックしましょう。
グリル
グリルには、「水なし・あり」、「両面焼き・片面焼きが」あり、それぞれ前者が現在の主流です。 水なしタイプはお手入れが楽で、調理前後の手間が省けます。 両面焼きタイプは、上下2方向から熱を加えるので、従来の片面焼きのように、調理中にひっくり返す必要がありません。
また、グリルのオプション機能にも様々なものがあります。
ベストな状態で調理するためのタイマーや、過熱防止機能、オート機能などは、多くのモデルで搭載されています。 一部機種では、より多彩な料理が楽しめる、「ダッチオーブン」も利用できるようになっています。
さらに、グリルのサイズや仕様にも、いろいろなバリエーションがあります。 多くの食材を一気に調理できるワイドグリル、食材の出し入れがしやすいフルオープンタイプなどは、上位機種に搭載されています。
安全機能
うっかり火を消し忘れても自動消火したり、地震を感知したときに、火災を避けるため消火するものは、比較的メジャーな安全機能です。
さらに、鍋がコンロにかかっていない時には、火が付かないようにする鍋なし検知、小さい子供が誤って点火するのを防ぐ、チャイルドロックなどがあります。
ビルトインコンロの交換時間について
ビルトインガスコンロを交換するということは、キッチンが使用できないということです。長期間キッチンが使えないと色々と不便ですよね。では、ビルドインコンロの交換にはどれくらいかかるのでしょうか。
ビルドインコンロの交換は2~3時間程度で完了すると言われています。ただし、設置状況やガス管の接続状況など工事内容によっては、それ以上かかることがありますので、気になる方は業者に確認してみると安心です。
まとめ
ビルトインガスコンロについて説明してきましたが、メーカーごとに、様々な種類があることがお分かりいただけだと思います。ビルドインコンロの交換は、購入先、取付け先もいくつか選択することができますので、ご自宅の近くで対応してくれるところを選びましょう。
ビルドインコンロの取付けにかかる費用は、コンロ本体の価格および、取付け工事の内容や依頼する業者によって変動します。そのため、今回記事内で紹介した、取り付け業者を選ぶときのポイントを踏まえて、ご自身が納得のいくような商品、業者を選んでください。
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ビルトインコンロ・ガスコンロ取付、修理のお役立ちコラム
Q.ビルトインコンロ(ガスコンロ)の交換(取付)って自分でできる?
システムキッチンに組み込まれたガスコンロのことをビルトインコンロと言います。コンロ本体の交換は資格なしでも出来ますが、ガス接続に関しては有資格者でないと出来ない決まりがあるため、交換(取付)は業者さんに依頼する必要があります。
ビルトインコンロはサイズが規格化されていて、幅が60cmのものと75cmのものがありますが、これはトッププレートの幅が広いか狭いかの違いだけで す。コンロ本体のサイズは同じサイズなので、現在60cmのものを使用されていても、お使いのシステムキッチンのワークトップ(天板)がフラットであれば、特にキッチンの加工も必要なく75cm幅のものにグレードアップすることができます。
ただし、都市ガス用かLPガス用かにより製品が異なるので、こちらは注意が必要です。
メーカーさんで購入と設置を一緒にお願いすることももちろん出来ますが、自分でインターネット通販等を利用してお得にビルトインコンロを購入し、専門の業者さんに依頼して取付けを行うと費用が安くなるのでお勧めです。